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第7章 文化祭編
第228話「メイドさんの技」
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文化祭のリハーサル中、お客さん役として、2組の待機列に飛香達が並んでいる時、1組の列には…
璃勇: さぁ、誰を選ぶかだけど…
剣崎: 笑、三枝君は、どの子を選ぶかで迷ってるの?
璃勇: あ、剣崎先生。はい、そうです。お客さんのためにって、お店に入る時に、担当の執事とメイドは選べるようにしましたけど、逆に困らせちゃいそうですよね笑。ここまで強い人材が揃ってると。
剣崎: 確かに笑。でもさ、途中で最初に決めた担当は変えられないんだから、もし、あの子に担当になってもらいたいって思った場合は、今の会計を終わらせて、もう一回入店しないとじゃん。
璃勇: そうなってますね。
剣崎: ならさ、それだけリピーターが増えて、お金もたくさん入ってきそうじゃない?
璃勇: なるほど……これを提案した東野さんには、そんな意図が…
剣崎: う~ん、もしかしたら、東野さんのアイデアかもしれないけど、多分、山室さんのアイデアじゃないかな?
璃勇: え?
剣崎: この喫茶店のシステムに関して、東野さんは山室さんとよく話し合ってたみたいだし。
璃勇: へぇ…よく見てますね。
剣崎: だって、みんなの担任の先生だし笑。あ、ほら、三枝君の番だよ。
璃勇: はい、じゃ、お先に行きます笑
剣崎: うん。楽しんで笑
執事(受付): いらっしゃいませ。おひとり様ですか?
璃勇: はい。
執事(受付): では、担当の執事もしくはメイドを、1人お選びください。
そう言って、入口に立つ店員は、タブレットの画面を璃勇に見せる。
璃勇: えーっと…(確か、この右下にある数字が担当している席の数なんだよな。お、なんだ春時笑。もうMAXの三席いってんじゃん。雅史は……あ、南雲さんは二席か…じゃあ…)
執事(受付): お決まりになりましたか?
璃勇: はい、南雲日向子さんでお願いします。
執事(受付): かしこまりました。それでは、少々お待ちください。
璃勇: はい。
するとすぐに…
日向子: ただいま到着しました!!!
元気よく日向子が現れる。
執事(受付): 違う。お帰りなさいませ、ご主人様、な。
日向子: あ、そうだった!!お帰りなさいませ、ご主人様!!
璃勇: 笑
執事(受付): うん。2番へお願いします。
日向子: 了解です!!じゃあ、ご主人様!こっちに来てください!
璃勇: 笑、うん。
そうして、璃勇はキッチン側にある一人席に案内される。
日向子: ご注文が決まったら、このボタンを押して下さい!
ポケットから犬の模様が描かれたボタンを取り出し、机の上に置く。
日向子: これを押したら、すぐに駆けつけるんで!
璃勇: 笑、ありがとうございます。
日向子: いえいえ笑。失礼します!ご主人様!!
綺麗なお辞儀をして、日向子は、その場から離れて行った。
璃勇: やっぱ、元気だな~南雲さんは。さぁ、春時と雅史の様子を見るか。
教室の中を見渡し、友達の働きぶりを確認する。
春時: ご注文ですね、お嬢様方。
テーブル席に座る、3人組の女子生徒の対応を、難なくこなす春時に対し…
杉浦: え、俺、選ばれたの?
執事: 良いから、早く行け!
杉浦: お、おう……お帰りなさいませ………お嬢様。
女子生徒: 笑、はい。
執事(受付): 4番席にお願いします。
杉浦: で、では、ご案内します、お嬢様。
女子生徒: よろしくお願いします。
璃勇: 笑、堂々としろとか春時に言っときながら、実際の仕事では、雅史がオロオロしてるじゃん笑。それに比べて、春時はなんか、経験でもあるんじゃないかってぐらい、キマってんな笑
杉浦: ご、ご注文がお決まりになりましたら、こちらのボタンを押して、お呼びください……あ、おっと…すみません。
女子生徒: いえいえ、良いのよ笑(たどたどしい杉浦君…良いわ笑)
杉浦: では、失礼します、お嬢様。
璃勇: チラッ笑(頑張れ~)
杉浦: …(こんの、ニヤニヤ笑ってんじゃねぇ!)
璃勇: って、早く注文しないと…
机の上に立て掛けてあったメニュー表をとり、注文を決める。
璃勇: やっぱ、ここは定番で行きたいよな。よし…
日向子から受け取ったボタンを押す。
ワン!!
璃勇: え?犬の鳴き声?…あ、上のモニターにも、ここの席のところに、犬のマークが出てる。
日向子: ご注文ですね!!ご主人様!!
音とモニターの表示を確認した日向子が、すぐさま隣に来る。
璃勇: 笑、このオムライスをお願いします。
日向子: おぉ、ド定番ですか!意外とこれまで一度も頼まれなかったので、サンキューです!!
璃勇: そうなんだ笑
日向子: あ、これ言っちゃダメなやつ?
璃勇: ま、そうだね。
日向子: そっか~よし!気を取り直して…かしこまりました!!ご主人様!!少々お待ちください!!
