Children Of The God's

鈴木ヨイチ

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第2章

ノーマVSゴカイ

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 イートは吐血しながら倒れ、糸人間も糸が徐々に解けていき、消滅した。

「お前達の勝ちだ……だが……思い上がるな……シーク……」

 シークと聞こえ、まだ何かを言おうとしてたようだが、イートは途中で意識を失った。

 シュンが能力を使い、俺はシュンの元に瞬間移動して戻った。

「勝ちましたね」
「あぁ、お前のおかげだ。ありがとな」

「いえ、そんな……。それよりこれで、イートとデンバーチとピコは倒したので、残るはノウソウだけですね」

 イートは糸使い、デンバーチが電気の奴で、ピコは複製する能力の奴らしい。

 そして、今ゴカイとウルが闘ってる奴が、記憶操作の能力を使うノウソウで、残す敵はそのノウソウだけになった。

「イラフさん、降りてきて下さい」
 シュンがイラフに声を掛けると、イラフが降りてきた。

 詳しい話は1度置いておく事となったが、イラフは俺達の味方で、シークには潜入してるだけらしい。

 そして能力は、自分は高速で飛べるのに加えて、自らが触れた人間は飛べるように出来て、人間以外はある程度の大きさなら、浮かせられる。

 時間制限も無いし、解除する為に、対象にもう1度触れる必要も無い。

 だから1度でも対象に触れれば、能力を解除しない限り、イラフ次第で浮遊能力を与えられる。

 ただし、人間以外はイラフの意思で操作出来るが、人間に対しては、イラフは関与出来ず、対象の意思で自由に浮遊出来る。

「いきなりだが、その能力を俺に使ってくれないか?」
「あぁ、そのつもりだ」

 俺はイラフに触れてもらい、飛べるようになったらしい。

「それじゃノーマさん、移動させますよ」
「いや、自分で飛んでくよ」

 シュンが瞬間移動させてくれようとしたが、飛ぶ感覚を覚える為に断ったが、印が薄れてきたから、シュンにも触れといてもらった。

 そして、イラフに教えてもらった通り、浮けと念じると、地面からゆっくり足が離れ、本当に浮いた。

 そのまま足を交互に、前へ出してみると、空中を歩けた。

 体を前のめりに倒すと、地面と体が並行になり、頭が地面、足が空側に、また地面と並行になり、空中で1回転して、元に戻った。

 浮く感覚にはすぐに慣れたから、空中を蹴るように踏み出してみると、地面とは違い、1歩でかなり前に進める。

 続けてもう1歩踏み出すと、更に前に進み、そのまま体を地面と並行にし、飛べと念じた。

 すると、イラフ程の速度は出ないけど、結構な速度で飛行出来た。

 イラフとは違い、俺は浮けるようになっただけで、飛べるようになった訳では無いから、速度は落ちてくるけど、落ちてきたら空中を蹴ればいいだけ。

 それが分かり、ウルとゴカイの所まで、そのまま飛んだ。

 地上を走って行くより断然早く着き、一気にノウソウを目掛けて、空中から剣を振り下ろすと、何故かゴカイが俺の剣を防ぎ、ノウソウを庇った。

「まさかお前……」
「ノーマ、1度こっちに来て」

 ウルに呼ばれ話を聞くと、思った通り、ゴカイはノウソウの能力で、操られてるとの事。

 いざゴカイの先見の能力と闘ってみると、銃を撃っても当たらないし、逆に近づけば、薙刀の間合いの広さに、苦戦して触れない。

 ゴカイだけに集中出来れば、隙を突ける可能性はあるけど、ノウソウにも注意しないと、触られる危険がある。

 だから俺がきた事で、1対1で闘えるから、ウルがノウソウと闘う為に、俺はゴカイと闘ってほしいらしい。

「ゴカイとは1度闘ってみたかったんだ。それで行こう」
「僕達も一緒に闘います」

 俺がゴカイとの闘いを引き受けると、そこにシュンとイラフも来て、協力してくれる事になった。

 シュンとイラフには、ウルと一緒に闘ってもらうようにして、俺とゴカイを1対1にしてもらった。

 早速、シュンとイラフがウルに触れ、浮遊能力が使えるようになったウルは、ノウソウの背後に瞬間移動した。

 ノウソウはウルの動きに反応し、ウルから距離を取るが、俺とシュンとイラフも飛んで、シュンとイラフはノウソウに、俺はゴカイに攻撃を仕掛けた。

 ノウソウがウルから離れたから、ゴカイとも離す事が出来た。

 ゴカイはノウソウを助けに行こうとしたが、俺の攻撃によりそれを阻止して、俺とゴカイの一騎打ちが始まった。

 ゴカイと出会った4年前の記憶が、ふと蘇ってきた。

 初めて参加した夜間闘技で、初めて誰かと闘い、そして勝ち、そして仲間が出来た、あの日の記憶が。

 もうゴカイとは、2度と闘う事が無いと思ってたが、まさかの2度目が訪れた。それも、2度目の夜間闘技の場で。

 ゴカイが、どう思ってるかは知らないが、俺はもう一度闘える事が、正直嬉しい。

 あの時と違い、能力も、闘い方も、どういう奴かも知ってる、尚且つ能力が覚醒し、確実に強くなった今のゴカイと、再び闘えるから。

 欲を言えば、記憶を操作されてない状態の、完全に素のゴカイと闘いたかったけど、恐らく素の状態だと、闘ってくれないと思う。

 俺を敵とみなしてる今だから、闘える。操られてる事を喜ぶべきでは無いけど、敵はノウソウただ1人。

 その相手をしてるのが、ウルに加えて、シュンとイラフもいるから、心配ない。

 あるとすれば、ウル達の闘いが早く終わりすぎて、ゴカイの洗脳が、すぐに解けてしまわないか、それだけ。

 そうなれば、俺達の闘いもそこで終わりだから、ノウソウには全力で頑張ってもらい、その代わり、俺も全力で倒しに行く。

 というより、ゴカイに敬意を込めて、殺さないように殺す、ぐらいの気持ちでやらないと、今のゴカイには勝てない。

 だから俺は、殺さないように殺しに、ゴカイに攻撃を仕掛けた。

「全力で来いよ、ゴカイ」
「君に恨みは無いけど、仕方ないねぇ」

 ゴカイの間合いの広さは、俺の倍以上あるのに加えて、速さもあるけど、それは薙刀にしてはの話。

 速さでは俺のほうに分があるし、間合いが広いと言えど、内側にさえ入れれば、速いほうが強いと決まってる。

 そうゴウラク師匠に教わったから、まずは斬りかかり、攻撃を防いだ隙を狙って、近づこうとした。

 だが、その考えは甘く、武器同士が当たった衝撃で、俺は5m程後方に、弾き返された。

 想像以上の力と重さな上、攻撃をしたのは俺の筈なのに、それを防ぐ1振りで、この威力。

 まともにくらえば、ゴカイに殺す気が無くても、死ぬ可能性がある。

 ただ、まともにぶつからなければ、捌けない訳では無い。

 俺はゴカイの元に向かい、ゴカイの間合いに入る直前で、未来視をした。

 間合いに入ると、ゴカイはさっきと同じように、薙刀を振ってきたから、俺はそれを、体勢を低くして避けた。

 間合いの内側に入り、そのままの体勢から、剣を振り上げるが、危なげも無く避けられ、続けざまに剣を振り下ろすも、同様に避けられる。

 3度目の攻撃をすると、ゴカイは体を捻り、回りながら避け、刃の部分では無く、逆側の柄の部分を突き出してきた。

 俺は避けようとするが、避けきれず、腹部に当たり、そのまま突き飛ばされた。

 次はそのゴカイの攻撃を、剣で防ごうと、剣の腹部分に当てたが、勢いを殺せず、これも突き飛ばされた。

 俺は2度目の攻撃に戻り、3度目の攻撃を出す前に、1歩ゴカイから離れ、その動きに対し、ゴカイは刃の部分を突き出す。

 その攻撃に対し、俺は左から剣を当てて右に弾こうとして、剣を振ると、弾く事が出来た。

 そこで1歩踏み出し、今度は俺が剣を突き出すと、弾かれた方向にそのまま回りながら、俺の攻撃を避けた。

 それを見て俺は、瞬時に剣を戻し、左側からの攻撃に備えたが、ゴカイは俺に背を向けた所で止まる。

 左側からを警戒してた俺は、ゴカイが止まった事に、気づいた時にはもう手遅れで、後ろに突き出した柄の部分が、俺の喉元を捉えた。

 完全に無防備な状態で、攻撃が喉に当たり、突き飛ばされた俺は、呼吸が出来ず跪く。

 ここで能力は終わり、俺はゴカイの剣を弾く所まで実行し、そこで再び能力を使った。
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