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旦那様の幼馴染。2
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アランに紹介された第一王女ローゼはそれはそれは美しく、まだ少し残った幼さが彼女の愛らしさを引き立てる。
年はエレナより2歳下の17歳。
アランとローゼは物心のつき始めた頃から側におり、ローゼはいつかアランと結婚する物だと信じて疑わなかった。
アランは幼い頃から変わらず整った顔立ちをしており、体の弱いローゼを気遣い歩幅を合わせ歩いてくれたり、ローゼの体調が悪い時には、何も言わずに側にいてくれたのだ。
体が幾分か元気になった今でも、それは変わらずアランはローゼを気遣ってくれる。だからアランも自分を好きなのだ。ローゼはそう思っていた。
なのに、アランはエレナと結婚し「合わせたい人がいるんだ。」と照れくさそうにしながら、ローゼとエレナを引き合わせたのだ。
初めて顔を合わせた時から、、嫌二人が結婚すると聞いた時から、ローゼはエレナが大っ嫌いであった。
「エレナはアランの何処が好きなの?」
この時、エレナも目の前でイチャイチャし出す二人を見て怒りが湧いてきていたが、同じ様に目の前で仲の良さを見せつけても、表情ひとつ変えず冷たい視線を送ってくるエレナに対し、ローゼもまた腹を立てていた。
だからこそ、アランが執事に呼ばれ「少し待っていてくれ。」と席を離した隙にそんな質問をしたのである。
ローゼはエレナの実家が貧乏なのを知っている。
エレナがアランと結婚したのは、アランの地位と名誉とお金目当てに決まっている。
だから、エレナはこの質問に答えられるわけがないのだ。
「好きな所ですか?」
首を傾げ、大きな瞳をキョトンとさせる所も気に入らない。
透き通るような声も気に入らない。
綺麗なプラチナブロンドの髪も何もかも、エレナに関する事がローゼは気に入らない。
「そう、あるでしょう?あるから結婚したんでしょ?私、女の子とこう言う恋バナ?って言うのをするのが夢だったの!」
ローゼは美しい笑みを作ると、目の前に座るエレナの手を自分の長い爪が食い込み傷つくほど握りしめた。
痛みで僅かながらにエレナが眉を顰めたのをローゼは見逃さない。
いい気味だとすら思う。
「そうですね、、旦那様の好きな所ですか。」
ギュッと爪が食い込んでおり、エレナの手にはきっと爪の痕が残っているが、エレナは特別それを気にした素ぶりも見せず、んーっと考え出す姿にローゼはまた腹を立てる。
「もしかして、、好きな所もないの??結婚したのに?何で?ねぇ、何でエレナ。何で好きでも無いのに、アランと結婚したの?」
捲し立ててやればボロを出すかと思い、ローゼはエレナを攻め立てるが、エレナは困った顔をして、悲しげに眉を下げるのだ。
「旦那様を好きな所は沢山あるんですよ?まず旦那様の優しい所が好きですし、あっ私が欲しいと言った物を直ぐにでも手に入れようとしてくれる所も好きですね。後、私が好きだと言う物を身に纏おうとする所も好きですし、、ふふっ、少し前の事ですが、私がその服似合ってますって言ったらその日から数日間、ずっと同じ服着てたんですよ?」
クスクスとアランとの事を思い出しながら、それはそれは幸せそうに笑うエレナに、ローゼは腹が立って仕方がなかった。
エレナがアランを旦那様と呼ぶ度に、虫唾が走り気持ちが悪くなる。
「もっ、、もう言いわ。わかったから。」
そう言っても、エレナの言葉は止まらなかった。
「あとは、、そうですね、ローゼ様の事も大切な私に大切な友人を紹介したいって言ってくれたんですよ?ローゼ様は旦那様のとても大事な友人何で、私も仲良くなれて本当に嬉しいです。」
ニッコリとエレナが天使の様に愛らしい笑みをローゼに向ける。
側に控えていた騎士もその笑みをみて顔を赤てしまう程に、エレナの笑みは美しい。
悔しい事にローゼもエレナの笑みにドキリと胸を打たれ、いつの間にか強く握りしめていたエレナの手は、ローゼの手をギュッと握りしめていた。
