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夜はちょっとだけ疲れた顔をした。いちいち確認するなよと言いたげでもある。ある意味保険の意味で言った僕に夜は呆れて重いと受け取ったのだろう。
「束縛系彼女の匂いがする」
夜はそうつぶやいた。
「ただ、おまえの声が好きだからだよ」
夜はキョトンとした顔をしていたが、ちょっとだけはにかんだ顔をしている。嬉しいのだろう。秋の風が吹いた。カラカラに乾いて冷たい風。僕は身を縮ませていると、夜は「風邪引くなよ」とたった一言だけ言った。それで気まぐれな猫のように立ち去った。
夜の背中を眺めて、僕はため息をついた。風邪を引かないように気をつけろと言われただけなのに、胸がぽかぽかする。人ごみがあふれている。足を止めず、波に乗るように僕は歩いていた。ふらふらと浮かれている足で右足、左足と赤茶色のコンクリートを蹴っていた。駆け出していた。
人が迷惑そうに見てくる。頬が風に当たる。嬉しいから、ただそれだけ。変態だなと僕は思う。変態だ。だからなんだというんだ。確かに僕は生きている。そんな実感があった。こんなときに生を感じるなんて、怖いくらい幸せだった。
駆け出した足はもつれそうになりながらパン屋についた。
袋を持つ、決められた量を運ぶ。そうして、パン屋の一日は始まる。重い袋は正直運動不足の大学生には、腰に響く。それでも唯一の男手のせいか頼られる。仕方ないのか、利用されているのか。利用されているなというのが強い。
「大丈夫?」
芳賀(はが)さんが聞いてくる。僕は思わず「つらいです」と言う。
「走るだけでも変わるから。頑張って」
と言われた。整体に行くなんて言われてしまった。生地から作るのは、鈴さんのこだわりなのか。鈴さんは機材を見ている。芳賀さんはがっちりとした体である。いきなり芳賀さんはじっと僕の体を見てくる。まじまじと。
「もっと筋肉をつけた方がいいよ」
そう言っただけだった。僕は困ったようにうなずいた。とりあえず、総菜の中身の手伝いをしていた。
小さな厨房に人が集まる。それはそれで大変だ。しかしおばちゃん達はまだ集まらないから、結構楽だった。芳賀さんは僕と一緒に総菜の中身やクリームパンのクリームをつくる。それはテキパキとした動きだ。
職人の技が光る。
本人曰わく長いことやっていたら、慣れたそうだ。新米、半年の僕にはまだまだその域には達していない。
「ぼっーとするな」
そう注意されて慌てて僕は、総菜を作っていた。野菜を切っていると、おばちゃんが現れた。一人。僕は集中するようにしていた。
肩がバキバキに凝っている。外に出て、体を思いっきり伸ばす。ピキビキと関節が鳴る音。それが聞こえてくる。腰を伸ばす。腰も重い。自動販売機でコーヒーを買う。コーヒーは無糖よりも、砂糖多めにしてあるものが目に入った。まぶしい光の中にある缶コーヒーを押す。頭がぼっーとする中、カフェインの力で無理やり頭をはっきりさせる。
「あっ、拓磨君」
土橋さんがこちらに来た。
「土橋さん」
「疲れているね。大丈夫」
「大丈夫だから」
「しごかれているんだね。鈴さんに」
「ああ。おばちゃんから聞いたの」
「うん。まあね」
「まあ。いいパンを作れるようになれるのはちょっとつらいけどいいよ」
「じゃあ、作ってくれる」
「新米だからね」
「そうだね」
土橋さんはそう言って温かいココアを買う。僕はちびちびと冷たいコーヒーを飲んでいた。鈴さんにしごかれたというのは本当かと言われると不思議に思う。今日はそれほどでもない。
「拓磨君、彼女とかいるの」
「土橋さんは」
「私は一応いるよ。たくましい人」
「いないから。うらやましい」
「そうなんだ。でもさ。好きな人くらいいるでしょう」
土橋さんが探るような目つきで僕を見ていた。僕は内心穏やかなものではないが口を開こうとした。「拓磨」と呼ばれた。鈴さんの声だ。土橋さんはじゃあねと言って立ち去った。鈴さんには頭を下げた。
「何ぐずぐずしているの。寒いのに」
「いや暑かったから、外に出ただけです」
「おっ。もしかして、土橋ちゃんに恋しているのか。若いねえ」
「違います。土橋ちゃん一応彼氏がいるみたいですよ」
鈴さんは僕の肩を叩いた。まるでなぐさめるように。そうして、よしよしと笑っている。晴れやかな笑みである。
