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〈十三〉
しおりを挟む苦しい。
「ん、ぁっ……は、……っ」
ぴりぴりと引き伸ばされる痛みより、熱い杭がめりめりと体の内側を押し広げる苦しさがまさった。狭い入り口を通ってしまうとわずかに楽になったが、内臓を押しこまれるような感覚は消えない。
「う、……あ……」
最奥を大きな亀頭が抉り、侵入が止まった。
「全部じゃないけど入っ、た、ね」
「うん……」
嬉しげにしている大助を見下ろしていると苦しさが薄らぐ気がする。多少広がりはしたし、あとで少し痛みそうではあるが
――大助、まさか珠緒にそんなもん、挿入れないよな? な?
べそをかくほどではない。
それよりも
――やってしまった。
最後の一線を越えたことのほうが衝撃が大きい。
相手は悟の幼馴染みで、出会ったばかりの男だ。しかも後方、ローテーブルを挟んで向こう側に悟がいる。
――視てるのが、分かる。
ソファに膝をつき腰を浮かせる珠緒の秘所に太々としたものが刺さっているのも視られている。腰や尻、秘部を視線でぞわぞわと撫でまわされているかのようだ。不快な視線であることは間違いない。それなのに視線を感じている肌に生まれているものは快楽を喚び起こす愛撫に近くて戸惑う。
「珠緒さん、平気? 痛くない?」
「だいじょうぶ。でももう少し、このままで……」
「分かってる」
片頬に添えられた大きな手に導かれて大助に口づけた。もう片手は背中から腰へ、腰から背中へとやさしく上下している。
気持ちいい。
圧迫感が強くて快楽には遠い。でも嬉しそうにしている大助を見ていると、受け容れることのできた達成感も相俟って幸せな心地よさを感じる。
「ん……ぅ」
触れ合うだけだった口づけが深まっていく。舌を絡めるうち、ぎちぎちだった秘所に少しだけ余裕ができた。小さく腰を揺すると
む、ちゅ。
露が滲む。体の中で
ぞぞ、り。ぞり。
大きなものが身動ぎしている。いや、違う。秘所の奥の粘膜がひくつきながら怒張にすがりついていた。
「あっ、……っぁ、あ、……!」
小さな腰の動きにつれて、入り口から奥まで敏感なところもそうでないところもいっぺんに太く硬いものが撫でさする。
苦しい。それなのに、気持ちいい。
「た、まお、さん……」
譫言のように名前を呼びながら大助が珠緒の腰を掴み揺する。最奥をこねられ甘イキが止まらない。秘所の奥の蠕動が小刻みに速くなっていく。
「あ、ぁ、っん、い、いい、ぃっ、……ん」
「う、……っ!」
きゅうきゅうと粘膜が絞るように怒張を締めつける。びくびくと震え、互いに縋り合いながら珠緒は大助とともに――悟に視られていることを意識しながら――絶頂に達した。
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