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春は慌ててしおりを挟んで本を閉じ着替えると上着を羽織り待ち合わせ場所であるスタジオの喫茶店へと向かう。
いつもの春ならシャワーでも浴びて出るのだがシャワーより今は約束の時間の方が優先である為、春は今日はシャワーを浴びずにスタジオに向かうのであった。
滅多なことでは待ち合わせ時間に遅刻しない春なのだが、やはり今日はオフモードだった為かゆっくりしてしまったのであろう。
春がスタジオの入口に来ると透明な自動ドアの向こうには既にゴーの姿が目に入ってくる。
前にもゴーと待ち合わせをしたことがあるのだがゴーは先に来ていて喫茶店で珈琲を飲んでいたのだ。
春は慌てて中に入るとゴーに近付き、
「ゴメン! 遅れて……」
そう春はゴーに向かい頭を下げるのだが、
「大丈夫ですよ。 時間には間に合っていますから」
春の不注意で遅れてしまったのにゴーは怒る様子もなく相変わらずの笑顔で答える。
その後は少し沈黙が流れるのだ。
確かに今日は春の部屋に行く。 とはなっていたのだけど春の性格からして自分から言える性格ではない。 ゴーの方も誘われている身なのだから自分から言うのもおかしいというところであろう。
このままでは話が進まないと思った春は、
「あ、とりあえず……行こうか?」
と言いゴーは春のその言葉に頷き、空いたカップをカウンターに返すと春と一緒にゴーが住むマンションへと向かう。
久しぶりだからなのであろうか。 しばらく二人の間には会話がなくエレベーター内は静かだ。
いつもの春ならシャワーでも浴びて出るのだがシャワーより今は約束の時間の方が優先である為、春は今日はシャワーを浴びずにスタジオに向かうのであった。
滅多なことでは待ち合わせ時間に遅刻しない春なのだが、やはり今日はオフモードだった為かゆっくりしてしまったのであろう。
春がスタジオの入口に来ると透明な自動ドアの向こうには既にゴーの姿が目に入ってくる。
前にもゴーと待ち合わせをしたことがあるのだがゴーは先に来ていて喫茶店で珈琲を飲んでいたのだ。
春は慌てて中に入るとゴーに近付き、
「ゴメン! 遅れて……」
そう春はゴーに向かい頭を下げるのだが、
「大丈夫ですよ。 時間には間に合っていますから」
春の不注意で遅れてしまったのにゴーは怒る様子もなく相変わらずの笑顔で答える。
その後は少し沈黙が流れるのだ。
確かに今日は春の部屋に行く。 とはなっていたのだけど春の性格からして自分から言える性格ではない。 ゴーの方も誘われている身なのだから自分から言うのもおかしいというところであろう。
このままでは話が進まないと思った春は、
「あ、とりあえず……行こうか?」
と言いゴーは春のその言葉に頷き、空いたカップをカウンターに返すと春と一緒にゴーが住むマンションへと向かう。
久しぶりだからなのであろうか。 しばらく二人の間には会話がなくエレベーター内は静かだ。
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