婚約破棄の翌日に謝罪されるも、再び婚約する気はありません

黒木 楓

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61話

 ジャック様がアズローナ家の屋敷に泊まることとなったけど、イレック様もやって来ていた。

 お父様とお母様は驚いていたけれど、話しておきたいことがあったかららしい。

 そして応接室で私とジャック様はテーブル越しに対面していると、イレック様は微笑みを浮かべながら。

「アズローナ領には初めて来たけど、素晴らしかったよ」

「ただ観光がしたかっただけですか? 報告なら別に明日以降でもいいと思うのですけどね」

 ジャック様が警戒しているけど、確かにどうして私の屋敷まで来たのかがよく解らない。

 そう考えていると、イレック様が微笑みを浮かべながら。

「明日から忙しくなりそうなんだ……今までも忙しかったけど、他国から禁魔法の調査の為に魔法士の精鋭が来てくれることになっている」

 ローウォン家の頼みならと、各国の魔法士の精鋭が力になってくれるらしい。

「主にジャックに会いたい人が多かったけど、一緒に研究施設に来るかい?」

 ローウォン領には研究施設があって、明日からイレック様は泊まり込んで禁魔法の調査をするらしい。

 直接ジャック様に言いたかったみたいだけど、ジャック様は悩みながら返答する。

「そうですね……禁魔法の件が終わってからにします。俺とパトリシアしか、禁魔法を使っている候補を探ることができませんからね」

 その返答を聞いて、イレック様は頷く。

「わかった……あれから元凶は目立った行動をとっていないのが、どうも気がかりだ」

 領地に侵攻して以降、何もしてこない。

 禁魔法がかかったモンスターから元凶を知られるのは時間の問題なのに何もしてこないのが、私達には理解できていなかった。

 明日以降、私とジャック様は再び調査をすると決めて…呪いによる警告を、私は受けることとなっていた。

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