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「やろう」と言われた。夜の目は強く光っている。それは獣の目に似ている。それが怖いはずが、僕にはとても魅力的に見えるのだ。彼の目を強くて僕は頷きそうになる。その代わりに壁をドンっと叩く音が聞こえた。
それが大きく聞こえて、銅鑼を鳴らしているようだ。僕の体はびくりと体を震わしていた。夜の顔が歪む。不思議と夜はため息をついた。
「外出る」
「寒いぞ」
「一緒に来てくれ」
僕はうなずいた。立ち上がるが、ふらつく。体が冷えているはずが、なぜか熱い。この体の隅々まで行き交う血管が沸き立っているような錯覚がした。自分が自分ではないようで、怖くもあり、それも愉快に感じる。
「どこにいく?」
夜の背中を追う。夜の体にはオスの匂いがするんだ。それは僕を興奮させる。確かに。ただ、怖さがある。
「寒い」
春は昼間が暖かいが、朝晩の冷え込みは強い。しばらく風に吹かれて、体は熱いが、それが余計に冷える。ホテルだ。ラブホも少なくなっている。ビジネスホテルではない。ただ、僕は、びっくりした。
入れないと言われたしまった。そんな僕らをフロントマンは不審そうに見ていた。そんな視線から逃げるために、僕らは外に出る。熱かった体は冷えはじめていた。
冷えていく体が歩くのをやめた。性欲のようなものが落ち着いていくのがわかる。そんな僕らはひたすら街を歩く。街は明かりついている。その代わり静かである。そんなとき、かすかだが、声が聞こえる。夜の声だ。気分がいいのかわからない。
「風邪引くから、帰ろう」
僕が言うと夜はうなずいた。夜の中では歩いていて落ち着かせようとしたのか。僕は静かに手を引く。
「ダメだったから仕方がない」
「ラブホがなくなるのはつらい」
「仕方がない」
そんな言葉が出てきた。おーと、夜はつぶやいた。
「すごくさ。悔しい」
「まあね。したいよな」
「したらしたらでいいんだ」
「突っ込むのがすべてじゃないから」
夜がびっくりしたような顔をしている。どういう意味かを教えると意外そうな顔を隠さない。負担が大きい分、あまりしないと僕は説明する。
「そうだよな」
なるほどとうなずいた。
「浣腸しなきゃいけないし」
「あっそう」
夜は苦笑した。そういう苦労があるなんて知らないのだろう。夜の手を触ると、冷たかった。こんなに冷えていると気がついた。
「帰ろう」
「うん」
夜の顔は少し赤くなった。なぜかはわからない。そんなことを考えないで、早く帰らないと僕は考えていた。夜の顔をあまり見ないようにする。しょげているのではないかと考えていた。そんな顔を見ないようにする。きっと僕の意思は弱いからすぐに負けるからだ。
「また、機会がある」
「情けないじゃん」
おまえを食べられないなんて、と夜は言っている。夜が笑う。それが気にしていないようにも聞こえる。気を遣ってくれたのだろうとわかる。
「情けないかな」
夜は黙っていた。彼の頭の中にはいろんな感情が渦巻いているのだろう。それがぐるぐると動いている。それを僕は想像する。少し不思議な気持ちになる。愉快ではなく、不快。
夜は僕が正しいと感じているだろう。僕の中にはもう一人の自分がいる。それは僕に一番近い感覚だ。僕もしたかった。処女を卒業するのは怖いが、その気になっていた。悔しがる夜には悪いが、もっと考えろよと言いたくなった。
それはお互い様なんだと思う。揃いに揃って、ホテルに行くなんてゲイですと言っているようなものだ。最近ゲイを入れるホテルも少ない。ゲイに警戒しているホテルもいる。
それを失念していた。僕はしばらくそんなことを頭の中で考えていた。
「気分悪くなった?」
夜のきれいな顔が近づくと、僕の意識は浮上するように、現実に戻った。そんな僕を夜はニヤリと笑いかける。なにを考えているのかわかっている。
「ダメだから」
僕は夜にそう言っていた。僕でもわかる。自分の家でやるのだ。最後まで。それは困るのだ。僕には生活がある。
「情けない顔」
それで、からかわれたと気がついた。そんな僕に夜は「あーあー」とつぶやいた。だから、僕は不快な気持ちになる。
「男二人、ゲイにホテルは警戒しているんだろう」
そう僕が言う。それで、へえ、と返す。なんだかよくわからない気持ちになった。夜が悪いというべきか、僕が悪いというべきか。どちらも悪くないとわかっているつもりだ。
それなのに、どちらかが悪いと言いたい僕がいた。
「まあ、気にするな」
