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神殿編

3.*

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深く何度も口付られながら服を脱がされた。
抵抗しようにも快感で手に力が入らない。

「はぁ……ん、、、んぁ……」

キスの合間に喉から出るのは、甘えたみたいな声だけ。
拒絶も、疑問も、懇願もまともに言葉にならない。
全身を撫でられながら、息が出来ないほどのキスが続く。

「ふぁ……ん、んん……」

苦しい……

心の中でそう呟くと、口唇が離れた。
酸素を求めて大きく喘ぐ。

「んぁ……はぁ……」

呼吸を整える。瞬きをすると、生理的な涙がベッドに落ちた。
クリアになった視界に映るのは、情欲を浮かべた神サマ。彼は着ていた服を脱ぎ捨て、再び覆い被さって来る。

「神様だよな……なんで……?」

何でこんなことしてんの、俺たち。

「ヴィータ」

「なに?」

「ヴィータと呼べ」

意外と可愛い名前だな。

「ヴィータ……」

「なんだ」

「何で、こんなことに、なってるんだ?」

「こんなこと?」

「だから、なんで裸であんたと抱き合ってるのか聞いてるんだけど?」

「気持ち良くないか?」

「今んとこ気持ちいいけど」

「これからもっと気持ち良くしてやる」

そう言って、ヴィータは俺の胸を弄り、右の咥えた。

「んぁ……そ、んな…ぁ…とこ」

ちゅっちゅっと音を立てて吸われ、熱い舌に押し潰される。愛撫に合わせて漏れる声を抑えられない。

「ぁ、あ……やぁっ……だめ、」

キツく吸い上げられ、離されると乳首は見たことないくらい赤くなり、尖っていた。
敏感になったそこを舐められ、身体が震える。

「もう……そこばっかり……」

「すまない。左も可愛がらないと不公平だったな」

そうだけど、そうじゃない。
しゃべりながら漏れる吐息すら気持ち良い。

「はぁん……」

「こっちはまだ柔らかいな。ふにふにして触り心地がいい」

人差し指と親指で摘み、揉み、引っかかれる。
人の乳首で遊ぶなよ、もう。

「……ふぁ、ん、ん……」

「なぁ、友也。こうやって指で可愛がられるのと、さっきみたいに吸われるの。どっちが気持ち良いんだ?」

ばか。んなこと、聞くなよ……

しゃべる暇あるなら、吸ってくれ。

「お望みのままに」

指が離れ、口唇が左の乳首に振ってくる。まだ柔らかいそこを舐められ、悪戯に歯を立てられた。
その瞬間、俺は腰を反らせ、果てた。

「やぁ……! あ、あ、あぁ……」

快感が全身を駆け巡る。びくびくと2、3度震えながら全て吐き出す。

男に乳首を弄られただけでイッてしまった……

くたりと力が抜ける。

「上手にイケたな」

労るように髪を撫でられ、頬にキスされた。

「そういうの、いいから、も、放して」

「何を言ってる。これからが本番だろう」

本番って。え、まさかの本番?!





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