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なんとか仕事をこなせた。周りの助けがあってのことは重々承知である。僕は薬を飲んでいた。医者に行かないといけないようだとようやく気がついた。
医者の予約制だったので空いている日をスマホで見ていると「病院には行っていないのか」と上から声が聞こえた。
喜一さんだった。僕は苦笑してから「はい」と答えていた。そんな僕に喜一さんはふうんと言っていた。
「トローチくらいはくれるだろう」
「ですよね」
苦笑しながら、僕は言っていた。僕の隣に座る喜一さんがいた。
「おまえさ。なんで病院には行かなかった?」
「面倒くさくて。学校ないし」
そんな理由かと喜一さんはつぶやいた。じゃあ、送ってやるよと言われた。すぐそこだから大丈夫と言ったが、乗せてやる、一点張りだった。
「誰か女でもいるのか。待ち合わせとか」
「そういうわけじゃないんですが」
もじもじとした僕に喜一さんが目を細めていた。クスクスと笑い出した。
「なんかあるな」
「なにもありません。本当です」
実際夜との待ち合わせなどなかった。だから言っていた。喜一さんは笑っていた。そうか、そうかとつぶやいていた。
「悪かったな。この前」
「なんでしたか」
「いや。おまえ大学をやめろ、修行しろ、って。おまえの人生なのに俺が口出すなと姉貴に言われた」
「はあ」
「気にしていないか」
「いや、気にしています」
「だよな。なんか聞きたいことがあれば聞けよ。あと職人なんていつでもなれると思うなよ」
そう喜一さんが言った。喜一さんは僕にどんな職人になってほしいんだろう。僕は初めて気になった。
「有名なパン屋やいろいろあるが、熱意があるうちにやった方がずっといい。それに後悔はしない」
「そういうものですか」
「俺もそろそろ、ピンチヒッターを終える」
「えっ」
「新しい人を雇い入れる余裕もあるみたいだし、俺は知り合いのパン屋に呼ばれた」
「なんで」
「いいじゃないか。そういう契約だ。だから、おまえとこうしてのんびり話せるのもそろそろ終わりに近い」
「そんな」
「落ち込むなよ。おまえだって変わらなきゃいけないときが来るんだ」
僕はなにも言えなくなった。喜一さんは困ったような顔をした。だから、ちゃんと言わなきゃいけない。
「今までありがとうございます。喜一さんには本当にお世話になって、あのその、だから、えっーと感謝しています。本当にいろんな言葉をもらったから」
喜一さんは「まだお別れじゃない」と言ってくれた。僕はなんと言えばいいかわからなかった。目に生ぬるいものがこみ上げていたのは確かだ。
ショックなのか、わからないけど、地面が揺れているように思えた。
喜一さんの車を乗せてもらい、駅前まで送ってもらった。たいした距離ではないからすぐ着くのに、会話はあまりしなかった。最後になるかもと考えていたら余計に口は重くなっていた。別に喜一さんを意識したわけじゃない。なぜか口を出すのが怖かっただけ。
「ありがとうございます」
「じゃな」
そんな会話をした。喜一さんの「じゃあな」が耳に反響していた。なぜか。
マンションに着くと夜のCDを聴いた。
夜の優しい声が耳に響いていた。確かに僕は弱虫だったと気がついた。
喜一さんの門出を祝えない自分が情けない。喜一さんは十分によくしてくれた。だから、もっとと思うのはわがままのような気がした。
夜にメッセージを送る。長文になっていた。その長文は既読されたままだった。夜だって忙しいのだとわかっている。
だけど、共有したかった。女々しいと僕は苦笑した。
「あーあー」
すべてを相手にさらすことが正しいわけじゃないけど、確かに僕は夜に慰めて欲しかったのだ。知って欲しかった。
「だめだな」
そんな言葉が僕は出てきていた。夜はなんて言ってくれるかわからない。ただ、笑っているか、それともなにか言ってくれるのか。