エレナは爪を立てるでもなく、ただ優しくエレナより少し小さな手を握りしめ、余りにも綺麗に微笑むものだから、ローゼは自分の唇を噛み締め、憎々しげにエレナを睨みつけるしか出来なかった。
年はエレナより2歳下の17歳。
アランとローゼは物心のつき始めた頃から側におり、ローゼはいつかアランと結婚する物だと信じて疑わなかった。
アランは幼い頃から変わらず整った顔立ちをしており、体の弱いローゼを気遣い歩幅を合わせ歩いてくれたり、ローゼの体調が悪い時には、何も言わずに側にいてくれたのだ。
体が幾分か元気になった今でも、それは変わらずアランはローゼを気遣ってくれる。だからアランも自分を好きなのだ。ローゼはそう思っていた。
なのに、アランはエレナと結婚し「合わせたい人がいるんだ。」と照れくさそうにしながら、ローゼとエレナを引き合わせたのだ。
初めて顔を合わせた時から、、嫌二人が結婚すると聞いた時から、ローゼはエレナが大っ嫌いであった。
「エレナはアランの何処が好きなの?」
この時、エレナも目の前でイチャイチャし出す二人を見て怒りが湧いてきていたが、同じ様に目の前で仲の良さを見せつけても、表情ひとつ変えず冷たい視線を送ってくるエレナに対し、ローゼもまた腹を立てていた。
だからこそ、アランが執事に呼ばれ「少し待っていてくれ。」と席を離した隙にそんな質問をしたのである。
ローゼはエレナの実家が貧乏なのを知っている。
エレナがアランと結婚したのは、アランの地位と名誉とお金目当てに決まっている。
だから、エレナはこの質問に答えられるわけがないのだ。
「好きな所ですか?」
首を傾げ、大きな瞳をキョトンとさせる所も気に入らない。
透き通るような声も気に入らない。
綺麗なプラチナブロンドの髪も何もかも、エレナに関する事がローゼは気に入らない。
「そう、あるでしょう?あるから結婚したんでしょ?私、女の子とこう言う恋バナ?って言うのをするのが夢だったの!」
ローゼは美しい笑みを作ると、目の前に座るエレナの手を自分の長い爪が食い込み傷つくほど握りしめた。
痛みで僅かながらにエレナが眉を顰めたのをローゼは見逃さない。
いい気味だとすら思う。
「そうですね、、旦那様の好きな所ですか。」
ギュッと爪が食い込んでおり、エレナの手にはきっと爪の痕が残っているが、エレナは特別それを気にした素ぶりも見せず、んーっと考え出す姿にローゼはまた腹を立てる。
「もしかして、、好きな所もないの??結婚したのに?何で?ねぇ、何でエレナ。何で好きでも無いのに、アランと結婚したの?」
捲し立ててやればボロを出すかと思い、ローゼはエレナを攻め立てるが、エレナは困った顔をして、悲しげに眉を下げるのだ。
「旦那様を好きな所は沢山あるんですよ?まず旦那様の優しい所が好きですし、あっ私が欲しいと言った物を直ぐにでも手に入れようとしてくれる所も好きですね。後、私が好きだと言う物を身に纏おうとする所も好きですし、、ふふっ、少し前の事ですが、私がその服似合ってますって言ったらその日から数日間、ずっと同じ服着てたんですよ?」
クスクスとアランとの事を思い出しながら、それはそれは幸せそうに笑うエレナに、ローゼは腹が立って仕方がなかった。
エレナがアランを旦那様と呼ぶ度に、虫唾が走り気持ちが悪くなる。
「もっ、、もう言いわ。わかったから。」
そう言っても、エレナの言葉は止まらなかった。
「あとは、、そうですね、ローゼ様の事も大切な私に大切な友人を紹介したいって言ってくれたんですよ?ローゼ様は旦那様のとても大事な友人何で、私も仲良くなれて本当に嬉しいです。」
ニッコリとエレナが天使の様に愛らしい笑みをローゼに向ける。
側に控えていた騎士もその笑みをみて顔を赤てしまう程に、エレナの笑みは美しい。
悔しい事にローゼもエレナの笑みにドキリと胸を打たれ、いつの間にか強く握りしめていたエレナの手は、ローゼの手をギュッと握りしめていた。
エレナは爪を立てるでもなく、ただ優しくエレナより少し小さな手を握りしめ、余りにも綺麗に微笑むものだから、ローゼは自分の唇を噛み締め、憎々しげにエレナを睨みつけるしか出来なかった。
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