夜がそんなことを言っていたのを聞きながら、僕は歩いていた。夜の街をひたすらに歩いていた。フラフラと歩いていく。目的なんてなかった。それがたまらず、居場所がない二人のように思えた。居場所はそれぞれあるはずなのに、迷っている二人のように思えた。
夜は平等に暗く、明かりが照らされ、まぶしい。そんな街を徘徊している人々は意外といる。疲れきったサラリーマン、OLとか、コンビニに寄る学生。そんな人々がいる中、目的のない僕達がいる。
それがたまらず、冬の蚊に似ていると僕は思った。ふらふらと目的のない僕達の弱々しい足取りに。
そんな僕の気持ちは暗い方へと転がっていく。そう、そんな僕を夜は慣れているのか気にしない。
「こうしていると、面白い」
夜は空に見上げる。夜は宵に近い。でも、まだまだ暗いのだ。夜の中では、しばらくなにか、情緒のようなものが動いているとのかもしれない。僕だけが、知っているのかもしれない。そう思えないのは、夜にはたくさんの彼女がいる。そうしてこうして一緒にいた彼女達がいることを僕には想像できる。
「面白いかな」
「わからないか」
うんとうなずいたら、そうだなと言われた。言葉がつづかないと気がついた。夜の中では整理されないことだろう。
だから、夜の顔を覗くようにする、そうして夜の起こっている顔の変化を読み取ろうとする。夜の顔の目、瞳孔は変わらず、美しいヘーゼルの虹彩が縁取られている。それが西洋、外人のように見える。それは錯覚だろう。口元は赤く。頬は少し赤い。そんな夜は、しばらく僕の視線を受け入れていた。
夜はにっこりと笑顔を作る。
「上手く言えない」
バイトに向かう。ちょっと寝不足の僕は朝と言っても、暗い中を起きる。目をこすり、顔を洗う。食事は軽くとは言わず、簡単にできる惣菜パンを食べると。ピザパンである。
夜は目覚めた。一緒に食べる。なぜか僕には彼が熟睡できないのかもしれないと気がついた。そんな気持ちはあるなんて、僕にはわからない。あくまでも想像である。
「夜は眠れないの」
「眠れている。変なことを気にする。まあ、眠りは深くなった。興奮していたから」
僕は咳をする。そんな僕に夜はニヤニヤと笑っている。嫌な奴と僕は考えてしまう。そんな僕を夜はなにか考えていた。
「かわいいな」
「夜。僕はカッコいいと言われるのが好き」
「ああ、俺はな。拓磨はかわいいよ」
呆れていると、僕は「かっこいいがいい」とつい口の先を尖らせていた。夜はそれが気持ちいいのか、にこやかな顔をしている。
外に出る、夜と一緒に。寒いのだ。冷たい空気、澄んでいる空気の中にいる。そんな空気を吸う。夜はしばらく黙っている。鍵を閉める。
「夜はこの後、どうする?」
「帰る」
「寒くないない?」
「こたつにいる」
「だからって」
「いま気持ちいいんだ」
そう言われたからには顔を赤くなってしまう。そんな僕には夜がまぶしい。そうして、別れる。空気が張り付くような冷たさに身震いする。いろんなことが頭に駆け巡り、夜の顔や冷たい手、ホテルマンの不審そうな目、夜の街、ひたすら歩いている感覚。疲れているはずが、懐かしいのか、その感覚が真新しい。
男友達ならばよくあることかもしれない。夜はどうなんだろうかと考える。楽しかっただろうかと考えてしまう。商店街を通ると魚屋が明るいライトを店中に照らしているが半分だけ店を開いている。すぐそばには軽トラックがとまっている。
僕は歩いていく。街の中、静かだった。スニーカーがよく響く。そんなことを考える。
「夜の顔から離れないと」
そんなことを僕は小さな声でつぶやいていた。
喜一さんはすでに来ていた。彼は活発に動く。まるで指揮されたように、自分で動いていく。僕も彼に従うように動く。たまに指示を受けている。疲れを感じるより先に楽しいという気持ちが生まれていた。できないとわかると人間面白いもので楽しく感じる。
自分でもわからなくなるのだ。そんな僕に喜一さんは笑いかける。それがたまらず嬉しかった。
僕にはたまに見せる表情が僕に見せるものではなく、パンがうまくいっているという感覚をつかんでいるからだと解釈する。そんな気持ちになる。普段ならばもっと厳しい顔をしている。
パンをこねる機械の音が耳に響く。それを喜一さんが見ている。材料を入れる。じっと真剣な目で生地を観ている。
それは強い視線だ。それだけで強く惹かれる。恋愛ではない。ただの好奇心。あれでなにがわかると考えてしまう。休憩に入ったら聞こう。聞きたいことがいっぱいあるのだ。