布団に寝転がって目を閉じる。しばらくなにも考えたくなかった。
喜一さんの姿はちゃんとある。それにほっとしている僕はかなり情けないと気がついた。
バイトに行って働いた。重い小麦粉を運び、塩を混ぜていた。形成していた。発酵させたパンの様子を喜一さんは見ていたら。
僕の様子に気がついた喜一さんはなにも言わない。勝手に始める。湿度計を見ていた僕に「ぼーっと、するな」と言われた。
総菜を作って、カスタードを作って、暑い中泡立て器で生クリームを作る。腱鞘炎になりそうな気がしてきた。手が痛い。
鈴さんが確認して「もっと角が立つように」と言われた。僕は必死になった。手が千切れると思うくらいにする。そうしなければわからない。立ててみると以前鈴さんがしたような感じになった。汗だくだった。
「鈴さん、見て下さい」
鈴さんは真剣な顔つきで泡立て器で角を作る。ふっくらした攪拌された生クリームにつんっと柔らかい角ができた。
「いいわよ。じゃあこれを」
と言われつつ、さっさと次の作業に回された。
休憩をもらった。手を冷やす。オーブンを間違えて腕につけたためだ。こんな初歩的なミスはひさしぶりだったから、自分の中で悔しい。
「よっ」
「お疲れ様です」
立ち上がって僕がいうと喜一さんはいいってと言っていた。喜一さんは僕を見ていた。
「手、大丈夫か」
「ちょっとした火傷です」
「見せてみろ」
いきなり喜一さんが氷をどかして、僕の腕をつかんだ。びっくりしていると、喜一さんは真剣な顔をして眺めている。
「白いな」
「すみません」
「謝るな」
氷が入った袋を腕につけてくれた。
「若いから柔らかい」
「は?」
「肌とか肉が。女には負けるが」
「はあ」
「まあ、そんなことより、俺はおまえが心配だ」
「えっ」
「なにもわからないみたいな顔をしているから」
なめられるぞと言われた。そう言ってくれるのは嬉しいが、僕にはもうそう言ってくれる人はいないんだ、と今更のように思っていた。
「大丈夫です。なるようにしかなりませんから」
強がりで僕は言っていた。喜一さんはそうかと笑っていた。僕は涙腺が刺激されたような、そんな気持ちになっていた。
「いつ、店を出るんですか」
「今月かな。中旬くらいか」
「早いですね」
「こう見えて腕がいいんだ」
「そうですね」
肩を組まれた。喜一さんの顔が近かった。喜一さんは笑っていた。
「がんばれよ」
拳骨を作り、僕の前に出すから僕も同じように作り、拳骨と拳骨をくっつけた。
なぜか清々しいはずなのに、泣きたくなる。それはどうしようもないことだ。どうしようもないとわかって頭で理解しても心理解していない。僕は帰り道を歩いたまま、空を見上げていた。
空は紺碧、雲が暗く、影絵のようだった。それがたまらず、一人ということを意識した。月は雲がかかっている。しばらくなにも考えたくなかった。自分がまだ気持ちの整理がついていないのが情けないと思う。しかし、それが僕である。
そんな自分を省みて意味があるのかわからない。
わからないくせに考えていた。自分のことを考えるのは久しぶりのようでなんだかバカバカしいと感じた。歩いて行くうちに、マンションが見えてきた。黒い影が大きな怪物のようだ。それを下から見上げていた。階段を上っていく。太ももに乳酸が溜まる。痛いようで、足が重い。
つらいはずが、頭がぐんと働くような感覚がした。そんな僕は笑ってしまう。追いつめられている。なのに、笑う。自分だけの箱庭にいる。
はあ、と息が吐き出た。白い呼気になった。そんなことは当たり前だ。
頭の中には夜がいた。
どんな姿か、僕には描ける。きっと、ダウンだ。暖かいファーがついている。それが夜の頬に当たる。夜の顔は寒さのために赤い。サラサラとした肌。それがイメージできた。
だから、僕は前に進める。そうつぶやいた。
なにか決まるそんな予感がした。SNSにメッセージを送る。第一関門。味方にすれば強い。一番難しい。