その後、土橋さんと芳賀さんがパン屋をやめた。鈴さんは捨てられたという噂がおばちゃんの間で流れていた。さすがに土橋さんは僕に何を求めて話をしようかと考えていたかわからなかった。芳賀さんは新しいパン屋、大きな会社運営の社員になったそうだ。今まで以上に忙しくなった。鈴さんは手作りにこだわっていた。作る量を減らしたのはいうまでもない。鈴さんは最近笑っていなかった。
土橋さんは別のバイトに行ってしまったというが、あれは芳賀さんとできていたという話がある。鈴さんにも大きな会社に入らないかと言われたらしい。が、鈴さんはこの小さなパン屋を守りたかったようだ。
忙しい中、社員を一人増やした。すぐに見つかったのはいいことだが、それは鈴さんの弟だ。鈴さんの弟は鋭い眼光を宿し、まるで人とは交わらない。パンづくりは上手ということで僕は怒鳴れたことが何度もあった。これは噂だが、パン職人だったか、店とそりが合わずに転々としたところ鈴さんが声をかけた。らしい。
「おまえ、何を見ているんだ」
怒鳴り声は流石にないが、不機嫌そうな顔をして言われれば、なんだよ偉そうにと思わないでもない。おばちゃん達の会話は消えて、お互いに重い沈黙が広がっていた。
「拓磨ちゃん、どうしたの」
真澄ちゃんが隣にいた。真澄ちゃんは僕を観察するためと言って、気がつけば隣にいた。冬に近い季節になってきた。冬休みだけではなく、テストやレポートに追われた。街路樹の葉は落ちて、寒空に裸の木が揺られていた。僕は大学の図書館で参考文献をあさっていたとき、真澄ちゃんに発見された。
静かな図書館に真澄ちゃんの小声が響く。真澄ちゃんにバイトの話をするつもりはなく、ただなんでもないと言った。
「まあ、言いたくなったとしましょうか。その本に参考になる箇所は少ないわよ」
「早く言え」
「だって、拓磨ちゃん。私の小説を読んでくれないから」
「読みたいです」
棒読みでいう僕を真澄ちゃんはもったいぶった口振りで仕方ないわねと言った。
タブレットを取り出す。そうして書いた文章を見せてきた。前よりかマシになっている。ただ好きな人がいるだろうかという疑問を持っていた。
「いいの」
僕が尋ねるとあっさりと言う。真澄ちゃん自身が納得しているのだろうか。という疑問は解決したのだろうか。勉強スペースに座ると、よいしょと本を流し読みする。
「拓磨ちゃんはさ。どうして王道が好きじゃないの」
「安易じゃん」
「私は好きよ。わかりやすくて」
「飽きてこない。確かにワクワクするけど。それって創作をしている人は楽しいのか。まだ出会っていない本に出会う人にとって本当に新しい出会いは楽しいと思う」
「王道じゃなくても」
「というのが僕の持論。というのも、なんだか、僕らをバカにしているみたいじゃない。こうしていれば読者は泣くという作者の意図が透けて見える」
「時代劇嫌い」
「時代劇はいろいろあるでしょ。形式美があるから」
「形式美ね。それを求める人はいるわよ。一定の数は」
「だから、売れなくていいの」
真澄ちゃんはクスっと笑った。
「本当に書きたいものを書かなきゃ、響かないのよ。人の真似しても同じよ。書きたいものを書かなきゃ、なんのためにアマチュアで筆をとっているの」
「真澄ちゃんは書きたかったの」
「そうよ。在庫はたっぷりになりそうだから、あんたに一冊あげる」
「うん」
「ちょっと何を黙っているのよ」
「かっこいいな」
真澄ちゃんは笑って「かわいい間違え?」と言われた。じーんとした。プロならば、わからないが、プロだって地位があれば自分のしたいようにできる。だけど、僕はそれができたのだろうか。
したいようにする。それが簡単のようで難しい。誰もがしたいようにできる世の中だったらいい。そんなことを僕は考えていた。
夜から返信というか、なんというか、連絡があった。
『飯を食ったか』
たったこれだけであるから僕は苦笑した。真澄ちゃんは一章を書き終えたからこれからもりもり書くと言って違う場所に移った。僕はその隙にスマホをみた。
『食べたよ』
と書きたかったが、あえて書かないようにしようとした。ただ耐えきれずに書いていた。
僕にとって夜は星だと思っていたが、そうではなかった。星はたくさんあると書きたくなった。しかし、意味が不明でポエムみたいだから書かなかった。僕は見つけた事実は明日になったら忘れてしまうかもしれない。それともおじいさんになっても忘れないかもしれない。
明日になったら忘れそうなのでスマホのメモ帳に書いた。くさいなと僕は僕自身の言葉に考えていた。
「拓磨ちゃん。あんた。ちゃんと勉強しなきゃね」
どこから真澄ちゃんの声が聞こえていそうな気がしてきた。真澄ちゃんは多分、きっとそんなことを言うんだろうなと思って、僕は参考文献の流し読みを始めた。
