【BLR18】平凡な俺が男子校ではモテモテ☆男子校パラダイス【完結】

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全ての生徒達の心と体を治す所であって、治療といっても小さな怪我程度しか治せない所でもあります。　現にここには病院のように重々しい機器はありませんしね」

　そう春は司に分かりやすいように優しく教えるのだ。

「ホント、本当に？　注射はないんですか？」

　司は必死になって春に聞くのだ。　どうやら司が病院嫌いの一番の原因は注射らしい。

「ほらね、神田君は一つ僕に心を許してくれましたね」

　そう言うと春は再び口を開き、司が今疑問に思っていたことを話始める。

「もちろん、そんな器具もここにはありませんよ。　だから、いつでも心に溜めているもんを誰かに話したい時、病気や怪我をした時には気軽に来て下さいね。　僕は誰でも待ち続けてますから……」

　春は長くて銀髪の髪を揺らし、縁無しの眼鏡の奥に見える優しい瞳で司を見ていた。

　その優しい春の笑みに司は安心すると、元気な声で、

「分かりました！」

　と笑顔で言うのだ。

「とりあえず、今日はベッドでゆっくりしていったら、どうですか？　そのままでは勉強に集中出来ないのだから、戻っても意味がないでしょう。　それにその心を楽にするのはその心のうちを好きな人に想いを伝えるしか解決方法はありませんしね」

　春は自然に言葉を言うが、司に分かり易いように解決方法を教える。

「好きな人に想いを伝える？」
「たった、それだけですから、君にも出来ることだと思いますよ。　解決方法が分かったのなら、ベッドでゆっくりしてて下さいね」

　春はそう言うとベッドの方へと指を指すのだ。

「はい、分かりました」