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第2章
緊張感なさすぎフルールさん
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シークとは、ゴッドルックを支配する為に、ゼロが作った組織。
組織の人数は詳しく分からない。ゼロを筆頭に、数人の側近のみ、ゼロに認められた証を持つ者を、シーク印《しいくいん》と呼ぶ。
飼育する側とされる側で成り立っていて、元々はイラフさんもシーク印だったらしい。
ゼロに仲間意識などは無く、シーク印以外は駒としてしか見ておらず、強者のみを認め、弱者は容赦なく殺す、そんな組織。
「さっきゼロと一緒に来た奴らは、全員シーク印だ」
「あんなヘンテコそうな奴らが? 見た目じゃ分かんねぇもんだな」
「そうだな。全員が俺と同等、もしくは俺以上に強いぞ」
「サイキョーともう1人もシーク印?」
「あぁ、あの2人もそうだ。昨日話したサイキョーと、もう1人を覚えているか?」
「覚えてるよ、モエルでしょ」
「あれがモエルだ」
「え……?」
「え……?」
「え……?」
「え……?」
俺だけでなく、ウルとゴカイとシュンも、困惑した様子で、4人ともが同じ反応をした。
俺はイラフさんの話を聞いて、完全にモエルは亡くなったと思っていた。
恐らく3人もそう思っていたから、全く同じ反応になったと思われる。
「モエルは今記憶が無く、誰の事も覚えていないがな」
「その前に、モエルは死んだような言い方してたじゃん」
「ん? そうだったか? 生きているよ」
「まぁいいや。それに、記憶が無かろうが、シークなら敵だから」
「それも話しておこうか。今は記憶が無いが、これには訳があって、シナズさん――」
「あっ! ごめんなさいファジーさん、すぐに拭きますね」
突然ユウビさんが大声を出し、驚いて振り向くと、ユウビさんがコップを倒し、中のお茶がファジーにかかっていた。
「大丈夫だよ」
「シミになっちゃうから、こっち来てください」
ユウビさんがファジーを連れて部屋を出ていき、ルキがこぼれたお茶を拭いている。
「助かりましたね、イラフ。ユウビに感謝して下さい」
「イラフさん、育成神の前でその名前はまずいですよ」
ルキとゴウラク師匠がイラフさんに声をかけると、イラフさんは焦りだし、ガン爺も呆れた様子でため息をついた。
俺達も話を聞いていたから、状況はすぐに理解出来た。
しかも、ファジーにはシナズが生きている事を、言っていないと、イラフさんから聞いていたから。
「ルキは知ってるんだ」
「ええ。ガンジョウから聞いています」
「戻って来るぞい。その話は終わりじゃ」
ガン爺の言葉の通り、服を着替えたファジーが、部屋に入ってきた。
「ありがとう、ルキ」
「いいえ」
「話を遮って済まなかったね、イラフ」
「いえ……」
「ちょっと出掛けるか」
「ノーマ、暇ならママの所一緒に行こうよ」
「フルールさんのとこ? じゃあ行こうぜ」
「じゃあ、僕は施設に行こうかな。シュンも一緒にどう?」
「施設ですか?」
「うん、僕が昔いた施設だよ」
「ママの所行ったら、あたし達も行かせてもらおうよ」
「そうだな。俺達も後で行くから、シュンも行こうぜ」
「じゃあ、行かせてもらいます」
俺とウルはフルールさんがいる病院へ、ゴカイとシュンは施設へそれぞれ行き、施設で合流する事にした。
「じゃあ、そういう事だから行ってくる」
「そうだ、ノーマ。今日は家に誰もいないから、晩御飯はここでもらってね」
「うん、分かった」
「施設で食べさせてくれると思うよ」
「らしいから、また明日来るよ」
「分かった。気をつけて行くんだよ」
「気をつけるんじゃぞ」
俺達は皆に手を振り、ガン爺の家を後にした。
「じゃあ、また後でな」
「うん、待ってるねぇ」
施設の前まで4人で行き、そこで分かれて、俺とウルは病院へ向かった。
「久々に会うな、フルールさんに」
「何? もしかして緊張してる?」
「そりゃするだろ。お義母さんに挨拶に行くんだから」
「え? 挨拶?」
「え? 違うの?」
顔が熱い。とても熱い。俺は今恥ずかしさを感じているのだろう。
1人浮かれ、勘違いし、先走った男の末路。他でもない俺の事だ。
「そのつもりだったけど……まさかノーマがそのつもりとは思わなくて、びっくりしちゃった」