「束縛系彼女の匂いがする」
夜はそうつぶやいた。
「ただ、おまえの声が好きだからだよ」
夜はキョトンとした顔をしていたが、ちょっとだけはにかんだ顔をしている。嬉しいのだろう。秋の風が吹いた。カラカラに乾いて冷たい風。僕は身を縮ませていると、夜は「風邪引くなよ」とたった一言だけ言った。それで気まぐれな猫のように立ち去った。
夜の背中を眺めて、僕はため息をついた。風邪を引かないように気をつけろと言われただけなのに、胸がぽかぽかする。人ごみがあふれている。足を止めず、波に乗るように僕は歩いていた。ふらふらと浮かれている足で右足、左足と赤茶色のコンクリートを蹴っていた。駆け出していた。
人が迷惑そうに見てくる。頬が風に当たる。嬉しいから、ただそれだけ。変態だなと僕は思う。変態だ。だからなんだというんだ。確かに僕は生きている。そんな実感があった。こんなときに生を感じるなんて、怖いくらい幸せだった。
駆け出した足はもつれそうになりながらパン屋についた。
袋を持つ、決められた量を運ぶ。そうして、パン屋の一日は始まる。重い袋は正直運動不足の大学生には、腰に響く。それでも唯一の男手のせいか頼られる。仕方ないのか、利用されているのか。利用されているなというのが強い。
「大丈夫?」
芳賀(はが)さんが聞いてくる。僕は思わず「つらいです」と言う。
「走るだけでも変わるから。頑張って」
と言われた。整体に行くなんて言われてしまった。生地から作るのは、鈴さんのこだわりなのか。鈴さんは機材を見ている。芳賀さんはがっちりとした体である。いきなり芳賀さんはじっと僕の体を見てくる。まじまじと。
「もっと筋肉をつけた方がいいよ」
そう言っただけだった。僕は困ったようにうなずいた。とりあえず、総菜の中身の手伝いをしていた。
小さな厨房に人が集まる。それはそれで大変だ。しかしおばちゃん達はまだ集まらないから、結構楽だった。芳賀さんは僕と一緒に総菜の中身やクリームパンのクリームをつくる。それはテキパキとした動きだ。
職人の技が光る。
本人曰わく長いことやっていたら、慣れたそうだ。新米、半年の僕にはまだまだその域には達していない。
「ぼっーとするな」
そう注意されて慌てて僕は、総菜を作っていた。野菜を切っていると、おばちゃんが現れた。一人。僕は集中するようにしていた。
肩がバキバキに凝っている。外に出て、体を思いっきり伸ばす。ピキビキと関節が鳴る音。それが聞こえてくる。腰を伸ばす。腰も重い。自動販売機でコーヒーを買う。コーヒーは無糖よりも、砂糖多めにしてあるものが目に入った。まぶしい光の中にある缶コーヒーを押す。頭がぼっーとする中、カフェインの力で無理やり頭をはっきりさせる。
「あっ、拓磨君」
土橋さんがこちらに来た。
「土橋さん」
「疲れているね。大丈夫」
「大丈夫だから」
「しごかれているんだね。鈴さんに」
「ああ。おばちゃんから聞いたの」
「うん。まあね」
「まあ。いいパンを作れるようになれるのはちょっとつらいけどいいよ」
「じゃあ、作ってくれる」
「新米だからね」
「そうだね」
土橋さんはそう言って温かいココアを買う。僕はちびちびと冷たいコーヒーを飲んでいた。鈴さんにしごかれたというのは本当かと言われると不思議に思う。今日はそれほどでもない。
「拓磨君、彼女とかいるの」
「土橋さんは」
「私は一応いるよ。たくましい人」
「いないから。うらやましい」
「そうなんだ。でもさ。好きな人くらいいるでしょう」
土橋さんが探るような目つきで僕を見ていた。僕は内心穏やかなものではないが口を開こうとした。「拓磨」と呼ばれた。鈴さんの声だ。土橋さんはじゃあねと言って立ち去った。鈴さんには頭を下げた。
「何ぐずぐずしているの。寒いのに」
「いや暑かったから、外に出ただけです」
「おっ。もしかして、土橋ちゃんに恋しているのか。若いねえ」
「違います。土橋ちゃん一応彼氏がいるみたいですよ」
鈴さんは僕の肩を叩いた。まるでなぐさめるように。そうして、よしよしと笑っている。晴れやかな笑みである。
その後、土橋さんと芳賀さんがパン屋をやめた。鈴さんは捨てられたという噂がおばちゃんの間で流れていた。さすがに土橋さんは僕に何を求めて話をしようかと考えていたかわからなかった。芳賀さんは新しいパン屋、大きな会社運営の社員になったそうだ。今まで以上に忙しくなった。鈴さんは手作りにこだわっていた。作る量を減らしたのはいうまでもない。鈴さんは最近笑っていなかった。