少し休みに入るときもなく、惣菜を作る。コーヒーのティスティングに入る。鈴さんもする。そんなことをしながら時間は過ぎていると。顔を上げた鈴さんは「休憩に入っていいよ」と言い出す。
それが大きく聞こえて、銅鑼を鳴らしているようだ。僕の体はびくりと体を震わしていた。夜の顔が歪む。不思議と夜はため息をついた。
「外出る」
「寒いぞ」
「一緒に来てくれ」
僕はうなずいた。立ち上がるが、ふらつく。体が冷えているはずが、なぜか熱い。この体の隅々まで行き交う血管が沸き立っているような錯覚がした。自分が自分ではないようで、怖くもあり、それも愉快に感じる。
「どこにいく?」
夜の背中を追う。夜の体にはオスの匂いがするんだ。それは僕を興奮させる。確かに。ただ、怖さがある。
「寒い」
春は昼間が暖かいが、朝晩の冷え込みは強い。しばらく風に吹かれて、体は熱いが、それが余計に冷える。ホテルだ。ラブホも少なくなっている。ビジネスホテルではない。ただ、僕は、びっくりした。
入れないと言われたしまった。そんな僕らをフロントマンは不審そうに見ていた。そんな視線から逃げるために、僕らは外に出る。熱かった体は冷えはじめていた。
冷えていく体が歩くのをやめた。性欲のようなものが落ち着いていくのがわかる。そんな僕らはひたすら街を歩く。街は明かりついている。その代わり静かである。そんなとき、かすかだが、声が聞こえる。夜の声だ。気分がいいのかわからない。
「風邪引くから、帰ろう」
僕が言うと夜はうなずいた。夜の中では歩いていて落ち着かせようとしたのか。僕は静かに手を引く。
「ダメだったから仕方がない」
「ラブホがなくなるのはつらい」
「仕方がない」
そんな言葉が出てきた。おーと、夜はつぶやいた。
「すごくさ。悔しい」
「まあね。したいよな」
「したらしたらでいいんだ」
「突っ込むのがすべてじゃないから」
夜がびっくりしたような顔をしている。どういう意味かを教えると意外そうな顔を隠さない。負担が大きい分、あまりしないと僕は説明する。
「そうだよな」
なるほどとうなずいた。
「浣腸しなきゃいけないし」
「あっそう」
夜は苦笑した。そういう苦労があるなんて知らないのだろう。夜の手を触ると、冷たかった。こんなに冷えていると気がついた。
「帰ろう」
「うん」
夜の顔は少し赤くなった。なぜかはわからない。そんなことを考えないで、早く帰らないと僕は考えていた。夜の顔をあまり見ないようにする。しょげているのではないかと考えていた。そんな顔を見ないようにする。きっと僕の意思は弱いからすぐに負けるからだ。
「また、機会がある」
「情けないじゃん」
おまえを食べられないなんて、と夜は言っている。夜が笑う。それが気にしていないようにも聞こえる。気を遣ってくれたのだろうとわかる。
「情けないかな」
夜は黙っていた。彼の頭の中にはいろんな感情が渦巻いているのだろう。それがぐるぐると動いている。それを僕は想像する。少し不思議な気持ちになる。愉快ではなく、不快。
夜は僕が正しいと感じているだろう。僕の中にはもう一人の自分がいる。それは僕に一番近い感覚だ。僕もしたかった。処女を卒業するのは怖いが、その気になっていた。悔しがる夜には悪いが、もっと考えろよと言いたくなった。
それはお互い様なんだと思う。揃いに揃って、ホテルに行くなんてゲイですと言っているようなものだ。最近ゲイを入れるホテルも少ない。ゲイに警戒しているホテルもいる。
それを失念していた。僕はしばらくそんなことを頭の中で考えていた。
「気分悪くなった?」
夜のきれいな顔が近づくと、僕の意識は浮上するように、現実に戻った。そんな僕を夜はニヤリと笑いかける。なにを考えているのかわかっている。
「ダメだから」
僕は夜にそう言っていた。僕でもわかる。自分の家でやるのだ。最後まで。それは困るのだ。僕には生活がある。
「情けない顔」
それで、からかわれたと気がついた。そんな僕に夜は「あーあー」とつぶやいた。だから、僕は不快な気持ちになる。
「男二人、ゲイにホテルは警戒しているんだろう」
そう僕が言う。それで、へえ、と返す。なんだかよくわからない気持ちになった。夜が悪いというべきか、僕が悪いというべきか。どちらも悪くないとわかっているつもりだ。
それなのに、どちらかが悪いと言いたい僕がいた。
「まあ、気にするな」
夜がそんなことを言っていたのを聞きながら、僕は歩いていた。夜の街をひたすらに歩いていた。フラフラと歩いていく。目的なんてなかった。それがたまらず、居場所がない二人のように思えた。居場所はそれぞれあるはずなのに、迷っている二人のように思えた。
