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武藤は白木のことが好きだと実感した。しかし、白木が憎いという気持ちに武藤はさいなまれていた。白木が好きという自分が許せなくて、自分が祐樹を殺した化け物を好きということに、無意識に自分の体を傷つけたい理由になったと、ようやく武藤は気がついた。白木は許せない。苦しいのだ。
鼻水が出てきた。自分の考え方が潔癖な人間なんだと武藤は気がついた。しかし、苦しくて悲しくて、つらくて。自分は美しい感情以外、受け入れたくない。かたくなな人間なんだと思う。武藤は助けてほしいと思った。
なにか、壁から出てきた。ぐるりと目玉が浮き出て、顔が出てきた。それは姫だった。それを見た武藤はぎょっとした。
「声は出せないか」
姫が出てきた。壁から抜け出す。ゼリーを人の形をかたどったまま、取り出したように、壁から人が出てくる。ヒト型のゼリーが色がつく、形が整う。手先、髪の毛の一本一本そして顔、首、肩の丸み、胴体のくびれ、太もも、膝、足先。人形のような体ができ上がる。それが着ているものが作られる。髪の毛がおろして、着物、ピンク色の着物を聞いている。驚いている武藤に姫はうっすら笑みを浮かべる。
「やはり、心を持っているのか。宮古も同じだ。相談だ」
「な、なにを」
「仕事に行きたいと」
「誰が?」
「宮古だ」
なるほどと思った。宮古は元の世界に帰りたくなったようだ。いくら満たされた世界でも、人間はなにもしないなんてできず、無気力になっていくだろうなと思う。武藤はそのことを説明していた。
「おまえはなにかしているのか?」
なにかしているのかと言われて武藤は黙った。武藤には、なにかしているという自覚がなかったからだ。小説を書いているだけである。たまにご飯を作っていると話す。
「そんなことをしているのか?」
宮古にやらせようかと考えているのだろうか。武藤は姫を見て、宮古が料理しているところを想像していた。武藤はしばらく黙っていると、姫は思考から解放されたのか、武藤をみつめる。
「おまえ、白木の愛玩なのだな」
「はあ。やっぱりな」と武藤の返事を姫は待たず、勝手に納得する。
この姫も武藤が白木の愛玩になることをわかっていたのだろう。武藤はイライラをしている自分に気がついた。助けてくれる人間、いや、化け物では助けてくれないとわかっている。武藤は姫が助けてくれることに期待している。そんな自分が甘いと感じた。武藤はしばらく黙っていた。こちらから話すことではない。そんな義理もないのだ。
「武藤はどうしたい?」
いきなり名前を呼ばれた。姫が問いかけていた。なにを言い出すのだろうか。武藤はどうしたいという考えがすっかり抜けていた。自分の感情に飲まれていた武藤がいたことに気がついた。
「俺は、苦しみから解放されたい」
「他には?」
「他には。白木を許したい。でも、無理なんだ」
「無理なのか。本当に? それは自分が許せないからでは?」
武藤は黙っていた。自分が許せない?
どういうことだ。武藤は混乱した。姫はうっすらと笑う。それは、ほほえみに似ている。なぜか、姫は優しいと気がついた。
「それは」
「まあ、気長にここにいればいい。宮古は、なんとかする」
姫は苦笑いをしていた。人間は難しいと言った。彼女なりに、宮古を大切にしていたのだろうが、無理やり連れてきたツケがここに来たのだろうか。そんなことを武藤は考えていた。
それで武藤は、白木の感情を無視していたと唐突に思った。白木も武藤の感情を無視していたのでは。お互いの気持ちや感情だ。お互いに自分のことばかりだ。与えてほしいばかりだ。それか、お互いに傷つけて、奪ってばかりだ。武藤は。そんなことを思う。武藤は白木になにかを与えたのだろうが。それを考えてみる。時間だろうか。
「武藤、おまえはどうしたい?」
再び問いかけていた姫に武藤は困惑している。
「その問いは宮古さんに言うべきだ」
そうかと姫が言った。姫の顔に苦笑が浮かべている。それを見た武藤の心の中から苦い物が浮かんでいる。姫が優しい化け物ではない。宮古を無理やり化け物の世界に連れて行き、愛玩にした。無理やり連れてきて姫を受け入れろ、ふざけるなと思うことは、宮古にとって、当たり前なんだ。
そうか、当たり前なんだと武藤は自分の気持ちに気がついた。白木を憎むこと、白木を受け入れることが苦しいことは当たり前なんだと思えた。
自分を責めていた。自分の心をいたずらに。それは武藤が白木を受け入れないと、勝手に武藤が思ったことだ。武藤が白木を愛することは、白木を許すことだ。それをしなくていいと気が付いた。別に憎んでもいいのだ。人はそれほど美しくない。
