だから振り向いて

黒猫鈴

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おまけ

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「…」

ゴソ…

「っちょ」

いきなり上着に入り込んできた手に驚き涙も引っ込んでしまった
慌てて、その手を押さえ篠原を見る

「なに、するんですか」

篠原は全く反省の色もなく、

「好きな奴が目の前にいて、我慢なんて出来ねぇ」

そう言って、顔を首筋に埋める。

「…」

そんなこと言われれば止めてなんて言えないじゃないか…
私は諦め、体の力を抜き全てを委ねた…そんな時

「なんだ…これ」

首筋にキスしていた篠原から低い声
不謹慎ながらゾクリと体が震えつつ

「なにが?」
「キスマーク」

短い篠原の台詞。
それにドクン、心臓がなった。

「…誰に触られたんだ」

私は押し黙る

「おい、夕張っ?!」

苛々した篠原の声に私は小さく口を開く

「欲求不満…だったんです。町に繰り出し適当な男を捕まえてやっていました…」
「っ」
「篠原を忘れる為…ずっとこの行為を続けていました…すみません…」

数日前…誘ってホテルでした…多分その時に男が付けたもの…かもしれない…

「…すみません…」

捨てられる?
怖くなり謝る言葉を更に続けた
ガクガク、震える体。

「すみません」

それにため息をした篠原に、もうだめだ、と瞳を閉じた時

「…もう触らせるんじゃねぇ…いいか」
ちゅ、首筋にキスされた

「お前はもう俺のだ…他の奴に触られたら相手を殺し…夕張は監禁する…俺から一生離れられないように」
「…」
「俺は嫉妬深い男だ…これ位しちまうかもしれねぇ…」
「篠原…んっ」

上着の中の手が乳首に触れて短く声をあげた
それに気をよくしたのか篠原が笑い

「…今日は許してやるがもうするなよ」

なにを言ってるんだ。
篠原の代わりを補っていただけの行為…それなのに目の前にいる本物に満足出来ず偽物に手を出す訳ないのに…

「もうしませんよ」
「…寧ろ…させねぇよ」
「ぅん…あっ」

乳首を撫でられ喘ぐ
途端に目つきがかわった。
餓えた獣の目

怖い…?いいえ、嬉しい…
そんな表情をしてくれる篠原に胸が高鳴る

「…篠原、好き」
「俺もだ」

唇にキスされ、胸にあった手が下へ下へと落ちていく…
私は身をゆだね、篠原の手淫にただ喘ぐのだった
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