「え? だよな? よかったぁ……」
1人浮かれていた訳でもなく、勘違いしていた訳でもない、先走ってなどいなかった。
体中の熱が引いていく。ただ、耳を済まさなくても、聞こえる程の胸の鼓動。
ウルに聞こえていないか、いや、きっと聞こえているはず。
そう考えると、再び恥ずかしさを感じ、顔が熱くなってくる。
「ノーマ、着いたけど大丈夫? 顔赤いよ」
「あ、平気だよ。行こうか」
勝手に恥ずかしくなり、心ここに在らず状態で歩いていると、いつの間にか病院に到着していた。
「あ、なんも手土産買ってないじゃん」
「平気だよ。気にしないでしょ」
「いやダメだ」
「じゃあ、中でなんか買お」
「そうしよう」
中の売店でフルーツバスケットと、百合の花を1輪、花瓶を1つ購入した。
「部屋は変わって無いの?」
「うん、807だよ」
俺達は受付へ行き、807号室へ行きたいと伝え、ワープルームに案内されて入り、病室の前までワープした。
「開けていい?」
「ちょっと待って。一旦落ち着こう」
俺は何故か緊張している。何度も会った事あるフルールさん、昔から知っていて、今まで1度も緊張などしていない。
それが、何故か今は緊張している。理由は簡単だ。今までとは状況と立場が違う。
俺は大きく深呼吸をした。3回。深呼吸すると、心做しか落ち着いた気がする。緊張など気の持ちよう、気がすれば十分だ。
「俺が開けるよ」
ドアのに手をかざすと、ドアが開いた。
「フルールさん、久しぶり」
俺はいつも通りに振る舞い、平静を装った。
「あれ? いない……」
「ほんとだ。トイレかな?」
俺は見逃さなかった。窓は締まっているのに、カーテンが少し動いた事を。
「動いちゃダメでしょ」
「え? いるの?」
俺はカーテンを指差し、フルールさんの居場所を、ウルに教えた。
「付き合ってあげよ」
「だな」
1度病室から出て、気づいてないていで、改めて中に入った。
「あれ? フルールさんいないじゃん」
「ほんとだ。ちょっと待ってよっか」
俺達が、ベッド脇に置いてある椅子に座ると、カーテンが少し動き、フルールさんが出てくるのを、俺は横目で確認した。
「遅いな」
「そうだね」
「ノーマくん!」
勢いよく脅かしてくるのかと思っていたら、肩を2回軽く叩かれ、名前を呼ばれた。
「うわ、びっくりしたぁ。いたんだ」
「脅かさないでよ。どこにいたの?」
俺達は1度立ち上がり、軽く驚いたリアクションをしてあげた。
「そ~こ」
フルールさんはご機嫌な様子で、カーテンを指差した。
「フルールさん、これ。好きでしょ? 百合の花」
「わぁ! ありがとう、ノーマくん! 1番好きな花だよ!」
「だよね。これも食べようよ」
「ありがとう!」
「じゃあ、あたし剥いてくるね」
「あぁ、よろしく」
「よろしくね、ウル!」
ウルはフルーツを切りにキッチンへ向かい、フルールさんはベッドに座り、俺も椅子に座る。
そこで気づくいた。さっきまで緊張していたのが嘘かのように、完全に解れている事に。
これは、いい意味で緊張感の無いフルールさんのおかげで、改めて、フルールさんの前で緊張など無意味、というよりも、させてもらえないという事を実感した。
そう考えると、気取り屋弱メンタルのファジー、ワイルド元気のマーザ、しっかり者乙女のルキ、ツンデレ可愛いのウル、天然バカのゴカイ。
見たまんまバカのノーテン、おっとり負けず嫌いのルテン、パーフェクト天使のゴエン。
化け物ジジイのガン爺、優ゴリラのゴウラク師匠、砂漠に現れたオアシスのユウビさん、シスター美少年コンテストのアネシュさん。
あまり知らないけど、変態飛行ドジ男のイラフさん、1番真面のシュン。
そして、リラックス権化のフルールさんに、俊足天才最強未来視持ちのノーマ。まだもう1人、ウルの祖母で、化け物ババアの『ハナ』を忘れていた。
俺の周りは全員いい意味で、緊張感の無い人達しかいない。こんな事がふと思い浮かび、1人ニヤけた。
「なんかいい事でもあった? ところで今日はどうしたの? それよりさ、久々だよねノーマくん。全然来てくれないもんね」
矢継ぎ早に展開される質問、会いに来る度に言われる常套文句、いつも通りで安心した。
「今日はフルールさんに話があってさ」
俺はいつも通り華麗に流し、自分の言いたい事を言った。
「なになに? 教えて」
「ウルが戻って来たら話すよ」
