ただ守りたい…〜大事な人を守るには、金と権力と腕っ節…あと諦めない心が必要です〜

ドラると

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第6章 修学旅行編

第199話「これぞ修学旅行の自由行動」

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修学旅行3日目


旅館の前



守里: …


春時: …まただな。


守里: まぁ、昨日は大変だったから。


春時: 志帆は気絶、祐希は完全なエネルギー切れ…残るは美月と陽芽叶さん…


守里: 朝ご飯の時は、みんな起きてはいたけど、頭は起きてなさそうだったもんね。


春時: 特に志帆は凄かったな笑。ただゆっくりと箸を動かすだけだった。


守里: ほんとそれ。陽芽叶さんが、上手いことやってくれることを願うばかりだよ。


春時: 梅ももう行っちゃったからな。


守里: うん…



ほんと偶然、昨日は、アンチと出くわしたけど、こんな広い京都でアンチと遭遇する確率なんて、ものすごく低い。

だから、昨日のことを香蓮に話して、気を張らせる必要があるかどうかは迷ったけど、用心することに越したことはないからな。


昨夜の蓮花達との電話で、部屋にいる春時達と離れているうちに、守里は、昨日のアンチとの出来事を梅澤へメールで伝えていた。


僕達が倒したアンチは捕まえられなかったって、森田さんは言ってたし……まぁ、逃げるってだけなら、地元民は強いってことだよね、愛理ちゃんが言ったように。


結局、愛理ちゃんからも、追加の情報は来てないんだよな~

どうして人間は生きているのか、とか変な質問は来てたけど。


アンチも中々しっぽを掴ませてくれない…

無事、修学旅行を終えれれば良いんだけど、欲を言えば、京都にいるアンチをどうにかしたいよね。


と、守里が考えていると…



春時: あ、来たぞ。


川嶋: 遅れてごめん!!



旅館から、女子達が出てきた。



守里: 笑、予想してたから、大丈夫。


川嶋: ちょっと、準備に手間取っちゃって。


美月: 志帆のスイッチが入るのに、時間がかかったんだよ笑


川嶋: すみません…


春時: 笑、いいよ。今はスイッチ入ってるんだろ?


川嶋: うん!元気!


春時: ならOK笑。それで、祐希はまたこの状態?


祐希: zzzzzz


陽芽叶: いや、もっとひどい。完全に寝てるから、私が引っ張らないと動かないもん。


守里: 足は動いてるんだ笑


春時: こりゃあ、あと1時間はかかるな。


守里: 仕方ない、また移動中は僕が運ぶよ。


川嶋: お願い。


美月: 良いな~祐希。私も寝たフリしとけば良かった。


川嶋: そんなことしたら、私が意地でも起こすから笑


美月: なら、祐希も意地でも起こせば良いのに。


川嶋: 何やっても起きないからしょうがないじゃん。陽芽叶ちゃんの持つ、秘密兵器も通じなかったし。


守里: え、もう効果切れ?


陽芽叶: うん。いくらやってもダメだった。美月と志帆ちゃんは起きたんだけど。


守里: 録音した七星さんの声じゃ、もう無理か……新たな策を考えねば…


春時: 美月と志帆には、効果抜群なんだな笑、まだ。


美月: だって、黒いお姉ちゃんの声だし。


川嶋: だって、会長様の声だし。


守里: 笑、頼んだ甲斐があったよ。よし、京都駅に行こう。


春時: 今日は、地下鉄だよな?


川嶋: うん。そうだよ。


陽芽叶: まずは金閣寺か~


美月: 早く見たいね。


祐希: zzzzzz



こうして、守里達は昨日と全く同じ状態で、3日目の自由行動を開始した。


◇◇◇


金閣寺



祐希: うわぁ~金ピカだ!!


川嶋: これが金閣寺…


陽芽叶: 綺麗…


春時: かっけぇ。


美月: 教科書に載ってた写真通りだ。


守里: だね笑。よし、祐希。問題。


祐希: え~こんなところで?!


守里: だからこそだよ笑。じゃじゃん!この金閣寺を建てたのは誰でしょうか。


祐希: 金閣寺を建てた人?


美月: 簡単な問題だね。


陽芽叶: うん笑


春時: 俺でも分かるぞ。


祐希: え~誰だったっけ…


川嶋: ちょっと、祐希。このぐらいの問題は即答できないと、次のテストやばいよ。


祐希: げっ…あとちょっとで出るから!う~ん…


守里: 笑、足利?


祐希: そうそう、足利……はっ!みつさん!


美月: 足利みつさん?笑


陽芽叶: 惜しい笑


祐希: いやいや、まだ途中だから!足利、なんとか、みつさんのはず…


春時: おう、合ってるぞ。その調子だ。


祐希: えーっと、えーっと…ムムム…



こめかみを抑えながら考える祐希。



守里: 頑張れ~笑



ピロン



守里: ん?



メールだ、誰からだろう……って…



守里: え?


椎名 M: 足利義満。



なんで……近くにいるのか?



守里: キョロキョロ


美月: どうしたの?守里。


守里: あ、いや…



ピロン



椎名 M: たまたま近くにいただけだよ~


守里 M: 見回り中?


椎名 M: うん。



ピピ


今度は防衛団の携帯から…



守里: 笑、祐希、答え考えといてよ。僕はトイレ行ってくる。


美月: え~


春時: 了解。


陽芽叶: いってらっしゃい。


川嶋: さぁ、祐希。思い出せるかな?


祐希: うぉぉ~頑張れ祐希!



そうして、守里は春時達から離れ、防衛団用の携帯で、椎名と連絡を取る。



椎名 M: こっちで話すよ。


守里 M: 分かった。


椎名 M: 昨日今日で、京都市中をアンチの構成員達が練り歩いてるから、その構成員達の足取りを探ってる途中なの。


守里 M: おつかれ。


椎名 M: どうも。


守里 M: それで、アンチの目的は?


椎名 M: まだよく分かんないんだよね。目撃情報もバラバラだし、どこかに集まってるってこともないし。


守里 M: じゃあ、僕らが昨日遭遇したのは、本当に偶然だったわけか。


椎名 M: うん。もはや逆にすごいよ。


守里 M: 喜ばしいことではないけどね。


椎名 M: で、昨日会ってるから分かってるかもだけど、アンチ達は中位構成員と数人の下位構成員のチーム単位で動いてるみたい。


守里 M: やっぱり、あの強めの奴は中位だったのか。


椎名 M: でも、楽勝だったんでしょ?見た感じ怪我もないし。


守里 M: まぁね。ただ、みんなを危険な目に遭わせちゃったことには変わりないからさ。


椎名 M: 後悔してるの?


守里 M: うん。


椎名 M: 今さっき守里も言った通り、昨日のは本当に偶然だったんだって。だから、いつまでも気にしてないで、修学旅行を思う存分楽しみなよ。


守里 M: ありがとう、愛理ちゃん。


椎名 M: あんなこと滅多に起こらないんだし。


守里 M: そう考えるよ。じゃ、そろそろ行かないとだから。


椎名 M: うん。楽しんで!


守里 M: 愛理ちゃんも頑張って!



そして、お互いにスタンプを送りあった後で、守里は携帯を仕舞い、春時達の元へと戻った。



守里: 祐希、答えは?


祐希: あ!守里!


美月: おかえり。


春時: トイレ混んでたのか?


守里: ちょっとね。


陽芽叶: 祐希は、答えを思い出したみたいだよ笑


守里: ふ~ん…で、答えは?


祐希: 足利…まさみつ!!


春時: ブッハッハッハッ笑


陽芽叶: あぁ~混ざったか。


美月: 危ない危ない、ズッコケるところだったよ笑


川嶋: はぁ…


祐希: え?違った?


守里: 残念。不正解。


祐希: くっそ~答えはなんなの?


守里: 正解は、足利義満。


祐希: あ!!確かにそうだった!!そっか~よしだったか~


守里: 笑、また勉強だね。


祐希: え~~


川嶋: 私も手伝う。


守里: 良いの?


川嶋: もちろん。友達がこんな状態じゃあね……頑張るよ、祐希。



笑顔でそう言う川嶋。



祐希: は、はい…


春時: なんか怖そうだなボソッ笑


美月: それボソッ笑


陽芽叶: どんな感じの勉強になるんだろうボソッ笑


守里: 笑、よしそろそろ行こう!


◇◇◇


清水五条駅



春時: めちゃくちゃ混んでたな笑


守里: うん。予想以上に時間がかかった。


川嶋: 想定が甘かったね。


美月: ねぇ、そろそろお昼ご飯食べない?


陽芽叶: そうだね。祐希ちゃんも限界みたいだし笑


祐希: お、おおお、お腹…す、空いた……


春時: 笑、ゾンビみたいになってんじゃん。


守里: 時間も時間だし、どこかお店に入ろっか。


川嶋: あ、だったら良い店を知ってるよ!調べて来たんだ。


美月: ナイス!志帆!


守里: じゃあ、案内してもらっていい?


川嶋: 任せといて!!


春時: ほら、祐希。もうちょっとだぞ笑


陽芽叶: 頑張れ~


祐希: う、うん…



こうして、守里達は昼食を食べるために、川嶋調べの人気のお店に向かうのであった。




to be continued
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