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12話 カルス視点
パトリシアを婚約破棄した翌日――カルスは早朝からパトリシアが居るであろうアズローナ家の屋敷に向かおうとしていた。
早朝なのに、もう何人もの領民が不安になりながら「パトリシア様は戻ってきますか?」と尋ねに来ている。
毎日パトリシアが手助けしたからこそ、ルジャス領は繁栄することができていた。
そして昨日パトリシアが居なかったことで作業が物凄く遅れ、領民達はパトリシアが重大だと再確認したらしい。
エバンドの言った通りだと考えながら屋敷を出ようとすると、父と母がやって来て。
「カルス……必ずパトリシアを連れ戻せ!」
「口約束で再び婚約すると言っておいて、婚約せずミュリナ様と婚約するのが理想よ……お願いね」
「……わかりました」
昨日までパトリシアが居なくなっても問題ないと考えていた父と母は、態度を一変して焦っていた。
ルジャス領を調査してパトリシアの功績を確認した結果……パトリシアは、ルジャス領に必要不可欠な存在となっていることを知る。
婚約破棄をした時に告げたパトリシアの発言は、間違っていなかった。
それを信じず、足掻いているだけだと笑っていたから、再び婚約してくれるとは思えない。
それでも、カルスはパトリシアをルジャス領に戻してみせると決意し、両親に告げる。
「相手は子爵令嬢……もし拒んできても「伯爵家を敵に回すのか」と脅せば問題ありません。パトリシアが納得しなくとも、両親が強引に再び婚約させるはずです」
エバンドと話し合うことで……パトリシアと話し合った時、どうするべきかは決めている。
そして――立場が上だから大丈夫だろうと、この時のカルスは楽観的に考えていた。
もはや何をしても再び婚約することができないことを、数時間後カルスは知ることとなる。
早朝なのに、もう何人もの領民が不安になりながら「パトリシア様は戻ってきますか?」と尋ねに来ている。
毎日パトリシアが手助けしたからこそ、ルジャス領は繁栄することができていた。
そして昨日パトリシアが居なかったことで作業が物凄く遅れ、領民達はパトリシアが重大だと再確認したらしい。
エバンドの言った通りだと考えながら屋敷を出ようとすると、父と母がやって来て。
「カルス……必ずパトリシアを連れ戻せ!」
「口約束で再び婚約すると言っておいて、婚約せずミュリナ様と婚約するのが理想よ……お願いね」
「……わかりました」
昨日までパトリシアが居なくなっても問題ないと考えていた父と母は、態度を一変して焦っていた。
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それでも、カルスはパトリシアをルジャス領に戻してみせると決意し、両親に告げる。
「相手は子爵令嬢……もし拒んできても「伯爵家を敵に回すのか」と脅せば問題ありません。パトリシアが納得しなくとも、両親が強引に再び婚約させるはずです」
エバンドと話し合うことで……パトリシアと話し合った時、どうするべきかは決めている。
そして――立場が上だから大丈夫だろうと、この時のカルスは楽観的に考えていた。
もはや何をしても再び婚約することができないことを、数時間後カルスは知ることとなる。
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