「なんだろう? ちょっとだけ教えて?」
こんなフルールさんの相手をしながら、ウルが早く戻って来るのを、心から待った。
組織の人数は詳しく分からない。ゼロを筆頭に、数人の側近のみ、ゼロに認められた証を持つ者を、シーク印《しいくいん》と呼ぶ。
飼育する側とされる側で成り立っていて、元々はイラフさんもシーク印だったらしい。
ゼロに仲間意識などは無く、シーク印以外は駒としてしか見ておらず、強者のみを認め、弱者は容赦なく殺す、そんな組織。
「さっきゼロと一緒に来た奴らは、全員シーク印だ」
「あんなヘンテコそうな奴らが? 見た目じゃ分かんねぇもんだな」
「そうだな。全員が俺と同等、もしくは俺以上に強いぞ」
「サイキョーともう1人もシーク印?」
「あぁ、あの2人もそうだ。昨日話したサイキョーと、もう1人を覚えているか?」
「覚えてるよ、モエルでしょ」
「あれがモエルだ」
「え……?」
「え……?」
「え……?」
「え……?」
俺だけでなく、ウルとゴカイとシュンも、困惑した様子で、4人ともが同じ反応をした。
俺はイラフさんの話を聞いて、完全にモエルは亡くなったと思っていた。
恐らく3人もそう思っていたから、全く同じ反応になったと思われる。
「モエルは今記憶が無く、誰の事も覚えていないがな」
「その前に、モエルは死んだような言い方してたじゃん」
「ん? そうだったか? 生きているよ」
「まぁいいや。それに、記憶が無かろうが、シークなら敵だから」
「それも話しておこうか。今は記憶が無いが、これには訳があって、シナズさん――」
「あっ! ごめんなさいファジーさん、すぐに拭きますね」
突然ユウビさんが大声を出し、驚いて振り向くと、ユウビさんがコップを倒し、中のお茶がファジーにかかっていた。
「大丈夫だよ」
「シミになっちゃうから、こっち来てください」
ユウビさんがファジーを連れて部屋を出ていき、ルキがこぼれたお茶を拭いている。
「助かりましたね、イラフ。ユウビに感謝して下さい」
「イラフさん、育成神の前でその名前はまずいですよ」
ルキとゴウラク師匠がイラフさんに声をかけると、イラフさんは焦りだし、ガン爺も呆れた様子でため息をついた。
俺達も話を聞いていたから、状況はすぐに理解出来た。
しかも、ファジーにはシナズが生きている事を、言っていないと、イラフさんから聞いていたから。
「ルキは知ってるんだ」
「ええ。ガンジョウから聞いています」
「戻って来るぞい。その話は終わりじゃ」
ガン爺の言葉の通り、服を着替えたファジーが、部屋に入ってきた。
「ありがとう、ルキ」
「いいえ」
「話を遮って済まなかったね、イラフ」
「いえ……」
「ちょっと出掛けるか」
「ノーマ、暇ならママの所一緒に行こうよ」
「フルールさんのとこ? じゃあ行こうぜ」
「じゃあ、僕は施設に行こうかな。シュンも一緒にどう?」
「施設ですか?」
「うん、僕が昔いた施設だよ」
「ママの所行ったら、あたし達も行かせてもらおうよ」
「そうだな。俺達も後で行くから、シュンも行こうぜ」
「じゃあ、行かせてもらいます」
俺とウルはフルールさんがいる病院へ、ゴカイとシュンは施設へそれぞれ行き、施設で合流する事にした。
「じゃあ、そういう事だから行ってくる」
「そうだ、ノーマ。今日は家に誰もいないから、晩御飯はここでもらってね」
「うん、分かった」
「施設で食べさせてくれると思うよ」
「らしいから、また明日来るよ」
「分かった。気をつけて行くんだよ」
「気をつけるんじゃぞ」
俺達は皆に手を振り、ガン爺の家を後にした。
「じゃあ、また後でな」
「うん、待ってるねぇ」
施設の前まで4人で行き、そこで分かれて、俺とウルは病院へ向かった。
「久々に会うな、フルールさんに」
「何? もしかして緊張してる?」
「そりゃするだろ。お義母さんに挨拶に行くんだから」
「え? 挨拶?」
「え? 違うの?」
顔が熱い。とても熱い。俺は今恥ずかしさを感じているのだろう。
1人浮かれ、勘違いし、先走った男の末路。他でもない俺の事だ。
「そのつもりだったけど……まさかノーマがそのつもりとは思わなくて、びっくりしちゃった」
「え? だよな? よかったぁ……」
1人浮かれていた訳でもなく、勘違いしていた訳でもない、先走ってなどいなかった。
体中の熱が引いていく。ただ、耳を済まさなくても、聞こえる程の胸の鼓動。
