ただ守りたい…〜大事な人を守るには、金と権力と腕っ節…あと諦めない心が必要です〜

ドラると

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第6章 修学旅行編

第195話「自由行動スタート」

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修学旅行2日目

朝9時


旅館前



春時: 遅いな~


守里: まぁ、もうちょっとで来るって。香蓮もそう言ってたし。


春時: 超不機嫌そうにな笑。全く、あんなに冷たくされてるのに、よく灰崎も粘れるよ笑


守里: 櫻宮さんの指示ってのもあるかもだけど、香蓮の性格を分かってるからこそ、頑張り続けてるんだと思う。


春時: 超絶ツンデレだろ?


守里: そんな感じ笑


春時: あの飛香と…いや、下手したら飛香以上だもんな笑


守里: それも可愛いとこなんだけどね笑


春時: 笑、あ、来たみたいだぞ。



ウィーン



川嶋: 遅れてごめん、2人とも。


守里: 大丈夫。


美月: ほんと?私がいなくて、寂しくなかった?笑


守里: たった30分ぐらいでしょ笑


祐希: ……ウトウト


春時: あれ、朝飯の時は起きてたのに、眠たくなったのか?


陽芽叶: 朝ご飯食べて部屋に戻ってから、一旦寝ちゃったんだよね。それで急いで起こして来たら、今こんな感じ。


春時: なるほど。


守里: 2回目の最終兵器、使った?笑


陽芽叶: いや、朝と違って、今回は志帆ちゃんの声で起きたよ。


美月: いや~アレは怖かった笑


川嶋: 怖いって……しょうがないでしょ!


守里: じゃあ志帆、スピーディーに移動するためにも、もう1回祐希を起こしてくれない?


祐希: ……zzzz


守里: 今ちょうど寝たから。


川嶋: …もう!



立ったまま寝てしまった祐希の耳元に、口を近づけた川嶋は一言…



川嶋: さっさと起きなさい。


祐希: っ!!はい!!!


春時: おぉ…吹雪が吹いたかのような冷たさ……こりゃ、祐希も起きるわけだ笑


陽芽叶: 志帆ちゃん、女優か声優に向いてるんじゃない?笑


美月: 確かに笑


川嶋: ちょっと、そんな褒めないでよ//


祐希: ?


守里: 祐希おはよう。


祐希: ん?さっき会ったよね?


守里: だって寝てたじゃん。


祐希: うん。


守里: だったら、おはようだよ笑。それで、元気は満タン?


祐希: 80%ってとこ。


守里: じゃあ、目的地に着くまで寝てたら、満タンになるかな。


祐希: 任せとけ!


美月: 20分ぐらいでしょ?


川嶋: そう。


守里: だから、昨日も言ったけど、目的地に行ったら寝るの禁止ね。


祐希: お、おう…


守里: 約束守れなかったら…


祐希: 守れなかったら?


守里: 笑、守れなかった時のお楽しみ。


祐希: ヒィー


春時: 守里、笑顔が怖いぞ笑


守里: え?そうだった?


春時: ほら見てみろ、この祐希の怯え具合を笑


祐希: ブルブルブル


陽芽叶: 小動物みたい笑


美月: 可哀想だよ!守里笑


守里: 可哀想って……ごめんごめん、脅しすぎたよ。


祐希: 守里…怖い…


川嶋: でもほんとだよ?寝たらダメだからね。


春時: (おっと、ここで志帆の追撃…笑)


祐希: し、志帆……守里……怖い…


美月: 2人がかりで圧かけないの笑


守里: ごめんって笑


祐希: じゃ、じゃあ…


守里: じゃあ?


祐希: ……おんぶ。


守里: は?


祐希: …行先決めの時、おんぶしてくれるって言ったし……祐希が守里の背中で寝れば、その分エネルギーは貯めれるから、眠たくならなくなるでしょ。


春時: ま、一理あるな笑


川嶋: …高校生としてはありえないけど……祐希だし…言い分も分かるし………しょうがない。


守里: 嘘、春時も志帆も賛成なの?


春時: いつも通りのことだし、何より小さい子のお守りにしか見えないから、周りの目も大丈夫だって笑


祐希: ん?小さい子?


守里: 美月と陽芽叶さんはどう思う?


美月: ポカーン


陽芽叶: 美月なら、あまりの展開の変化に呆然としてるよ笑


川嶋: あらら笑


春時: それで陽芽叶さんは、どう思う?笑


陽芽叶: う~ん、個人的には反対だけど……ま、面白そうだしOK!


祐希: 賛成派が、祐希合わせて4人…決定。


守里: はぁ……駅に着くまでだぞ。


祐希: はーい!!トォッ!


ガシッ


守里: 別に祐希は、軽いし小さいから良いけどさ。


祐希: 小さいは余計!


守里: さっさと寝る!


祐希: んもう!…………zzzzz


陽芽叶: はっや笑


春時: ほんと流石だよ笑


川嶋: よし、行こっか。ほら、美月!いつまでも突っ立ってないの!


美月: はっ!今、物語の急速な展開についていけなくて……って、なんで守里は祐希をおんぶしてるの?!


守里: しょうがないでしょ、賛成派が4人だし。


美月: 4人?陽芽叶も賛成したの?!


陽芽叶: だって、見てよ。3歳児にしか見えないから。あれじゃあ…ねぇ笑 



そう言われて、美月は、守里の背中にくっついて眠る祐希を見る。



美月: ま、まぁ…確かに…


春時: 祐希も、普段の守里への甘えが出ただけだから笑


美月: それにしては、今回のは、話の流れが上手く行き過ぎというか、なんというか…


祐希: …zzzz……ニヤリ……zzzzz


美月: あ!今、ニヤってしたよ!絶対策略じゃん!


川嶋: 何言ってんの?笑、美月。そんなことが祐希にできるわけないじゃない。


春時: そうだぜ。


美月: う~ん……


守里: まぁまぁ。いいから行こうよ。時間もアレだし。


陽芽叶: だね!美月も気にしてないで、次だって次。


美月: …うん。


春時: (美月は嫉妬をガンガンに出してくるな笑)


川嶋: (予想はしてたけど、これから大変だ…)



こうして、守里達5班は、2日目の自由行動を開始した。


◇◇◇


トロッコ嵐山駅



祐希: もう1回トロッコ乗りたい!!


守里: う~ん、さすがに難しいかな。もし、予定の場所を全部回って、時間が余ったら乗りに来よう。


祐希: はーい!


陽芽叶: 紅葉綺麗だったね。


美月: うん。景色最高だった。


春時: ああいうのこそ、風情があるって言うんだろうな。


川嶋: なんか良さげなことを言ってる笑


春時: 揶揄うなって笑


守里: じゃあ、志帆的には、どういう感想?


川嶋: そりゃあ、日本の大自然の美しさと力強さを感じる素晴らしい景色だった…かな。


春時: おぉ…


守里: これは……春時の負けだ。


春時: あぁ、文句の付けようもないぜ…


美月: まぁまぁ、そんな落ち込まなくて良いよ、春時。相手が相手なんだから。それに春時は…ねぇ笑


陽芽叶: 美月。その顔だと、フォローしてるようには見えない笑


美月: え?笑


春時: クッ…


川嶋: 感想に勝ち負けなんてないでしょ笑


祐希: ねぇねぇ!次の場所はどこ?


守里: 次は、常寂光寺。ここから北…えっと……あっちの方向に行った所にある。


祐希: ふ~ん、行こ!



そう言って祐希は、元気に歩き始める。



陽芽叶: あぁ、祐希が行っちゃう。


美月: 先行き過ぎて、迷子にならないようにね!


祐希: ならない!


川嶋: 大丈夫よ笑。ここから常寂光寺までは、真っ直ぐこの道を進むだけだから。


春時: そっか。じゃあ、俺らも行こうぜ。


守里: うん。



そうして、祐希を先頭に、常寂光寺までの道を歩き始めた。


◇◇◇


常寂光寺



美月: 階段…


祐希: 行くぞー!!


美月: …


春時: まぁまぁ、まだ体力大丈夫だろ?


美月: 祐希の元気さにやられそう笑


祐希: え?


陽芽叶: 紅葉に囲まれた石段…アニメっぽい…


川嶋: 目の前にあるのが仁王門で、さらに真っ直ぐ進むと、本堂だって。


守里: ここって、展望台があるんだよね?


川嶋: うん。本堂の横からまた上に登れば。


守里: 一旦、そこ目指そっか。


川嶋: だね。


◇◇◇


展望台


本堂や如見堂、多宝塔、開山堂を見つつ、階段の1番上までやって来た守里達。



春時: おぉ…


祐希: おぉぉおお!!


守里: これまでの景色も良かったけど、ここからだと更に良い。


美月: 京都の街が一望できる!


陽芽叶: 今日、天気が良くて、良かった~


美月: ね!


川嶋: あそこに京都タワーが見える。


祐希: どこどこ!


川嶋: ほら、あそこに白い塔が見えるでしょ。アレ。


祐希: ほぉ~あれが京都タワーか。


守里: マップ見た感じ、あの山が比叡山かな?


春時: っぽいな…志帆、あの山って比叡山?


川嶋: さすがに山の判別はつかないけど、あの高さで、方角があってるんなら、そうだと思う。


守里: ってことは、あっちの右側に見えるのは、大文字山か。


美月: 大文字山って…


春時: アレだろ?夏ぐらいに、大って文字で火が灯る場所。


川嶋: そうだよ。


陽芽叶: へぇ~



と、展望台で京都の街並みを一通り見た後…





川嶋: 次の目的地は、竹林の小径。


春時: 例の竹がたくさん生えてる道だな。


陽芽叶: やった!


美月: 陽芽叶、楽しみにしてたもんね。まぁ私も楽しみだけど。


祐希: 祐希も!


守里: 笑、よし行こう。



常寂光寺を出た守里達は、こんな感じで、再び祐希を先頭に、ルンルンと歩き出したのだが…



??1: ちょっと待ちなよ、お嬢さん達。


??2: そんな男2人放っといて、俺達と遊ぼうぜ。まぁ、断るってんなら、無理やり連れていくだけなんだが。


??3: マジでやるんですか?ボソッ


??4: あぁ。



たった3分後には、ひとけのない一本道で、柄の悪そうな男達4人に、囲まれてしまったのだった。




to be continued




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