姉はわかってくれなくてもいい。それが、僕の考えだからだ。実際には話すだけ理解をしてくれるなんて無理だ。
それでもいいと、僕は言えるのかわからない。
気持ちでカバーするしかない。
医者の予約制だったので空いている日をスマホで見ていると「病院には行っていないのか」と上から声が聞こえた。
喜一さんだった。僕は苦笑してから「はい」と答えていた。そんな僕に喜一さんはふうんと言っていた。
「トローチくらいはくれるだろう」
「ですよね」
苦笑しながら、僕は言っていた。僕の隣に座る喜一さんがいた。
「おまえさ。なんで病院には行かなかった?」
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「そういうわけじゃないんですが」
もじもじとした僕に喜一さんが目を細めていた。クスクスと笑い出した。
「なんかあるな」
「なにもありません。本当です」
実際夜との待ち合わせなどなかった。だから言っていた。喜一さんは笑っていた。そうか、そうかとつぶやいていた。
「悪かったな。この前」
「なんでしたか」
「いや。おまえ大学をやめろ、修行しろ、って。おまえの人生なのに俺が口出すなと姉貴に言われた」
「はあ」
「気にしていないか」
「いや、気にしています」
「だよな。なんか聞きたいことがあれば聞けよ。あと職人なんていつでもなれると思うなよ」
そう喜一さんが言った。喜一さんは僕にどんな職人になってほしいんだろう。僕は初めて気になった。
「有名なパン屋やいろいろあるが、熱意があるうちにやった方がずっといい。それに後悔はしない」
「そういうものですか」
「俺もそろそろ、ピンチヒッターを終える」
「えっ」
「新しい人を雇い入れる余裕もあるみたいだし、俺は知り合いのパン屋に呼ばれた」
「なんで」
「いいじゃないか。そういう契約だ。だから、おまえとこうしてのんびり話せるのもそろそろ終わりに近い」
「そんな」
「落ち込むなよ。おまえだって変わらなきゃいけないときが来るんだ」
僕はなにも言えなくなった。喜一さんは困ったような顔をした。だから、ちゃんと言わなきゃいけない。
「今までありがとうございます。喜一さんには本当にお世話になって、あのその、だから、えっーと感謝しています。本当にいろんな言葉をもらったから」
喜一さんは「まだお別れじゃない」と言ってくれた。僕はなんと言えばいいかわからなかった。目に生ぬるいものがこみ上げていたのは確かだ。
ショックなのか、わからないけど、地面が揺れているように思えた。
喜一さんの車を乗せてもらい、駅前まで送ってもらった。たいした距離ではないからすぐ着くのに、会話はあまりしなかった。最後になるかもと考えていたら余計に口は重くなっていた。別に喜一さんを意識したわけじゃない。なぜか口を出すのが怖かっただけ。
「ありがとうございます」
「じゃな」
そんな会話をした。喜一さんの「じゃあな」が耳に反響していた。なぜか。
マンションに着くと夜のCDを聴いた。
夜の優しい声が耳に響いていた。確かに僕は弱虫だったと気がついた。
喜一さんの門出を祝えない自分が情けない。喜一さんは十分によくしてくれた。だから、もっとと思うのはわがままのような気がした。
夜にメッセージを送る。長文になっていた。その長文は既読されたままだった。夜だって忙しいのだとわかっている。
だけど、共有したかった。女々しいと僕は苦笑した。
「あーあー」
すべてを相手にさらすことが正しいわけじゃないけど、確かに僕は夜に慰めて欲しかったのだ。知って欲しかった。
「だめだな」
そんな言葉が僕は出てきていた。夜はなんて言ってくれるかわからない。ただ、笑っているか、それともなにか言ってくれるのか。
布団に寝転がって目を閉じる。しばらくなにも考えたくなかった。
喜一さんの姿はちゃんとある。それにほっとしている僕はかなり情けないと気がついた。
