41 / 52
10
しおりを挟む
ゴーはそのままお風呂場へと行き、今度、春一人が部屋へと残される。
急にゴーはどうしたのであろうか。 『お風呂、貸して下さい』と言う前にゴーはこうも言っていた。 『僕……もう……』とは一体、どんな意味なんであろうか。 そういった欲にも淡白な春には今のゴーの行動に答えを見つけられる筈もなく、ゴーがお風呂から上がるまでテレビを見詰める。
平日の昼間は特にというのか春にとっては面白い番組はない。 ただテレビは点いているだけであって春の頭には内容なんて入ってきてはいないであろう。 いや、それだけではない。 やはり先程のゴーの行動や言葉が頭で繰り返されていて、どうにか答えを導き出そうとしているのだが春の頭では依然として答えは出て来ないようだ。
しばらくして、お風呂から上がってくる。
「お風呂、ありがとうごさいました」
そういうゴーの言葉に春が顔を上げるとゴーは腰にタオルだけを巻いたままの状態で立っていた。
そのゴーの状態に頭をフル回転させる春だが、やはり春の頭では未だに答えは出て来ないようだ。
「……服は?」
「……へ?」
春のその言葉にゴーは声を裏返す。
「あの……もしかして……まだ、あの……春さんは状況を分かっていらっしゃないとか……?」
そう申し訳なさそうに言うゴー。
だって、そうであろう。 自分だけ恋人である春と躰を重なり合える時が来たのだと舞い上がっていて、春の答えが「……服は?」だったのだから。
「……へ? ぁ……ぅん……」
春はゴーの顔を見ていられなくなったのかゴーから視線を外し、そう答える。
「そういうことだったのですか……」
急にゴーはどうしたのであろうか。 『お風呂、貸して下さい』と言う前にゴーはこうも言っていた。 『僕……もう……』とは一体、どんな意味なんであろうか。 そういった欲にも淡白な春には今のゴーの行動に答えを見つけられる筈もなく、ゴーがお風呂から上がるまでテレビを見詰める。
平日の昼間は特にというのか春にとっては面白い番組はない。 ただテレビは点いているだけであって春の頭には内容なんて入ってきてはいないであろう。 いや、それだけではない。 やはり先程のゴーの行動や言葉が頭で繰り返されていて、どうにか答えを導き出そうとしているのだが春の頭では依然として答えは出て来ないようだ。
しばらくして、お風呂から上がってくる。
「お風呂、ありがとうごさいました」
そういうゴーの言葉に春が顔を上げるとゴーは腰にタオルだけを巻いたままの状態で立っていた。
そのゴーの状態に頭をフル回転させる春だが、やはり春の頭では未だに答えは出て来ないようだ。
「……服は?」
「……へ?」
春のその言葉にゴーは声を裏返す。
「あの……もしかして……まだ、あの……春さんは状況を分かっていらっしゃないとか……?」
そう申し訳なさそうに言うゴー。
だって、そうであろう。 自分だけ恋人である春と躰を重なり合える時が来たのだと舞い上がっていて、春の答えが「……服は?」だったのだから。
「……へ? ぁ……ぅん……」
春はゴーの顔を見ていられなくなったのかゴーから視線を外し、そう答える。
「そういうことだったのですか……」
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
27
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる