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3巻
飽きた遊び
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シレは戦闘体制になりながら、私の事を睨んでいた。あぁ、こわいこわい、この人はいつも私が表に来ると殺気を出してくるんだから。
私?『どうしたの?早く来なよ』
シレ「・・・風夜」
風夜「・・・了解」
シレが風夜に何かしらの合図を送ると、風夜は団扇をしまってしまった。そして、合図を出したシレ自身も戦闘体制を崩した。
私?『・・・なんのつもり』
シレ「私達はあなたと殺り合うつもりはないわ」
殺り合うつもりはない?私が表に出るまではそこにいる狐を追い詰めていたり、こいつを誘拐しようとしたりしていたのに?
シレ「それに、あなたと殺り合って勝てる気がしないもの」
私?『ふーん・・・』
シレ「それじゃ、私達は撤退しようかしら」
シレはそう言うと私に背を向け、二・三歩前に進む。そして・・・
シレ「・・・風夜」
私?『・・・っ!?』
──ブンッ! ドスーーーン!──
私は咄嗟に左に大きく飛んだ。飛んだ瞬間、いつの間にかに後ろにいた風夜が大きな剣で私がいた場所にクレーターを作った。まぁ、大体予想していたけどね。
私?『・・・危ないなぁ』
風夜「ちっ、避けられちったか・・・」
私?『まぁ、予想はしてたよ』
シレ「あぁ、読まれてたんだ」
私?『私を甘く見ないでくれないかな。まぁ、私の正体は知ってるんだろうけど』
月音「えっ・・・?」
月音は珍しい物でも見たような表情だけど、まぁいいや。
そう、シレは私の正体を詳しく知っている。むしろ、知ってなきゃおかしいくらいだからね。だって、私が生まれた原因はシレの失敗によるものだから。そう、こいつを研究し改造した時の失敗がね。
シレ「・・・えぇ、知ってるわ。だから私達はあなたを消さなければならない」
私?『私を消す?アハハハ!面白い冗談だね!』
風夜「俺達は本気だぜ?その娘に宿っているお前を消すのが俺達の任務だからな」
流石にここまで言われると、笑えなくなってしまう。私を殺すのは無理だと言うのに、ここまで本気にする人は初めてだわ。
シレ「そういう事だから・・・消えて」
私?『・・・っ!』
シレはそう言うと、私に向かって青く光る玉を放ってきた。見た目からして多分、水鉄砲だろうね。私は後ろに少し飛んで、刀を出現させてその青い玉を斬って弾いていきながら避ける。しかしシレは、途中から黄色く光る玉を一緒に放ち始めた。恐らく、電気を凝縮させたものだろうね。それでも私は同じように弾いて避ける。
私?『私を消すんでしょ?なら、もっと本気で来なよ』
シレ「ふん、余裕ぶっているのも今のうちよ?」
私?『ふーん・・・何か策でも・・・っ!』
私は後ろからの気配を感じ取り、左に大きく飛んだ。すると、私がいた場所にはまたもやクレーターが出来ていた。
風夜「避けるの上手いなぁ・・・」
私?『ふーん・・・不意を狙うんだね』
風夜「不意を狙うのは俺の得意分野だからな」
私?『へぇ、得意分野か・・・でも』
風夜「っ!?」
私?『後ろはがら空きだよ?』
風夜「なっ!しまっ・・・!」
私?『・・・エンド』
──ドスーーーン!──
私は瞬時に風夜の後ろに回り込み、風夜の首元に、先程シレが私に放っていた青と黄色の玉を合体させて放つ。その玉が風夜の首に当たった瞬間、小さな爆発が起きたが私は右に飛んで爆発を回避した。
シレ「風夜!」
シレが風夜を呼ぶが、その本人の風夜は先程の爆発の影響でボロボロになりその場に倒れ込んだ。
シレ「風夜・・・」
私?『だから言ったのに・・・』
シレ「くっ・・・!」
シレは悔しそうにしながら私の事を睨んできた。睨んだところで、状況が変わるわけでもないのに・・・。それに・・・
私?『あなた達と殺り合うの・・・飽きちゃった』
シレ「・・・は?」
私?『だから、もう終わらすね?』
私は、徐々に左腕に力を込める。その瞬間、私の左眼は青く光り始める。能力が発動している証拠だ。そのまま私は、ゆっくりとシレに近づく。
シレ「っ!?も、もう能力が・・・!?」
私?『こいつの身体で使うのは初めてだけど、使えるかなぁ?』
シレ「や、やめ・・・」
私の左眼を見た瞬間、シレは絶望の底にでも叩き落とされたような表情をしていた。しかし、私はそんな事はお構い無し。シレの方向へ左腕を伸ばす。
シレ「や、やめて・・・やめて・・・!」
私?『嫌なら逃げればいいんじゃないの?』
シレ「っ!」
私?『まぁ・・・』
私はそう言った後、その場から逃げようとするシレの足元に薔薇の茎を絡まして足を動けなくした。そして・・・
私?『私がそれを逃がすわけがないんだけどね?』
月音「ば、薔薇・・・?」
シレ「くっ・・・」
私?『さぁてと、一気に行くからねぇ?』
シレ「い、いや・・・!」
私は静かに目を閉じた。そして・・・
私?『静かに咲き誇る華たちよ、其方等の舞を我に披露せよ』
月音「っ!?」
私がそう唱えると、シレの周りからたくさんの花の芽が生えてくる。それは徐々に成長していき花を咲かしていく。そして、シレの足に絡みついていた薔薇の茎は、上へ上へと伸びていき、首まで辿り着くとそこから勢いよく地面に茎が伸び、地面に突き刺さる。
シレ「っ・・・動けない・・・」
私?『そして、我の左腕に粒となり宿るがよい』
そう唱えると、シレの周りの花は光る粒子となり私の左腕に吸い込まれるようにして入っていく。そして、シレの周りの花が全て私の左腕に入ると、その左腕は虹色に光り始める。そして私は目を開き・・・
私?『そして・・・大輪となれ!』
シレ「っ!!」
その粒子は大きな砲弾となり、勢いよくシレに放つ。シレは逃げようとするが、薔薇の茎によって動きを封じられており逃げることは不可能だ。大きな砲弾は、そのままシレに直撃し破裂する。そして・・・
月音「っ!?」
私?『・・・・・』
破裂した砲弾は、シレの背中に集まり、シレの身体よりも大きな百合の花を開花させた。すると、シレの眼からは赤い涙を流して首をガクッとさせた。
私?『・・・はぁ、終わった!』
月音「・・・・・」
私がその技を解くと、百合の花は光る粒子となって上空へ消えていった。もちろん、シレに巻きついてある薔薇の茎も粒子となって消えていった。薔薇の茎が消えると、シレはその場に力無く倒れた。
私?『どうしたの?早く来なよ』
シレ「・・・風夜」
風夜「・・・了解」
シレが風夜に何かしらの合図を送ると、風夜は団扇をしまってしまった。そして、合図を出したシレ自身も戦闘体制を崩した。
私?『・・・なんのつもり』
シレ「私達はあなたと殺り合うつもりはないわ」
殺り合うつもりはない?私が表に出るまではそこにいる狐を追い詰めていたり、こいつを誘拐しようとしたりしていたのに?
シレ「それに、あなたと殺り合って勝てる気がしないもの」
私?『ふーん・・・』
シレ「それじゃ、私達は撤退しようかしら」
シレはそう言うと私に背を向け、二・三歩前に進む。そして・・・
シレ「・・・風夜」
私?『・・・っ!?』
──ブンッ! ドスーーーン!──
私は咄嗟に左に大きく飛んだ。飛んだ瞬間、いつの間にかに後ろにいた風夜が大きな剣で私がいた場所にクレーターを作った。まぁ、大体予想していたけどね。
私?『・・・危ないなぁ』
風夜「ちっ、避けられちったか・・・」
私?『まぁ、予想はしてたよ』
シレ「あぁ、読まれてたんだ」
私?『私を甘く見ないでくれないかな。まぁ、私の正体は知ってるんだろうけど』
月音「えっ・・・?」
月音は珍しい物でも見たような表情だけど、まぁいいや。
そう、シレは私の正体を詳しく知っている。むしろ、知ってなきゃおかしいくらいだからね。だって、私が生まれた原因はシレの失敗によるものだから。そう、こいつを研究し改造した時の失敗がね。
シレ「・・・えぇ、知ってるわ。だから私達はあなたを消さなければならない」
私?『私を消す?アハハハ!面白い冗談だね!』
風夜「俺達は本気だぜ?その娘に宿っているお前を消すのが俺達の任務だからな」
流石にここまで言われると、笑えなくなってしまう。私を殺すのは無理だと言うのに、ここまで本気にする人は初めてだわ。
シレ「そういう事だから・・・消えて」
私?『・・・っ!』
シレはそう言うと、私に向かって青く光る玉を放ってきた。見た目からして多分、水鉄砲だろうね。私は後ろに少し飛んで、刀を出現させてその青い玉を斬って弾いていきながら避ける。しかしシレは、途中から黄色く光る玉を一緒に放ち始めた。恐らく、電気を凝縮させたものだろうね。それでも私は同じように弾いて避ける。
私?『私を消すんでしょ?なら、もっと本気で来なよ』
シレ「ふん、余裕ぶっているのも今のうちよ?」
私?『ふーん・・・何か策でも・・・っ!』
私は後ろからの気配を感じ取り、左に大きく飛んだ。すると、私がいた場所にはまたもやクレーターが出来ていた。
風夜「避けるの上手いなぁ・・・」
私?『ふーん・・・不意を狙うんだね』
風夜「不意を狙うのは俺の得意分野だからな」
私?『へぇ、得意分野か・・・でも』
風夜「っ!?」
私?『後ろはがら空きだよ?』
風夜「なっ!しまっ・・・!」
私?『・・・エンド』
──ドスーーーン!──
私は瞬時に風夜の後ろに回り込み、風夜の首元に、先程シレが私に放っていた青と黄色の玉を合体させて放つ。その玉が風夜の首に当たった瞬間、小さな爆発が起きたが私は右に飛んで爆発を回避した。
シレ「風夜!」
シレが風夜を呼ぶが、その本人の風夜は先程の爆発の影響でボロボロになりその場に倒れ込んだ。
シレ「風夜・・・」
私?『だから言ったのに・・・』
シレ「くっ・・・!」
シレは悔しそうにしながら私の事を睨んできた。睨んだところで、状況が変わるわけでもないのに・・・。それに・・・
私?『あなた達と殺り合うの・・・飽きちゃった』
シレ「・・・は?」
私?『だから、もう終わらすね?』
私は、徐々に左腕に力を込める。その瞬間、私の左眼は青く光り始める。能力が発動している証拠だ。そのまま私は、ゆっくりとシレに近づく。
シレ「っ!?も、もう能力が・・・!?」
私?『こいつの身体で使うのは初めてだけど、使えるかなぁ?』
シレ「や、やめ・・・」
私の左眼を見た瞬間、シレは絶望の底にでも叩き落とされたような表情をしていた。しかし、私はそんな事はお構い無し。シレの方向へ左腕を伸ばす。
シレ「や、やめて・・・やめて・・・!」
私?『嫌なら逃げればいいんじゃないの?』
シレ「っ!」
私?『まぁ・・・』
私はそう言った後、その場から逃げようとするシレの足元に薔薇の茎を絡まして足を動けなくした。そして・・・
私?『私がそれを逃がすわけがないんだけどね?』
月音「ば、薔薇・・・?」
シレ「くっ・・・」
私?『さぁてと、一気に行くからねぇ?』
シレ「い、いや・・・!」
私は静かに目を閉じた。そして・・・
私?『静かに咲き誇る華たちよ、其方等の舞を我に披露せよ』
月音「っ!?」
私がそう唱えると、シレの周りからたくさんの花の芽が生えてくる。それは徐々に成長していき花を咲かしていく。そして、シレの足に絡みついていた薔薇の茎は、上へ上へと伸びていき、首まで辿り着くとそこから勢いよく地面に茎が伸び、地面に突き刺さる。
シレ「っ・・・動けない・・・」
私?『そして、我の左腕に粒となり宿るがよい』
そう唱えると、シレの周りの花は光る粒子となり私の左腕に吸い込まれるようにして入っていく。そして、シレの周りの花が全て私の左腕に入ると、その左腕は虹色に光り始める。そして私は目を開き・・・
私?『そして・・・大輪となれ!』
シレ「っ!!」
その粒子は大きな砲弾となり、勢いよくシレに放つ。シレは逃げようとするが、薔薇の茎によって動きを封じられており逃げることは不可能だ。大きな砲弾は、そのままシレに直撃し破裂する。そして・・・
月音「っ!?」
私?『・・・・・』
破裂した砲弾は、シレの背中に集まり、シレの身体よりも大きな百合の花を開花させた。すると、シレの眼からは赤い涙を流して首をガクッとさせた。
私?『・・・はぁ、終わった!』
月音「・・・・・」
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