「俺は」
「おまえは優しすぎるな」
姫はそう言った。姫はあきらめたような顔をしていた。武藤はなぜか、それがなにかに苦しめられている姫の顔に見えた。武藤の感情は人間らしいものだからか。宮古に感化されているのでは。姫も。宮古も姫に感化されているのでは。それは武藤にも言える。白木にも言える。
お互いに影響しているんだろう。白木はただいたと思っていた。そうではない。そばにいてくれた。それだけで人は落ち着くのではないか。白木がいたから、祐樹を殺された、そうして武藤は感情を白木に与える。白木によって奪われた。そうなったはずなのに、見守られていたのではと思った。
それは都合がいい妄想だと思う。感情を食べることで、武藤は気がつかないうちに苦しめられたこともあるのだ。
自分がわからない。こんなことになった。自分の感情を無視したからだ。それを意識することは苦しい。それでも、生きていく。武藤はわかっていた。
なぜ生きていた。感情がなかったから、最悪なときも生きていけたからだ。なにも感じないことは、感情がなく、人形のように生きていたからだ。
これからゲンナリするような感情と向き合わないと。武藤は思った。そんなつらい立場なんだろう。
「感情を受け取ることは喜びも受け取る」
心を読まれたと武藤は驚いた。武藤はじっと姫を見つめた。
「だから、宮古も感じられるのかな」
それは、と武藤はつぶやいた。
「俺はわからない」と言った武藤に対して、姫はなにも言わない。そうして、武藤は姫の姿は消えていたと気がついた。
「俺はわからない」
そんなことをつい言った。本当にわからない。武藤は感じられるか、感情をまひさせて、自分の気持ちを無視する。それは人間がよくする手だ。武藤は紙を出す。白木が用意した紙だ。文字を書く。誰かのために書いたものではない。武藤のために書く。自分のために書いていく。それでいいのだ。
白木がいつもいたと武藤は気がついた。猫のように寝転んで、じっと武藤を見ていた。
いつも見られることが当たり前だった。最初は気持ち悪かった。そういった気持ちも食べられたから気がつかなかった。解放されたはずが、気分が落ち着かない。
いつもいた。ゴロゴロと横になりながら、武藤を見つめていた。武藤は慣れてきたとき、白木を無視していた。武藤は苦しい自分に気がついた。悲しい気持ちではなかったのか、白木は。ずっといたのに、無視していたからだ。それでいいと武藤は思わず言った。罪悪感を覚える。武藤は感情が戻ってきたことを知る。
それは武藤だけが感じることだ。その痛みも苦しみも生きているから、感じる。
それは武藤の小説に深みになる。それはわかっていた。
気がついたら、夜になっていた。武藤は小説を書いていた。自分のために書いた。小説の原稿だ。夜の黒が部屋のすみに広がっている。あんどんがあかり、優しい色の光を出している。手元を照らす。武藤はじっと見つめていた。柔らかい光がふわふわとしたもの。それを見て心が穏やかな気持ちになる。優しい気持ちだろうか。
「武藤」
白木が武藤に問いかける。武藤は白木をみて、痛みが武藤の腕に走る。痛みにゆがめた顔をした武藤に白木がそっと近寄る。
「かんでいいぞ」
武藤は白木の首筋を見た。武藤の顔の前には白木の首の匂いと首筋が広がる。かむ? なぜ? 武藤はびっくりしている。武藤の頭が真っ白になった。
「血が出るまでかんでいいぞ。武藤ならいい」
「バカだろう」
血管が浮き出ている。白い。傷もない。
武藤は白木の首筋から目が離せない自分、それが浅ましいと感じている自分がいた。かんだら、武藤はどうなるのかと考えている自分と、ろくなことにならないとわかっている武藤がいた。そうして、目を逸らして、武藤は「しまえ」と言った。
苦い後悔のようなものが武藤の胸に広がっていた。白木をかんだら、変わるのかと疑問に武藤は思う。武藤の考えは甘美なものにも似ている。どんなかたさでどんな味か、どんな感触か、白木はどんな反応をするのか。そればかりが頭にこびりついた油汚れのように考える。
白木は笑う。指を口の中に入れられた。ちょっとしたスキに白木の指が武藤の口の中に入れる。指に歯が当たった。指が痛くないのか。武藤は心配した。それなのに、白木は笑っている。武藤は白木の指を軽くかんだ。皮膚の味がした。そうして。
「苦い」
武藤はびっくりした。武藤は白木の笑い声が耳に入る。
「苦いだろう。そうした」
白木は化け物だとわかる。武藤はそれが遠くにいる生き物のように感じる。
ギュッと白木に武藤は抱きしめられる。柔らかくない体がまるごと包むようだ。武藤はこのまま、生き物として食べられるのかもと考えていた。
「おまえ、白木、なぜ食べない?」
感情をと武藤は言った。
鼻水が出てきた。自分の考え方が潔癖な人間なんだと武藤は気がついた。しかし、苦しくて悲しくて、つらくて。自分は美しい感情以外、受け入れたくない。かたくなな人間なんだと思う。武藤は助けてほしいと思った。
なにか、壁から出てきた。ぐるりと目玉が浮き出て、顔が出てきた。それは姫だった。それを見た武藤はぎょっとした。
「声は出せないか」
姫が出てきた。壁から抜け出す。ゼリーを人の形をかたどったまま、取り出したように、壁から人が出てくる。ヒト型のゼリーが色がつく、形が整う。手先、髪の毛の一本一本そして顔、首、肩の丸み、胴体のくびれ、太もも、膝、足先。人形のような体ができ上がる。それが着ているものが作られる。髪の毛がおろして、着物、ピンク色の着物を聞いている。驚いている武藤に姫はうっすら笑みを浮かべる。
「やはり、心を持っているのか。宮古も同じだ。相談だ」
「な、なにを」
「仕事に行きたいと」
「誰が?」
「宮古だ」
なるほどと思った。宮古は元の世界に帰りたくなったようだ。いくら満たされた世界でも、人間はなにもしないなんてできず、無気力になっていくだろうなと思う。武藤はそのことを説明していた。
「おまえはなにかしているのか?」
なにかしているのかと言われて武藤は黙った。武藤には、なにかしているという自覚がなかったからだ。小説を書いているだけである。たまにご飯を作っていると話す。
「そんなことをしているのか?」
宮古にやらせようかと考えているのだろうか。武藤は姫を見て、宮古が料理しているところを想像していた。武藤はしばらく黙っていると、姫は思考から解放されたのか、武藤をみつめる。
「おまえ、白木の愛玩なのだな」
「はあ。やっぱりな」と武藤の返事を姫は待たず、勝手に納得する。
この姫も武藤が白木の愛玩になることをわかっていたのだろう。武藤はイライラをしている自分に気がついた。助けてくれる人間、いや、化け物では助けてくれないとわかっている。武藤は姫が助けてくれることに期待している。そんな自分が甘いと感じた。武藤はしばらく黙っていた。こちらから話すことではない。そんな義理もないのだ。
「武藤はどうしたい?」
いきなり名前を呼ばれた。姫が問いかけていた。なにを言い出すのだろうか。武藤はどうしたいという考えがすっかり抜けていた。自分の感情に飲まれていた武藤がいたことに気がついた。
「俺は、苦しみから解放されたい」
「他には?」
「他には。白木を許したい。でも、無理なんだ」
「無理なのか。本当に? それは自分が許せないからでは?」
武藤は黙っていた。自分が許せない?
どういうことだ。武藤は混乱した。姫はうっすらと笑う。それは、ほほえみに似ている。なぜか、姫は優しいと気がついた。
「それは」
「まあ、気長にここにいればいい。宮古は、なんとかする」
姫は苦笑いをしていた。人間は難しいと言った。彼女なりに、宮古を大切にしていたのだろうが、無理やり連れてきたツケがここに来たのだろうか。そんなことを武藤は考えていた。
それで武藤は、白木の感情を無視していたと唐突に思った。白木も武藤の感情を無視していたのでは。お互いの気持ちや感情だ。お互いに自分のことばかりだ。与えてほしいばかりだ。それか、お互いに傷つけて、奪ってばかりだ。武藤は。そんなことを思う。武藤は白木になにかを与えたのだろうが。それを考えてみる。時間だろうか。
「武藤、おまえはどうしたい?」
再び問いかけていた姫に武藤は困惑している。
「その問いは宮古さんに言うべきだ」
そうかと姫が言った。姫の顔に苦笑が浮かべている。それを見た武藤の心の中から苦い物が浮かんでいる。姫が優しい化け物ではない。宮古を無理やり化け物の世界に連れて行き、愛玩にした。無理やり連れてきて姫を受け入れろ、ふざけるなと思うことは、宮古にとって、当たり前なんだ。
そうか、当たり前なんだと武藤は自分の気持ちに気がついた。白木を憎むこと、白木を受け入れることが苦しいことは当たり前なんだと思えた。
自分を責めていた。自分の心をいたずらに。それは武藤が白木を受け入れないと、勝手に武藤が思ったことだ。武藤が白木を愛することは、白木を許すことだ。それをしなくていいと気が付いた。別に憎んでもいいのだ。人はそれほど美しくない。
「俺は」
「おまえは優しすぎるな」
姫はそう言った。姫はあきらめたような顔をしていた。武藤はなぜか、それがなにかに苦しめられている姫の顔に見えた。武藤の感情は人間らしいものだからか。宮古に感化されているのでは。姫も。宮古も姫に感化されているのでは。それは武藤にも言える。白木にも言える。
お互いに影響しているんだろう。白木はただいたと思っていた。そうではない。そばにいてくれた。それだけで人は落ち着くのではないか。白木がいたから、祐樹を殺された、そうして武藤は感情を白木に与える。白木によって奪われた。そうなったはずなのに、見守られていたのではと思った。
それは都合がいい妄想だと思う。感情を食べることで、武藤は気がつかないうちに苦しめられたこともあるのだ。
自分がわからない。こんなことになった。自分の感情を無視したからだ。それを意識することは苦しい。それでも、生きていく。武藤はわかっていた。
なぜ生きていた。感情がなかったから、最悪なときも生きていけたからだ。なにも感じないことは、感情がなく、人形のように生きていたからだ。
これからゲンナリするような感情と向き合わないと。武藤は思った。そんなつらい立場なんだろう。
「感情を受け取ることは喜びも受け取る」
心を読まれたと武藤は驚いた。武藤はじっと姫を見つめた。
「だから、宮古も感じられるのかな」
それは、と武藤はつぶやいた。
「俺はわからない」と言った武藤に対して、姫はなにも言わない。そうして、武藤は姫の姿は消えていたと気がついた。
「俺はわからない」
そんなことをつい言った。本当にわからない。武藤は感じられるか、感情をまひさせて、自分の気持ちを無視する。それは人間がよくする手だ。武藤は紙を出す。白木が用意した紙だ。文字を書く。誰かのために書いたものではない。武藤のために書く。自分のために書いていく。それでいいのだ。
白木がいつもいたと武藤は気がついた。猫のように寝転んで、じっと武藤を見ていた。
いつも見られることが当たり前だった。最初は気持ち悪かった。そういった気持ちも食べられたから気がつかなかった。解放されたはずが、気分が落ち着かない。
いつもいた。ゴロゴロと横になりながら、武藤を見つめていた。武藤は慣れてきたとき、白木を無視していた。武藤は苦しい自分に気がついた。悲しい気持ちではなかったのか、白木は。ずっといたのに、無視していたからだ。それでいいと武藤は思わず言った。罪悪感を覚える。武藤は感情が戻ってきたことを知る。
それは武藤だけが感じることだ。その痛みも苦しみも生きているから、感じる。
それは武藤の小説に深みになる。それはわかっていた。
気がついたら、夜になっていた。武藤は小説を書いていた。自分のために書いた。小説の原稿だ。夜の黒が部屋のすみに広がっている。あんどんがあかり、優しい色の光を出している。手元を照らす。武藤はじっと見つめていた。柔らかい光がふわふわとしたもの。それを見て心が穏やかな気持ちになる。優しい気持ちだろうか。
「武藤」
白木が武藤に問いかける。武藤は白木をみて、痛みが武藤の腕に走る。痛みにゆがめた顔をした武藤に白木がそっと近寄る。
「かんでいいぞ」
武藤は白木の首筋を見た。武藤の顔の前には白木の首の匂いと首筋が広がる。かむ? なぜ? 武藤はびっくりしている。武藤の頭が真っ白になった。
「血が出るまでかんでいいぞ。武藤ならいい」
「バカだろう」
血管が浮き出ている。白い。傷もない。
武藤は白木の首筋から目が離せない自分、それが浅ましいと感じている自分がいた。かんだら、武藤はどうなるのかと考えている自分と、ろくなことにならないとわかっている武藤がいた。そうして、目を逸らして、武藤は「しまえ」と言った。
苦い後悔のようなものが武藤の胸に広がっていた。白木をかんだら、変わるのかと疑問に武藤は思う。武藤の考えは甘美なものにも似ている。どんなかたさでどんな味か、どんな感触か、白木はどんな反応をするのか。そればかりが頭にこびりついた油汚れのように考える。
白木は笑う。指を口の中に入れられた。ちょっとしたスキに白木の指が武藤の口の中に入れる。指に歯が当たった。指が痛くないのか。武藤は心配した。それなのに、白木は笑っている。武藤は白木の指を軽くかんだ。皮膚の味がした。そうして。
「苦い」
武藤はびっくりした。武藤は白木の笑い声が耳に入る。
「苦いだろう。そうした」
白木は化け物だとわかる。武藤はそれが遠くにいる生き物のように感じる。
ギュッと白木に武藤は抱きしめられる。柔らかくない体がまるごと包むようだ。武藤はこのまま、生き物として食べられるのかもと考えていた。
「おまえ、白木、なぜ食べない?」
感情をと武藤は言った。
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