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〈十二〉
しおりを挟む「大助さん」
ぬ、ち。
ぬめる陰唇をゆっくりと開く。自分が何をしているか、驚きに目を丸くする大助の表情で悟にも伝わっているだろう。珠緒は中指を
つぷ。つ、ぷぷ。
そっと蜜口に入れた。
「ん、……ぅ」
濡れていてもぴりりと微かに違和感がある。
「ここってお産のときに赤ちゃんが通る道でもあるの。だから広げればあなたのものもきっと、だいじょうぶ」
つぷぷ。つぷ。
息を呑み、出入りする指を見つめていた大助が顔を上げた。見下ろす珠緒と目が合う。いかにも切れ者らしく厳しく険しく男らしい顔立ちをしているのに今はまるで寄る辺のない少年のようだった。
――私たち三人とも、莫迦だ。
悟は脇の甘さで地雷女に引っかかったうえに普段は隠していた幼馴染みと恋人への侮りを露わにした。
大助は挑発に乗り幼馴染みの恋人に手を出し、最後の一線を前に今さら躊躇っている。
珠緒は怒りに駆られ、話に聞いていただけのろくに知りもしない初対面の男に体を許している。
三人が三人、いつもならきっと、こうはならない。
今このときを逃せば莫迦になれない。三人のうち誰かが――あるいは三人とも――物分かりよく行儀よく引き下がってしまう。
――だから、何?
怒りと情欲が綯い交ぜになり心を灼く。
惚けて珠緒を仰ぐ男に火を点けられた体が疼く。
「ん、ぁ」
指を増やした。人差し指と中指を
くちゅ。く、ちゅ。
奥へ差し込みゆっくりばらばらに動かす。少しずつ、粘膜がほぐれていく。
「俺も、いい?」
目を潤ませて大助が手を差し出した。
うなずき、秘所から
ぬぷ、ぷ。
指を抜く。その指を大助は躊躇いなく口に含んだ。
「ん……」
うっとりと目を細め珠緒の手をしゃぶる。そしてぬめりをまとわせた自分の指を一本、蜜口へくぐらせた。浅いところを探り、こわばりがないのを確かめ
にゅく。にゅく。
ゆっくり抜き差ししながら奥へ進む。指が増え水音が大きくなる。
見つめ合いながら珠緒は大助の口から指を抜きよだれまみれのまま唇を撫でた。しどけなく開いた口に
「おねがい……」
乳房を差し出す。ぬめりをまとった舌がつきん、と勃ったままの乳首をれりれりと撫でた。秘所を探る指がさらに増える。
むちゅ。
唇が乳首を食んだ。
見つめ合いながら愛撫されて、いたたまれない。でもあなただけでなく私の目も欲望に蕩けている。見られているともどかしい刺激も――最奥に届かない指も、頂きへ登る決め手に欠ける乳首への愛撫も快楽を積み上げていく。
きゅうう。
粘膜が指をしゃぶったまま蠕動した。
「ん、っ、なか、吸いつく……」
乳首を唇と舌で撫で愛撫しながら大助がつぶやく。
にゅ、ぱ。
ひくつき、蜜をこぼしながら秘所が咥えていた指を離す。
見て。大きく広がった蜜口を、見て。
早く、早く鎮めて。疼く体を鎮めて。
珠緒が口づけ、視線で促すと大きな手が腰を掴んだ。少し、震えている。屹立に向けてゆっくり、腰を落としていく。避妊具をまとった怒張がみちみちと蜜口を押し開いた。
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