8 / 9
菅原end
しおりを挟む
あれから色々あって僕は自主退学した。
今まで自分がした事を親に話して母からは叱られ父からは殴られた。
勘当すると言われ、仕方ないこと…それだけの悪事をしたことと理解していたので迷いなく頷いた。
僕にはしたいことがあった。僕が原因で退学に陥れてしまった生徒ひとりひとりに会って謝罪することだ。
僕にトラウマがあり会いたくない人も沢山居た。
顔を青くして震える人。
来るなと泣き出す人。
失神する人もいた。
僕は彼等にそれ程酷いことをしたのだ。
謝って許されることじゃないかもしれないけれど、自己満足かもしれないけれど。
でも、彼が言った言葉を忘れない。
「謝ったことと、謝らないこと…じゃ、違うだろ」
そう、全然違う。
謝り続けて、仕方ないと許してくれる人達もいた。
そんなに謝られたら許すしかない、と苦笑いして…それでも許してくれた。
その時は嬉しくて思わず泣いてしまったけれど。
それもこれも彼がいてくれたから。
彼には感謝してもしきれない。
ありがとう…
隣を歩く彼をじぃっと見つめる
「…?どうした?」
「ん、…なんでもない。」
「なんだよ、気になるから言えって」
「あ…あのさ、あの時…の質問、…今更後悔していないかって気になって」
「汚いって奴か?」
「うん」
しかし彼は小さく笑って、
「夏は汚いとこなんてない。全て綺麗だよ」
そう安心させてくれる言葉を言うんだ。
彼の…菅原の隣が一番落ち着ける。
彼といると幸せになれる気がするんだ。
「っ…ん、ありがとう菅原君」
「あー…ってかいい加減名前で呼んでくれない?」
僕は目を丸くする
「え?でも菅原君って名前で呼ばれるの嫌っていたんじゃ?」
すると菅原は溜め息して、
「好きな奴に呼ばれるのは別なの」
穏やかに笑い、顔を近付いてくる。
キスされると、瞳を閉じれば啄むようなキスを落とされた。
本当に幸せだと思う。
こんな幸せを手に入れて戸惑うけれど…
「…道万、好き」
「っ」
彼が隣にいてくれてよかったって、それだけは本物だから。
ありがとう…道万
今まで自分がした事を親に話して母からは叱られ父からは殴られた。
勘当すると言われ、仕方ないこと…それだけの悪事をしたことと理解していたので迷いなく頷いた。
僕にはしたいことがあった。僕が原因で退学に陥れてしまった生徒ひとりひとりに会って謝罪することだ。
僕にトラウマがあり会いたくない人も沢山居た。
顔を青くして震える人。
来るなと泣き出す人。
失神する人もいた。
僕は彼等にそれ程酷いことをしたのだ。
謝って許されることじゃないかもしれないけれど、自己満足かもしれないけれど。
でも、彼が言った言葉を忘れない。
「謝ったことと、謝らないこと…じゃ、違うだろ」
そう、全然違う。
謝り続けて、仕方ないと許してくれる人達もいた。
そんなに謝られたら許すしかない、と苦笑いして…それでも許してくれた。
その時は嬉しくて思わず泣いてしまったけれど。
それもこれも彼がいてくれたから。
彼には感謝してもしきれない。
ありがとう…
隣を歩く彼をじぃっと見つめる
「…?どうした?」
「ん、…なんでもない。」
「なんだよ、気になるから言えって」
「あ…あのさ、あの時…の質問、…今更後悔していないかって気になって」
「汚いって奴か?」
「うん」
しかし彼は小さく笑って、
「夏は汚いとこなんてない。全て綺麗だよ」
そう安心させてくれる言葉を言うんだ。
彼の…菅原の隣が一番落ち着ける。
彼といると幸せになれる気がするんだ。
「っ…ん、ありがとう菅原君」
「あー…ってかいい加減名前で呼んでくれない?」
僕は目を丸くする
「え?でも菅原君って名前で呼ばれるの嫌っていたんじゃ?」
すると菅原は溜め息して、
「好きな奴に呼ばれるのは別なの」
穏やかに笑い、顔を近付いてくる。
キスされると、瞳を閉じれば啄むようなキスを落とされた。
本当に幸せだと思う。
こんな幸せを手に入れて戸惑うけれど…
「…道万、好き」
「っ」
彼が隣にいてくれてよかったって、それだけは本物だから。
ありがとう…道万
65
あなたにおすすめの小説
【BL】無償の愛と愛を知らない僕。
ありま氷炎
BL
何かしないと、人は僕を愛してくれない。
それが嫌で、僕は家を飛び出した。
僕を拾ってくれた人は、何も言わず家に置いてくれた。
両親が迎えにきて、仕方なく家に帰った。
それから十数年後、僕は彼と再会した。
来世はこの人と関りたくないと思ったのに。
ありま氷炎
BL
前世の記憶を持つ、いずる。
彼は前世で主人だった三日月と、来世で関わらない事を願った。
しかし願いは叶わず、幼馴染として生まれ変わってしまった。
当て馬系ヤンデレキャラになったら、思ったよりもツラかった件。
マツヲ。
BL
ふと気がつけば自分が知るBLゲームのなかの、当て馬系ヤンデレキャラになっていた。
いつでもポーカーフェイスのそのキャラクターを俺は嫌っていたはずなのに、その無表情の下にはこんなにも苦しい思いが隠されていたなんて……。
こういうはじまりの、ゲームのその後の世界で、手探り状態のまま徐々に受けとしての才能を開花させていく主人公のお話が読みたいな、という気持ちで書いたものです。
続編、ゆっくりとですが連載開始します。
「当て馬系ヤンデレキャラからの脱却を図ったら、スピンオフに突入していた件。」(https://www.alphapolis.co.jp/novel/239008972/578503599)
キミがいる
hosimure
BL
ボクは学校でイジメを受けていた。
何が原因でイジメられていたかなんて分からない。
けれどずっと続いているイジメ。
だけどボクには親友の彼がいた。
明るく、優しい彼がいたからこそ、ボクは学校へ行けた。
彼のことを心から信じていたけれど…。
奇跡に祝福を
善奈美
BL
家族に爪弾きにされていた僕。高等部三学年に進級してすぐ、四神の一つ、西條家の後継者である彼が記憶喪失になった。運命であると僕は知っていたけど、ずっと避けていた。でも、記憶がなくなったことで僕は彼と過ごすことになった。でも、記憶が戻ったら終わり、そんな関係だった。
※不定期更新になります。
罰ゲームって楽しいね♪
あああ
BL
「好きだ…付き合ってくれ。」
おれ七海 直也(ななみ なおや)は
告白された。
クールでかっこいいと言われている
鈴木 海(すずき かい)に、告白、
さ、れ、た。さ、れ、た!のだ。
なのにブスッと不機嫌な顔をしておれの
告白の答えを待つ…。
おれは、わかっていた────これは
罰ゲームだ。
きっと罰ゲームで『男に告白しろ』
とでも言われたのだろう…。
いいよ、なら──楽しんでやろう!!
てめぇの嫌そうなゴミを見ている顔が
こっちは好みなんだよ!どーだ、キモイだろ!
ひょんなことで海とつき合ったおれ…。
だが、それが…とんでもないことになる。
────あぁ、罰ゲームって楽しいね♪
この作品はpixivにも記載されています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる