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第6章 ― 風と、海と、太陽と。ー
第1話 信じる?信じない?
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学校の講義内容は全く頭に入らず、ただ座っているだけの
治希だった。
その日の夜、治希の思いもよらず、愛から電話があった。
「久しぶり。今から出て来れる?」
「いいけど。どうした?」
「話したいことがあって」
治希は瞬間的に別れ話しを連想した。
車で愛を自宅に迎えに行き、お互いの自宅の中間点にある、
大きな池がある公園のベンチに並んで座った。
「話ってなに?」
「ごめんね治希、ずっと連絡してなくって」
「それはお互い様だから・・・。こっちこそ、ごめん」
「この二週間何してた?」
「特に何ってことはないかな」
「昨日は?」
「学校が終わって、ずっと家にいたけど」
治希はとっさに、昨日美奈と会ってたことを伏せてしまった。
「ウソ・・・。昨日、駅で美奈ちゃんと会ってた?」
愛は治希の顔を覗き込むようにして言った。
「・・・」
治希は何も答えず、目を閉じて唇を噛み締めた。
「友達がね、駅で話してるのを見かけたって言ってたから」
今度は愛は少し伏し目がちに言った。
「ごめん。嘘をつくつもりはなかった・・・」
「美奈ちゃんと・・・何かあったの?」
愛はここに来るまで、そのことを聞くのをためらっていたが、
治希と美奈の間に何があったのかを治希の口から直接聞きたかた。
「夕方、駅で声を掛けられて、お茶した後・・・
夜、ドライブに行った・・・」
「どうして!なんで!」
愛の大きな目からは涙があふれそうだった。
「オレ、美奈の言うことを聞いてあげたかったんだ」
「それでふたりで?おかしいでしょ?私は?
喧嘩してたから無視したの?」
「そうじゃない。ただ・・・、たぶん何も考えてなかった」
それは治希の本心だった。
「で、どこに行ったの?」
「美奈が海を見たいっていうから、海に行った」
「ふ~ん・・・。男と女がふたりで夜の海か・・・。
で?どうしたの?キスでもした?」
愛は海岸で治希と美奈が抱き合っている場面を想像して、
すぐに打ち消した。
「するわけないだろ!」
治希は思わず立ち上がって言った。
愛は座ったまま治希の顔を見上げた。
「信じられるわけ無いでしょ!
元カノと真夜中にふたりだけで海に行くなんて!」
「少しは信じろよ・・・」
「無理だよ・・・・信じられないよ・・・・。
どうしてだよ。どうして、よりによって相手が美奈ちゃんなんだよ・・・。
勝てっこないじゃん・・・」
愛は絶望的な心境だった。
下を向き大粒の涙が膝の上に落ちるのを拭おうともしなかった。
「・・・もういいよ。今日は帰ろう。これじゃ平行線のままだ」
治希は車を愛の自宅へ走らせたが、到着するまでの約10分間、
車内は終始無言のままだった。
ただ、愛は車を降りる直前に小さな声で、「おやすみなさい」と
言ったように聞こえたが、治希は返事をせず車を走らせた。
治希だった。
その日の夜、治希の思いもよらず、愛から電話があった。
「久しぶり。今から出て来れる?」
「いいけど。どうした?」
「話したいことがあって」
治希は瞬間的に別れ話しを連想した。
車で愛を自宅に迎えに行き、お互いの自宅の中間点にある、
大きな池がある公園のベンチに並んで座った。
「話ってなに?」
「ごめんね治希、ずっと連絡してなくって」
「それはお互い様だから・・・。こっちこそ、ごめん」
「この二週間何してた?」
「特に何ってことはないかな」
「昨日は?」
「学校が終わって、ずっと家にいたけど」
治希はとっさに、昨日美奈と会ってたことを伏せてしまった。
「ウソ・・・。昨日、駅で美奈ちゃんと会ってた?」
愛は治希の顔を覗き込むようにして言った。
「・・・」
治希は何も答えず、目を閉じて唇を噛み締めた。
「友達がね、駅で話してるのを見かけたって言ってたから」
今度は愛は少し伏し目がちに言った。
「ごめん。嘘をつくつもりはなかった・・・」
「美奈ちゃんと・・・何かあったの?」
愛はここに来るまで、そのことを聞くのをためらっていたが、
治希と美奈の間に何があったのかを治希の口から直接聞きたかた。
「夕方、駅で声を掛けられて、お茶した後・・・
夜、ドライブに行った・・・」
「どうして!なんで!」
愛の大きな目からは涙があふれそうだった。
「オレ、美奈の言うことを聞いてあげたかったんだ」
「それでふたりで?おかしいでしょ?私は?
喧嘩してたから無視したの?」
「そうじゃない。ただ・・・、たぶん何も考えてなかった」
それは治希の本心だった。
「で、どこに行ったの?」
「美奈が海を見たいっていうから、海に行った」
「ふ~ん・・・。男と女がふたりで夜の海か・・・。
で?どうしたの?キスでもした?」
愛は海岸で治希と美奈が抱き合っている場面を想像して、
すぐに打ち消した。
「するわけないだろ!」
治希は思わず立ち上がって言った。
愛は座ったまま治希の顔を見上げた。
「信じられるわけ無いでしょ!
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「少しは信じろよ・・・」
「無理だよ・・・・信じられないよ・・・・。
どうしてだよ。どうして、よりによって相手が美奈ちゃんなんだよ・・・。
勝てっこないじゃん・・・」
愛は絶望的な心境だった。
下を向き大粒の涙が膝の上に落ちるのを拭おうともしなかった。
「・・・もういいよ。今日は帰ろう。これじゃ平行線のままだ」
治希は車を愛の自宅へ走らせたが、到着するまでの約10分間、
車内は終始無言のままだった。
ただ、愛は車を降りる直前に小さな声で、「おやすみなさい」と
言ったように聞こえたが、治希は返事をせず車を走らせた。
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