必要ないと言われたので、元の日常に戻ります

黒木 楓

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43話 ディオン視点

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 ディオンが最悪の事態を想像していると、貴族の1人がライオスに質問する。 

「それほどまでの凄い杖が……どうして、今まで使わなかったのですか?」

「その通りです! それに、それほどの力があるのなら、ワイバーン対してに使うべきでは!?」

 貴族達が提案して、ディオンは杖の力について話すか悩んでしまう。

 そんな中――使用許可を出したであろう 父ルドロス王が、説明を始めていた。

「リスクが大きすぎるからだ……失敗すればこの国の魔力源が壊れ、襲撃を受ければ取り返しがつかなくなる」

「なっ……」

「ワイバーンに使わなかったのは、新手のワイバーンが現れた場合終わってしまうからです……対象はこの国の魔力源の森だからこそ、杖の力が発揮できます」

 一頭を倒しても、まだ現れる可能性があるからワイバーンには使えなかった。

「エレナを捕らえなければルドロス国は終わり……それなら、この国の総力をあげてエレナを捕らえるべきです」

 ライオスの発言に貴族達が納得しているのは、エレナが居た時は平和な日常を送れていたからだ。

 エレナを捕らえれば全て解決するも……今まで、確実に捕らえようとして全て失敗している。

 今回は森に対して攻撃を行う以上、エレナ側も迎え撃つことができるはずだ。

 それが不安になっていると、杖を握りながらラーゴアが告げる。

「ルドロス国の総力を籠めた杖を使い、必ずやエレナを捕らえてみせましょう!」

 これが正真正銘、最後の策になるだろうと……ディオンは不安になりながらも、覚悟を決めていた。
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