璃勇: はーい笑
10分後…
日向子: お待たせしました!オムライスです!
璃勇: ありがとうございます。
日向子: それでは、まず魔法の文字を書かせていただきます!
璃勇: 笑、お願いします。
日向子: では、なんて書いて欲しいですか?!
璃勇: う~ん、じゃあ…っ!!
突然、真後ろから強い視線を感じ、後ろを振り返ると、大きな瞳でこちらを見ている東野がいた。
東野: …
璃勇: と、東野さん…
東野: オムライスを頼んだ第1号のご主人様である、璃勇君。君には、ある言葉をお願いする義務があります。
璃勇: ぎ、義務…それは一体…
東野: 「好きだよ」です。
璃勇: …分かりました。では、好きだよ、でお願いします。
日向子: はーい!!…す~き~だ~よ!
璃勇: っ!!(こ、これは…)
東野: 笑、これの破壊力が分かった?
璃勇: は、はい…文字を書くために、至近距離でその言葉を発せられることによる効果…侮ってました。
東野: でしょ?ほら、見てみな?後ろの男子達を。
「や、やべぇ…」
「次は俺もオムライスを!!」
「もう一回来るから、その時は日向子ちゃんを!!」
東野: フッ笑、残念ながら午前のシフトは、今入ってるお客さんまでだから、新たにお客さんを入れるのも、既に注文を完了している人の追加注文も受け付けません!!材料費も時間ももったいないからね。
「う、うそだろ…」
「こ、この、鬼プロデューサー!!」
「三枝よ…お前だけズルいぞ。」
東野: ってことで、あと楽しんで。
璃勇: はい笑
日向子: ねぇねぇ、そろそろ魔法の言葉をかけても良い?!ご主人様!!
璃勇: じゃあ、お願いします笑
日向子: やった!それでは行きますよ!
そう言いながら、日向子は構え…
日向子: 美味しくなーれ!萌え萌えキュン!!!
「グハッ!!!」
「メイドさんの伝家の宝刀が抜かれた瞬間…」
「この店は、全部の料理に魔法の言葉はかけてくれるけど、魔法の文字からのコンボは、また全然違うよな。」
「おい、三枝……お前、どれだけ前世で徳を積んだら、そんな神イベに……」
璃勇: ありがとうございます笑
日向子: いえいえ笑。それでは、ごゆっくりどうぞ!!ご主人様!!
東野: 笑、ナイスよ。日向子。
日向子: わぁ~ありがとう!澪奈!!
ワン!!
日向子: あ!A席のご主人様達だ!!
東野: ふむふむ…1組の方は見てる感じ問題なしか……次は2組の方に行こう。
璃勇: あぁ…美味い。やはり魔法の力なのか…
剣崎: うんうん、料理もクオリティが高いね。
その頃、2組の教室のキッチンでは…
守里: また来たオムライス。なんか一気に注文が増えたな。
キッチンの方に流れてきた、注文の書かれた紙を見る守里。
守里: そろそろ東野さんが止めると思うけど…よし、作るか。
料理女子1: オムライスやってもらっていい?
守里: うん。任せて。
料理女子1: この中じゃ、守里君が一番、料理得意なんだから、安心だよ。ちょっと悔しいけど笑
守里: そんなことないって笑
料理女子2: それ以上の否定は、もはや嫌味だよ。森崎君。
守里: え、あ、ごめんなさい。
料理女子2: 笑、冗談冗談。さ、パパッと作ろう。私がパフェいくから。
料理女子1: なら私はパンケーキいくね!
守里: 了解笑
そして、オムライスを完成させ…
守里: これは……お、陽芽叶担当じゃん。なら、このボタンだな。
ピカッ
うん、この音っておそらく…あの黄色いネズミの鳴き声だよな。
そういえば、陽芽叶はあのモンスターが好きだったっけ。
小さい頃も、部屋にぬいぐるみが置いてあったような…
陽芽叶: 何番さん?
守里: あ、2番さんだよ。
陽芽叶: 笑、ありがと。じゃ、行ってくるね。
守里: うん。魔法の言葉は全力でやるんだよ笑
陽芽叶: 分かってるって笑。ってか、まだ感想聞けてないから、後からちゃんと言ってね。
オムライスを持った陽芽叶は、そう言ってキッチンから出て行く。
守里: え?
料理女子1: 笑、メイド服の感想よ、っと。
ハッ!!
料理女子1: え、癖強!笑
料理女子2: そのボタン、押したの初めてだったんだ笑
料理女子1: うん。誰の?
料理女子2: その内、分かるでしょ。受け取りに来るんだから…
ピンポーン
料理女子2: 笑、ザ、王道だね。さすが優秀な真面目ちゃん。
料理女子1: これは私でも分かるよ。志帆でしょ?
料理女子2: 正解。
料理女子3: はい、私も押す~
ピョンピョン
料理女子3: 誰だろう…
料理女子2: 笑、分からない?
料理女子1: え、これも押したことあるの?
