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35話 ズビア視点
どうやら騎士長の作戦は、魔法に秀でた暗躍部隊がズビア達の足止めに徹して、騎士長は1人で報告のために逃亡することらしい。
暗躍部隊がズビアとウォルフに対して魔法を繰り出す中、ズビアは溜息を吐きながら。
「報告したところで何も変わらないと思うけど……そういう慢心が、ハロルドを危険な目に合わせてしまった」
「そうだ……好きにしても大丈夫だとエレナ様に言われていたが、敵襲があると想定できたのだから、我等は自らの意志で屋敷の警護をしておくべきだった!」
ズビアは暗躍部隊の魔法を対処して、ウォルフが回り込むことで騎士長を逃がさない。
爪を振り回すことで衝撃波を飛ばし、暗躍部隊の隙を作ることでズビアが魔法を使い、仕留めていく。
聖女と契約した森の主の力は圧倒的で……騎士隊で残っているのは騎士長だけだった。
「ここまでして生き延びるとは……よほどルゼアに執念があったのだな」
「正直、ウォルフが奇襲する前にやられるかもと思うほどだったからね……侮らなくて正解だった」
生き残った騎士長が恐怖しているのは、ズビアの発言にありそうだ。
以前の人を小馬鹿にしたような態度とは違い――ズビアは騎士長を敵だと認識し、殺意を向けている。
絶体絶命な状況に剣を手放し、全身を震えさせながら騎士長が告げる。
「ま、参った……もうあの森に、エレナ様には関わらないから見逃してくれぇっ、見逃してくださいっっ……」
頭を下げて必死に命乞いをするも、ズビアは騎士長を見下ろして。
「君は最初、私の主エレナ様に剣を抜いて突撃し、その後も私を二度殺そうとした……そんな奴の命乞いに、いったい何の価値がある?」
「同意見だ……ズビアよ。普段からその真面目な状態で居て欲しいものだな」
ズビアが手の平に魔力を籠めた瞬間――騎士長は動く。
必死の形相で剣を振るい、一矢報いるためにズビアの腕を両断しようとするも――ウォルフの爪が攻撃を止めていた。
止められた騎士長は、悔しさを表情に出して告げる。
「クソッ! 俺達を倒したからっていい気になるなよ! まだルドロス国には切札がある!!」
「そうだ。騎士の最期はそれがいい」
ウォルフが告げたと同時に……ズビアの魔力による黒い刃が、騎士長の肉体を両断していた。
暗躍部隊がズビアとウォルフに対して魔法を繰り出す中、ズビアは溜息を吐きながら。
「報告したところで何も変わらないと思うけど……そういう慢心が、ハロルドを危険な目に合わせてしまった」
「そうだ……好きにしても大丈夫だとエレナ様に言われていたが、敵襲があると想定できたのだから、我等は自らの意志で屋敷の警護をしておくべきだった!」
ズビアは暗躍部隊の魔法を対処して、ウォルフが回り込むことで騎士長を逃がさない。
爪を振り回すことで衝撃波を飛ばし、暗躍部隊の隙を作ることでズビアが魔法を使い、仕留めていく。
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以前の人を小馬鹿にしたような態度とは違い――ズビアは騎士長を敵だと認識し、殺意を向けている。
絶体絶命な状況に剣を手放し、全身を震えさせながら騎士長が告げる。
「ま、参った……もうあの森に、エレナ様には関わらないから見逃してくれぇっ、見逃してくださいっっ……」
頭を下げて必死に命乞いをするも、ズビアは騎士長を見下ろして。
「君は最初、私の主エレナ様に剣を抜いて突撃し、その後も私を二度殺そうとした……そんな奴の命乞いに、いったい何の価値がある?」
「同意見だ……ズビアよ。普段からその真面目な状態で居て欲しいものだな」
ズビアが手の平に魔力を籠めた瞬間――騎士長は動く。
必死の形相で剣を振るい、一矢報いるためにズビアの腕を両断しようとするも――ウォルフの爪が攻撃を止めていた。
止められた騎士長は、悔しさを表情に出して告げる。
「クソッ! 俺達を倒したからっていい気になるなよ! まだルドロス国には切札がある!!」
「そうだ。騎士の最期はそれがいい」
ウォルフが告げたと同時に……ズビアの魔力による黒い刃が、騎士長の肉体を両断していた。
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