夜は平等に暗く、明かりが照らされ、まぶしい。そんな街を徘徊している人々は意外といる。疲れきったサラリーマン、OLとか、コンビニに寄る学生。そんな人々がいる中、目的のない僕達がいる。
それがたまらず、冬の蚊に似ていると僕は思った。ふらふらと目的のない僕達の弱々しい足取りに。
そんな僕の気持ちは暗い方へと転がっていく。そう、そんな僕を夜は慣れているのか気にしない。
「こうしていると、面白い」
夜は空に見上げる。夜は宵に近い。でも、まだまだ暗いのだ。夜の中では、しばらくなにか、情緒のようなものが動いているとのかもしれない。僕だけが、知っているのかもしれない。そう思えないのは、夜にはたくさんの彼女がいる。そうしてこうして一緒にいた彼女達がいることを僕には想像できる。
「面白いかな」
「わからないか」
うんとうなずいたら、そうだなと言われた。言葉がつづかないと気がついた。夜の中では整理されないことだろう。
だから、夜の顔を覗くようにする、そうして夜の起こっている顔の変化を読み取ろうとする。夜の顔の目、瞳孔は変わらず、美しいヘーゼルの虹彩が縁取られている。それが西洋、外人のように見える。それは錯覚だろう。口元は赤く。頬は少し赤い。そんな夜は、しばらく僕の視線を受け入れていた。
夜はにっこりと笑顔を作る。
「上手く言えない」
バイトに向かう。ちょっと寝不足の僕は朝と言っても、暗い中を起きる。目をこすり、顔を洗う。食事は軽くとは言わず、簡単にできる惣菜パンを食べると。ピザパンである。
夜は目覚めた。一緒に食べる。なぜか僕には彼が熟睡できないのかもしれないと気がついた。そんな気持ちはあるなんて、僕にはわからない。あくまでも想像である。
「夜は眠れないの」
「眠れている。変なことを気にする。まあ、眠りは深くなった。興奮していたから」
僕は咳をする。そんな僕に夜はニヤニヤと笑っている。嫌な奴と僕は考えてしまう。そんな僕を夜はなにか考えていた。
「かわいいな」
「夜。僕はカッコいいと言われるのが好き」
「ああ、俺はな。拓磨はかわいいよ」
呆れていると、僕は「かっこいいがいい」とつい口の先を尖らせていた。夜はそれが気持ちいいのか、にこやかな顔をしている。
外に出る、夜と一緒に。寒いのだ。冷たい空気、澄んでいる空気の中にいる。そんな空気を吸う。夜はしばらく黙っている。鍵を閉める。
「夜はこの後、どうする?」
「帰る」
「寒くないない?」
「こたつにいる」
「だからって」
「いま気持ちいいんだ」
そう言われたからには顔を赤くなってしまう。そんな僕には夜がまぶしい。そうして、別れる。空気が張り付くような冷たさに身震いする。いろんなことが頭に駆け巡り、夜の顔や冷たい手、ホテルマンの不審そうな目、夜の街、ひたすら歩いている感覚。疲れているはずが、懐かしいのか、その感覚が真新しい。
男友達ならばよくあることかもしれない。夜はどうなんだろうかと考える。楽しかっただろうかと考えてしまう。商店街を通ると魚屋が明るいライトを店中に照らしているが半分だけ店を開いている。すぐそばには軽トラックがとまっている。
僕は歩いていく。街の中、静かだった。スニーカーがよく響く。そんなことを考える。
「夜の顔から離れないと」
そんなことを僕は小さな声でつぶやいていた。
喜一さんはすでに来ていた。彼は活発に動く。まるで指揮されたように、自分で動いていく。僕も彼に従うように動く。たまに指示を受けている。疲れを感じるより先に楽しいという気持ちが生まれていた。できないとわかると人間面白いもので楽しく感じる。
自分でもわからなくなるのだ。そんな僕に喜一さんは笑いかける。それがたまらず嬉しかった。
僕にはたまに見せる表情が僕に見せるものではなく、パンがうまくいっているという感覚をつかんでいるからだと解釈する。そんな気持ちになる。普段ならばもっと厳しい顔をしている。
パンをこねる機械の音が耳に響く。それを喜一さんが見ている。材料を入れる。じっと真剣な目で生地を観ている。
それは強い視線だ。それだけで強く惹かれる。恋愛ではない。ただの好奇心。あれでなにがわかると考えてしまう。休憩に入ったら聞こう。聞きたいことがいっぱいあるのだ。
少し休みに入るときもなく、惣菜を作る。コーヒーのティスティングに入る。鈴さんもする。そんなことをしながら時間は過ぎていると。顔を上げた鈴さんは「休憩に入っていいよ」と言い出す。
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