バイトに行って働いた。重い小麦粉を運び、塩を混ぜていた。形成していた。発酵させたパンの様子を喜一さんは見ていたら。
僕の様子に気がついた喜一さんはなにも言わない。勝手に始める。湿度計を見ていた僕に「ぼーっと、するな」と言われた。
総菜を作って、カスタードを作って、暑い中泡立て器で生クリームを作る。腱鞘炎になりそうな気がしてきた。手が痛い。
鈴さんが確認して「もっと角が立つように」と言われた。僕は必死になった。手が千切れると思うくらいにする。そうしなければわからない。立ててみると以前鈴さんがしたような感じになった。汗だくだった。
「鈴さん、見て下さい」
鈴さんは真剣な顔つきで泡立て器で角を作る。ふっくらした攪拌された生クリームにつんっと柔らかい角ができた。
「いいわよ。じゃあこれを」
と言われつつ、さっさと次の作業に回された。
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「お疲れ様です」
立ち上がって僕がいうと喜一さんはいいってと言っていた。喜一さんは僕を見ていた。
「手、大丈夫か」
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「見せてみろ」
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「白いな」
「すみません」
「謝るな」
氷が入った袋を腕につけてくれた。
「若いから柔らかい」
「は?」
「肌とか肉が。女には負けるが」
「はあ」
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「えっ」
「なにもわからないみたいな顔をしているから」
なめられるぞと言われた。そう言ってくれるのは嬉しいが、僕にはもうそう言ってくれる人はいないんだ、と今更のように思っていた。
「大丈夫です。なるようにしかなりませんから」
強がりで僕は言っていた。喜一さんはそうかと笑っていた。僕は涙腺が刺激されたような、そんな気持ちになっていた。
「いつ、店を出るんですか」
「今月かな。中旬くらいか」
「早いですね」
「こう見えて腕がいいんだ」
「そうですね」
肩を組まれた。喜一さんの顔が近かった。喜一さんは笑っていた。
「がんばれよ」
拳骨を作り、僕の前に出すから僕も同じように作り、拳骨と拳骨をくっつけた。
なぜか清々しいはずなのに、泣きたくなる。それはどうしようもないことだ。どうしようもないとわかって頭で理解しても心理解していない。僕は帰り道を歩いたまま、空を見上げていた。
空は紺碧、雲が暗く、影絵のようだった。それがたまらず、一人ということを意識した。月は雲がかかっている。しばらくなにも考えたくなかった。自分がまだ気持ちの整理がついていないのが情けないと思う。しかし、それが僕である。
そんな自分を省みて意味があるのかわからない。
わからないくせに考えていた。自分のことを考えるのは久しぶりのようでなんだかバカバカしいと感じた。歩いて行くうちに、マンションが見えてきた。黒い影が大きな怪物のようだ。それを下から見上げていた。階段を上っていく。太ももに乳酸が溜まる。痛いようで、足が重い。
つらいはずが、頭がぐんと働くような感覚がした。そんな僕は笑ってしまう。追いつめられている。なのに、笑う。自分だけの箱庭にいる。
はあ、と息が吐き出た。白い呼気になった。そんなことは当たり前だ。
頭の中には夜がいた。
どんな姿か、僕には描ける。きっと、ダウンだ。暖かいファーがついている。それが夜の頬に当たる。夜の顔は寒さのために赤い。サラサラとした肌。それがイメージできた。
だから、僕は前に進める。そうつぶやいた。
なにか決まるそんな予感がした。SNSにメッセージを送る。第一関門。味方にすれば強い。一番難しい。
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