68 / 109
2章
49話
しおりを挟む
授業を終えた放課後、教室で私達は集まっていた。
一学期の出来事を知らないラギルも参加して、私が今日起きた出来事について話す。
「まさか私ではなく、カレンが狙われるなんて……」
実際のゲームだと主役カレンが狙われてたけど、今はこう言っておこう。
邪神ロウデスの復活を目論む集団は私を捕らえようとしていたのに、急に目標をカレンに変えた。
理由がわからないでいると、カレンが話す。
「確かに、カルドレス公爵家のリリアン様を狙う理由は思いつきますけど、平民の私を狙う理由がわかりません」
そうカレンが言うけど、同じ転生者だから様々な理由を考えていそう。
悪事は悪役令嬢リリアンが行っていはずだけど、一学期は学園に潜むロウデス教だと推測した。
今回も同じだろうかと考えていると、ロイがカレンを眺めて話す。
「カレンさんを妬んでいる人は僕が遠回しに注意していたけど、それでも動くとはね」
「……妬んでいる人ですか。考えもしませんでした」
カレンがショックを受けているけど、これは演技だ。
それでも、考えていなかったというのは事実かもしれない。
ゲームだとカレンはレックス殿下に好意を寄せられていて、嫉妬から被害を受けていた。
悪役令嬢リリアンが女子生徒達を唆したみたいだけど、今は別の人が唆している可能性が高い。
今回はロウデス教と関係ないのかも……いいえ、あの規模は間違いなく邪神教絡みだ。
「カレンに嫉妬している人を手駒にして、今後は私を狙うとかでしょうか」
私は推測を口にするけど、可能性は高そうだ。
公爵令嬢の私を狙う人は、この学園でもあまりいない気がする。
恋愛感情を抱いていたダドリックぐらいで、リスクが高いから提案しても拒まれそう。
平民カレンに対する嫉妬は、ロウデス教も取り入りやすいかもしれない。
「まずはカレンを潰すための力を与え、更なる力を渡す条件にリリアンを狙わせる……か?」
「力を得ると更に力を得たくなるだろうし、無茶な条件でも受け入れるかもしれないね」
「なるほど」
レックス殿下が険しい顔で呟くも困惑して、ロイが詳しく説明することで納得していた。
悪役令嬢リリアンは権力が強いから、主役カレンを襲わせる手駒が多い。
更に邪神教の支援も得ることで、悪事がどんどんエスカレートしていた。
私達の話を聞いて、何も知らないラギルが驚きながらも頷く。
「邪神教ですか……ぼくも、気をつけておきます」
「冒険者をしていた時は、何も聞かなかったのかい?」
「様々な組織がありましたから、詳しくはわかりません……今回の事件は、遠くで魔道具を使った犯人がいそうです」
「そうだろうな」
ラギルの発言を受けて、レックス殿下が賛同する。
今回の犯人はカレンを妬んでいる学園の生徒だと思うし、ラギルは関与していないはず。
剣で攻撃を防いで倒すことに協力してくれたのは、疑われたくないからなのかもしれない。
私とカレンは転生者で、詳しく説明したいけど自然に話せないかもしれない。
こうしてレックス殿下とロイ、ラギルが推測を話した方がよさそうだと、私は考えていた。
そして――私は近くにいるけど、何かを思い悩んでいそうなルートが気になってしまう。
「ルート様、大丈夫ですか?」
「はい。私は先に精神面を鍛えるべきだと再認識致しました……いえ、全てが足りていません」
「そ、そうですか」
「必死に鍛えても動けなければ意味がなく、精神面を鍛えたら時間がなさそうです」
呟くルートは鬼気迫るものがあるけど、もしかしたらあまり寝てないのかもしれない。
いきなり魔獣の群れが現れて、ルートは困惑して動けなくなっていた。
今までならロイも恐怖して動けなかったはずだけど、夏休みを経てすぐに行動することができている。
試験で成績の差がつき、今回は行動で皆と差がついているのは明らかだ。
ショックを受けているのは間違いないけど……今の私がルートに何を言っても、逆効果となりそうだった。
一学期の出来事を知らないラギルも参加して、私が今日起きた出来事について話す。
「まさか私ではなく、カレンが狙われるなんて……」
実際のゲームだと主役カレンが狙われてたけど、今はこう言っておこう。
邪神ロウデスの復活を目論む集団は私を捕らえようとしていたのに、急に目標をカレンに変えた。
理由がわからないでいると、カレンが話す。
「確かに、カルドレス公爵家のリリアン様を狙う理由は思いつきますけど、平民の私を狙う理由がわかりません」
そうカレンが言うけど、同じ転生者だから様々な理由を考えていそう。
悪事は悪役令嬢リリアンが行っていはずだけど、一学期は学園に潜むロウデス教だと推測した。
今回も同じだろうかと考えていると、ロイがカレンを眺めて話す。
「カレンさんを妬んでいる人は僕が遠回しに注意していたけど、それでも動くとはね」
「……妬んでいる人ですか。考えもしませんでした」
カレンがショックを受けているけど、これは演技だ。
それでも、考えていなかったというのは事実かもしれない。
ゲームだとカレンはレックス殿下に好意を寄せられていて、嫉妬から被害を受けていた。
悪役令嬢リリアンが女子生徒達を唆したみたいだけど、今は別の人が唆している可能性が高い。
今回はロウデス教と関係ないのかも……いいえ、あの規模は間違いなく邪神教絡みだ。
「カレンに嫉妬している人を手駒にして、今後は私を狙うとかでしょうか」
私は推測を口にするけど、可能性は高そうだ。
公爵令嬢の私を狙う人は、この学園でもあまりいない気がする。
