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3 王太子が毎朝毎昼毎夕毎晩、見舞いに来る
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王太子にはつくづく参る。
もう動けるというのにまだ寝ていろと言う。
これしきの傷、刺客として過酷な訓練を受けて育った私には、なんてことはないのだ。
人目を忍んででも訓練をしないと腕がなまってしまうではないか。
毎朝毎昼毎夕毎晩、見舞いに来る。
王太子とはよっぽど暇なのだな。
仕方がないから、時折姿をくらませて王宮の武器庫に忍び込み、密かに訓練をしている。
昨日、再び侵入してきたあの凄腕の刺客と武器庫で鉢合わせたが、なぜか刀を使わず体術で攻めてきた。
念の為、王太子にその件を報告したところ、刺客を退けたのになぜか烈火の如くお怒りだ。
怒ってばかりの王太子、わけがわからない。
憤慨のあまり、頭がおかしくなりそうだ。
またあの男がやってきたという。
しかも武器庫の中で私の大切な姫を強く抱きしめたというではないか!
今思えばなぜ姫が武器庫に用があったのか若干気になるが、そんなことはどうでもよい。
刺客のくせになぜ私の部屋に来ず、姫のところに行くのだ!
ちゃんと仕事をせぬか!
あの時はどうかしていた。
姫が武器庫に入っていくのを見かけ後を追ったが、姫が振り返ったとたん抱きすくめていた。
殺す予定だったのだがな。
まあまた今度でいい。
私の腕ならいつでも殺せるのだから。
王の寵姫が催促してくるが、適当にはぐらかしている。
王太子を殺すのは姫の後でいい。
どうせ俺以外、あの姫は仕留められないしな。
しかし見事な巴投げだったよ、姫。
もう動けるというのにまだ寝ていろと言う。
これしきの傷、刺客として過酷な訓練を受けて育った私には、なんてことはないのだ。
人目を忍んででも訓練をしないと腕がなまってしまうではないか。
毎朝毎昼毎夕毎晩、見舞いに来る。
王太子とはよっぽど暇なのだな。
仕方がないから、時折姿をくらませて王宮の武器庫に忍び込み、密かに訓練をしている。
昨日、再び侵入してきたあの凄腕の刺客と武器庫で鉢合わせたが、なぜか刀を使わず体術で攻めてきた。
念の為、王太子にその件を報告したところ、刺客を退けたのになぜか烈火の如くお怒りだ。
怒ってばかりの王太子、わけがわからない。
憤慨のあまり、頭がおかしくなりそうだ。
またあの男がやってきたという。
しかも武器庫の中で私の大切な姫を強く抱きしめたというではないか!
今思えばなぜ姫が武器庫に用があったのか若干気になるが、そんなことはどうでもよい。
刺客のくせになぜ私の部屋に来ず、姫のところに行くのだ!
ちゃんと仕事をせぬか!
あの時はどうかしていた。
姫が武器庫に入っていくのを見かけ後を追ったが、姫が振り返ったとたん抱きすくめていた。
殺す予定だったのだがな。
まあまた今度でいい。
私の腕ならいつでも殺せるのだから。
王の寵姫が催促してくるが、適当にはぐらかしている。
王太子を殺すのは姫の後でいい。
どうせ俺以外、あの姫は仕留められないしな。
しかし見事な巴投げだったよ、姫。
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