ウルに聞こえていないか、いや、きっと聞こえているはず。
そう考えると、再び恥ずかしさを感じ、顔が熱くなってくる。
「ノーマ、着いたけど大丈夫? 顔赤いよ」
「あ、平気だよ。行こうか」
勝手に恥ずかしくなり、心ここに在らず状態で歩いていると、いつの間にか病院に到着していた。
「あ、なんも手土産買ってないじゃん」
「平気だよ。気にしないでしょ」
「いやダメだ」
「じゃあ、中でなんか買お」
「そうしよう」
中の売店でフルーツバスケットと、百合の花を1輪、花瓶を1つ購入した。
「部屋は変わって無いの?」
「うん、807だよ」
俺達は受付へ行き、807号室へ行きたいと伝え、ワープルームに案内されて入り、病室の前までワープした。
「開けていい?」
「ちょっと待って。一旦落ち着こう」
俺は何故か緊張している。何度も会った事あるフルールさん、昔から知っていて、今まで1度も緊張などしていない。
それが、何故か今は緊張している。理由は簡単だ。今までとは状況と立場が違う。
俺は大きく深呼吸をした。3回。深呼吸すると、心做しか落ち着いた気がする。緊張など気の持ちよう、気がすれば十分だ。
「俺が開けるよ」
ドアのに手をかざすと、ドアが開いた。
「フルールさん、久しぶり」
俺はいつも通りに振る舞い、平静を装った。
「あれ? いない……」
「ほんとだ。トイレかな?」
俺は見逃さなかった。窓は締まっているのに、カーテンが少し動いた事を。
「動いちゃダメでしょ」
「え? いるの?」
俺はカーテンを指差し、フルールさんの居場所を、ウルに教えた。
「付き合ってあげよ」
「だな」
1度病室から出て、気づいてないていで、改めて中に入った。
「あれ? フルールさんいないじゃん」
「ほんとだ。ちょっと待ってよっか」
俺達が、ベッド脇に置いてある椅子に座ると、カーテンが少し動き、フルールさんが出てくるのを、俺は横目で確認した。
「遅いな」
「そうだね」
「ノーマくん!」
勢いよく脅かしてくるのかと思っていたら、肩を2回軽く叩かれ、名前を呼ばれた。
「うわ、びっくりしたぁ。いたんだ」
「脅かさないでよ。どこにいたの?」
俺達は1度立ち上がり、軽く驚いたリアクションをしてあげた。
「そ~こ」
フルールさんはご機嫌な様子で、カーテンを指差した。
「フルールさん、これ。好きでしょ? 百合の花」
「わぁ! ありがとう、ノーマくん! 1番好きな花だよ!」
「だよね。これも食べようよ」
「ありがとう!」
「じゃあ、あたし剥いてくるね」
「あぁ、よろしく」
「よろしくね、ウル!」
ウルはフルーツを切りにキッチンへ向かい、フルールさんはベッドに座り、俺も椅子に座る。
そこで気づくいた。さっきまで緊張していたのが嘘かのように、完全に解れている事に。
これは、いい意味で緊張感の無いフルールさんのおかげで、改めて、フルールさんの前で緊張など無意味、というよりも、させてもらえないという事を実感した。
そう考えると、気取り屋弱メンタルのファジー、ワイルド元気のマーザ、しっかり者乙女のルキ、ツンデレ可愛いのウル、天然バカのゴカイ。
見たまんまバカのノーテン、おっとり負けず嫌いのルテン、パーフェクト天使のゴエン。
化け物ジジイのガン爺、優ゴリラのゴウラク師匠、砂漠に現れたオアシスのユウビさん、シスター美少年コンテストのアネシュさん。
あまり知らないけど、変態飛行ドジ男のイラフさん、1番真面のシュン。
そして、リラックス権化のフルールさんに、俊足天才最強未来視持ちのノーマ。まだもう1人、ウルの祖母で、化け物ババアの『ハナ』を忘れていた。
俺の周りは全員いい意味で、緊張感の無い人達しかいない。こんな事がふと思い浮かび、1人ニヤけた。
「なんかいい事でもあった? ところで今日はどうしたの? それよりさ、久々だよねノーマくん。全然来てくれないもんね」
矢継ぎ早に展開される質問、会いに来る度に言われる常套文句、いつも通りで安心した。
「今日はフルールさんに話があってさ」
俺はいつも通り華麗に流し、自分の言いたい事を言った。
「なになに? 教えて」
「ウルが戻って来たら話すよ」
「なんだろう? ちょっとだけ教えて?」
こんなフルールさんの相手をしながら、ウルが早く戻って来るのを、心から待った。
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