恋愛感情を抱いていたダドリックぐらいで、リスクが高いから提案しても拒まれそう。
平民カレンに対する嫉妬は、ロウデス教も取り入りやすいかもしれない。
「まずはカレンを潰すための力を与え、更なる力を渡す条件にリリアンを狙わせる……か?」
「力を得ると更に力を得たくなるだろうし、無茶な条件でも受け入れるかもしれないね」
「なるほど」
レックス殿下が険しい顔で呟くも困惑して、ロイが詳しく説明することで納得していた。
悪役令嬢リリアンは権力が強いから、主役カレンを襲わせる手駒が多い。
更に邪神教の支援も得ることで、悪事がどんどんエスカレートしていた。
私達の話を聞いて、何も知らないラギルが驚きながらも頷く。
「邪神教ですか……ぼくも、気をつけておきます」
「冒険者をしていた時は、何も聞かなかったのかい?」
「様々な組織がありましたから、詳しくはわかりません……今回の事件は、遠くで魔道具を使った犯人がいそうです」
「そうだろうな」
ラギルの発言を受けて、レックス殿下が賛同する。
今回の犯人はカレンを妬んでいる学園の生徒だと思うし、ラギルは関与していないはず。
剣で攻撃を防いで倒すことに協力してくれたのは、疑われたくないからなのかもしれない。
私とカレンは転生者で、詳しく説明したいけど自然に話せないかもしれない。
こうしてレックス殿下とロイ、ラギルが推測を話した方がよさそうだと、私は考えていた。
そして――私は近くにいるけど、何かを思い悩んでいそうなルートが気になってしまう。
「ルート様、大丈夫ですか?」
「はい。私は先に精神面を鍛えるべきだと再認識致しました……いえ、全てが足りていません」
「そ、そうですか」
「必死に鍛えても動けなければ意味がなく、精神面を鍛えたら時間がなさそうです」
呟くルートは鬼気迫るものがあるけど、もしかしたらあまり寝てないのかもしれない。
いきなり魔獣の群れが現れて、ルートは困惑して動けなくなっていた。
今までならロイも恐怖して動けなかったはずだけど、夏休みを経てすぐに行動することができている。
試験で成績の差がつき、今回は行動で皆と差がついているのは明らかだ。
ショックを受けているのは間違いないけど……今の私がルートに何を言っても、逆効果となりそうだった。
0
あなたにおすすめの小説
『白い結婚だったので、勝手に離婚しました。何か問題あります?』
夢窓(ゆめまど)
恋愛
「――離婚届、受理されました。お疲れさまでした」
教会の事務官がそう言ったとき、私は心の底からこう思った。
ああ、これでようやく三年分の無視に終止符を打てるわ。
王命による“形式結婚”。
夫の顔も知らず、手紙もなし、戦地から帰ってきたという噂すらない。
だから、はい、離婚。勝手に。
白い結婚だったので、勝手に離婚しました。
何か問題あります?
処刑前夜に逃亡した悪役令嬢、五年後に氷の公爵様に捕まる〜冷徹旦那様が溺愛パパに豹変しましたが私の抱いている赤ちゃん実は人生2周目です〜
放浪人
恋愛
「処刑されるなんて真っ平ごめんです!」 無実の罪で投獄された悪役令嬢レティシア(中身は元社畜のアラサー日本人)は、処刑前夜、お腹の子供と共に脱獄し、辺境の田舎村へ逃亡した。 それから五年。薬師として穏やかに暮らしていた彼女のもとに、かつて自分を冷遇し、処刑を命じた夫――「氷の公爵」アレクセイが現れる。 殺される!と震えるレティシアだったが、再会した彼は地面に頭を擦り付け、まさかの溺愛キャラに豹変していて!?
「愛しているレティシア! 二度と離さない!」 「(顔が怖いです公爵様……!)」
不器用すぎて顔が怖い旦那様の暴走する溺愛。 そして、二人の息子であるシオン(1歳)は、実は前世で魔王を倒した「英雄」の生まれ変わりだった! 「パパとママは僕が守る(物理)」 最強の赤ちゃんが裏で暗躍し、聖女(自称)の陰謀も、帝国の侵略も、古代兵器も、ガラガラ一振りで粉砕していく。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
〈完結〉【書籍化&コミカライズ】悪妃は余暇を楽しむ
ごろごろみかん。
恋愛
「こちら、離縁届です。私と、離縁してくださいませ、陛下」
ある日、悪妃と名高いクレメンティーナが夫に渡したのは、離縁届だった。彼女はにっこりと笑って言う。
「先日、あなた方の真実の愛を拝見させていただきまして……有難いことに目が覚めましたわ。ですので、王妃、やめさせていただこうかと」
何せ、あれだけ見せつけてくれたのである。ショックついでに前世の記憶を取り戻して、千年の恋も瞬間冷凍された。
都合のいい女は本日で卒業。
今後は、余暇を楽しむとしましょう。
吹っ切れた悪妃は身辺整理を終えると早々に城を出て行ってしまった。
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
「お幸せに」と微笑んだ悪役令嬢は、二度と戻らなかった。
パリパリかぷちーの
恋愛
王太子から婚約破棄を告げられたその日、
クラリーチェ=ヴァレンティナは微笑んでこう言った。
「どうか、お幸せに」──そして姿を消した。
完璧すぎる令嬢。誰にも本心を明かさなかった彼女が、
“何も持たずに”去ったその先にあったものとは。
これは誰かのために生きることをやめ、
「私自身の幸せ」を選びなおした、
ひとりの元・悪役令嬢の再生と静かな愛の物語。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。