土橋さんは別のバイトに行ってしまったというが、あれは芳賀さんとできていたという話がある。鈴さんにも大きな会社に入らないかと言われたらしい。が、鈴さんはこの小さなパン屋を守りたかったようだ。
忙しい中、社員を一人増やした。すぐに見つかったのはいいことだが、それは鈴さんの弟だ。鈴さんの弟は鋭い眼光を宿し、まるで人とは交わらない。パンづくりは上手ということで僕は怒鳴れたことが何度もあった。これは噂だが、パン職人だったか、店とそりが合わずに転々としたところ鈴さんが声をかけた。らしい。
「おまえ、何を見ているんだ」
怒鳴り声は流石にないが、不機嫌そうな顔をして言われれば、なんだよ偉そうにと思わないでもない。おばちゃん達の会話は消えて、お互いに重い沈黙が広がっていた。
「拓磨ちゃん、どうしたの」
真澄ちゃんが隣にいた。真澄ちゃんは僕を観察するためと言って、気がつけば隣にいた。冬に近い季節になってきた。冬休みだけではなく、テストやレポートに追われた。街路樹の葉は落ちて、寒空に裸の木が揺られていた。僕は大学の図書館で参考文献をあさっていたとき、真澄ちゃんに発見された。
静かな図書館に真澄ちゃんの小声が響く。真澄ちゃんにバイトの話をするつもりはなく、ただなんでもないと言った。
「まあ、言いたくなったとしましょうか。その本に参考になる箇所は少ないわよ」
「早く言え」
「だって、拓磨ちゃん。私の小説を読んでくれないから」
「読みたいです」
棒読みでいう僕を真澄ちゃんはもったいぶった口振りで仕方ないわねと言った。
タブレットを取り出す。そうして書いた文章を見せてきた。前よりかマシになっている。ただ好きな人がいるだろうかという疑問を持っていた。
「いいの」
僕が尋ねるとあっさりと言う。真澄ちゃん自身が納得しているのだろうか。という疑問は解決したのだろうか。勉強スペースに座ると、よいしょと本を流し読みする。
「拓磨ちゃんはさ。どうして王道が好きじゃないの」
「安易じゃん」
「私は好きよ。わかりやすくて」
「飽きてこない。確かにワクワクするけど。それって創作をしている人は楽しいのか。まだ出会っていない本に出会う人にとって本当に新しい出会いは楽しいと思う」
「王道じゃなくても」
「というのが僕の持論。というのも、なんだか、僕らをバカにしているみたいじゃない。こうしていれば読者は泣くという作者の意図が透けて見える」
「時代劇嫌い」
「時代劇はいろいろあるでしょ。形式美があるから」
「形式美ね。それを求める人はいるわよ。一定の数は」
「だから、売れなくていいの」
真澄ちゃんはクスっと笑った。
「本当に書きたいものを書かなきゃ、響かないのよ。人の真似しても同じよ。書きたいものを書かなきゃ、なんのためにアマチュアで筆をとっているの」
「真澄ちゃんは書きたかったの」
「そうよ。在庫はたっぷりになりそうだから、あんたに一冊あげる」
「うん」
「ちょっと何を黙っているのよ」
「かっこいいな」
真澄ちゃんは笑って「かわいい間違え?」と言われた。じーんとした。プロならば、わからないが、プロだって地位があれば自分のしたいようにできる。だけど、僕はそれができたのだろうか。
したいようにする。それが簡単のようで難しい。誰もがしたいようにできる世の中だったらいい。そんなことを僕は考えていた。
夜から返信というか、なんというか、連絡があった。
『飯を食ったか』
たったこれだけであるから僕は苦笑した。真澄ちゃんは一章を書き終えたからこれからもりもり書くと言って違う場所に移った。僕はその隙にスマホをみた。
『食べたよ』
と書きたかったが、あえて書かないようにしようとした。ただ耐えきれずに書いていた。
僕にとって夜は星だと思っていたが、そうではなかった。星はたくさんあると書きたくなった。しかし、意味が不明でポエムみたいだから書かなかった。僕は見つけた事実は明日になったら忘れてしまうかもしれない。それともおじいさんになっても忘れないかもしれない。
明日になったら忘れそうなのでスマホのメモ帳に書いた。くさいなと僕は僕自身の言葉に考えていた。
「拓磨ちゃん。あんた。ちゃんと勉強しなきゃね」
どこから真澄ちゃんの声が聞こえていそうな気がしてきた。真澄ちゃんは多分、きっとそんなことを言うんだろうなと思って、僕は参考文献の流し読みを始めた。
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