上 下
8 / 28

5話

しおりを挟む
 よくわかんないけど、拉致られた。ただ優しそうな美人さんなので喜んで拉致られましょう。
 着いたのは、簡素な部屋だった。ここに住むと言うわけですね。先生と同棲なのかなとか、色々と考えてしまう。

 ここで説明を受けるらしい。らしいって、だって何言っているのかさっぱりわからない。
 先生にでも通訳してもらおう。ショタとロリだから俺たち仲間だよね!

 あの成金達は王様とか王妃様とか王子様とかなんだって。うん。わかってる。でこの美人さんは第二王女なんだって。
 後継者争い底辺だから扱いが雑らしい。何言ってるのか分からないけど、顔が物語っている。

 この王女様の側近はメイドさんと眼鏡執事さん、短髪兵士さんの計3人。少ない。でも好都合!この人数なら監視が少ないし、待遇も悪くないだろう。
 後継者争いだって脱落王手だからやっかみも少ないだろう。なんて言ったって俺はスキル無し!誰も欲しがらない。わーい。(⌒▽⌒)

 そんな顔していたらみんなホッコリした顔をしている。気恥ずかしいから出されたお茶でも飲もう。

 お茶はハーブティーかな?お茶っ葉がないのか、高価なのか。中世ヨーロッパくらいの食文化なんだと思う。
 嫌いな味じゃないけど、慣れてもいない。お茶請けもないし、仕方がない。ここはバックパックに入れておいた、

「ケロリーメイド!!!」
 
 を青ダヌキっぽく出して渡してあげた。フルーツ味だ。俺はチョコ味が好き。

 お姫様以下、4人は恐る恐る手に取って食べ始めたが、すごくビックリしている。美味しかったんだね。フルーツ味が良かったのかな?

 俺はこの集団なら、面倒が少なそうで良かったと思った。
しおりを挟む

処理中です...