料理女子2: うん。だって、私ドリンクばっかり作ってたから、ここにあるボタンは、ほとんど押しちゃったんだもん笑
料理女子1: へぇ…
料理女子3: 守里君は、誰だか分かる?
守里: う~ん…なんとなく、秋吉さんかな笑
料理女子3: 分かった。その解答が当たったかは、あとから教えてあげる。
守里: 笑、お願いします……お、次のやつだ。
こうして、再び、新たな紙が届けられ、守里は料理に取り掛かるのだった。
to be continued
璃勇: さぁ、誰を選ぶかだけど…
剣崎: 笑、三枝君は、どの子を選ぶかで迷ってるの?
璃勇: あ、剣崎先生。はい、そうです。お客さんのためにって、お店に入る時に、担当の執事とメイドは選べるようにしましたけど、逆に困らせちゃいそうですよね笑。ここまで強い人材が揃ってると。
剣崎: 確かに笑。でもさ、途中で最初に決めた担当は変えられないんだから、もし、あの子に担当になってもらいたいって思った場合は、今の会計を終わらせて、もう一回入店しないとじゃん。
璃勇: そうなってますね。
剣崎: ならさ、それだけリピーターが増えて、お金もたくさん入ってきそうじゃない?
璃勇: なるほど……これを提案した東野さんには、そんな意図が…
剣崎: う~ん、もしかしたら、東野さんのアイデアかもしれないけど、多分、山室さんのアイデアじゃないかな?
璃勇: え?
剣崎: この喫茶店のシステムに関して、東野さんは山室さんとよく話し合ってたみたいだし。
璃勇: へぇ…よく見てますね。
剣崎: だって、みんなの担任の先生だし笑。あ、ほら、三枝君の番だよ。
璃勇: はい、じゃ、お先に行きます笑
剣崎: うん。楽しんで笑
執事(受付): いらっしゃいませ。おひとり様ですか?
璃勇: はい。
執事(受付): では、担当の執事もしくはメイドを、1人お選びください。
そう言って、入口に立つ店員は、タブレットの画面を璃勇に見せる。
璃勇: えーっと…(確か、この右下にある数字が担当している席の数なんだよな。お、なんだ春時笑。もうMAXの三席いってんじゃん。雅史は……あ、南雲さんは二席か…じゃあ…)
執事(受付): お決まりになりましたか?
璃勇: はい、南雲日向子さんでお願いします。
執事(受付): かしこまりました。それでは、少々お待ちください。
璃勇: はい。
するとすぐに…
日向子: ただいま到着しました!!!
元気よく日向子が現れる。
執事(受付): 違う。お帰りなさいませ、ご主人様、な。
日向子: あ、そうだった!!お帰りなさいませ、ご主人様!!
璃勇: 笑
執事(受付): うん。2番へお願いします。
日向子: 了解です!!じゃあ、ご主人様!こっちに来てください!
璃勇: 笑、うん。
そうして、璃勇はキッチン側にある一人席に案内される。
日向子: ご注文が決まったら、このボタンを押して下さい!
ポケットから犬の模様が描かれたボタンを取り出し、机の上に置く。
日向子: これを押したら、すぐに駆けつけるんで!
璃勇: 笑、ありがとうございます。
日向子: いえいえ笑。失礼します!ご主人様!!
綺麗なお辞儀をして、日向子は、その場から離れて行った。
璃勇: やっぱ、元気だな~南雲さんは。さぁ、春時と雅史の様子を見るか。
教室の中を見渡し、友達の働きぶりを確認する。
春時: ご注文ですね、お嬢様方。
テーブル席に座る、3人組の女子生徒の対応を、難なくこなす春時に対し…
杉浦: え、俺、選ばれたの?
執事: 良いから、早く行け!
杉浦: お、おう……お帰りなさいませ………お嬢様。
女子生徒: 笑、はい。
執事(受付): 4番席にお願いします。
杉浦: で、では、ご案内します、お嬢様。
女子生徒: よろしくお願いします。
璃勇: 笑、堂々としろとか春時に言っときながら、実際の仕事では、雅史がオロオロしてるじゃん笑。それに比べて、春時はなんか、経験でもあるんじゃないかってぐらい、キマってんな笑
杉浦: ご、ご注文がお決まりになりましたら、こちらのボタンを押して、お呼びください……あ、おっと…すみません。
女子生徒: いえいえ、良いのよ笑(たどたどしい杉浦君…良いわ笑)
杉浦: では、失礼します、お嬢様。
璃勇: チラッ笑(頑張れ~)
杉浦: …(こんの、ニヤニヤ笑ってんじゃねぇ!)
璃勇: って、早く注文しないと…
机の上に立て掛けてあったメニュー表をとり、注文を決める。
璃勇: やっぱ、ここは定番で行きたいよな。よし…
日向子から受け取ったボタンを押す。
ワン!!
璃勇: え?犬の鳴き声?…あ、上のモニターにも、ここの席のところに、犬のマークが出てる。
日向子: ご注文ですね!!ご主人様!!
音とモニターの表示を確認した日向子が、すぐさま隣に来る。
璃勇: 笑、このオムライスをお願いします。
日向子: おぉ、ド定番ですか!意外とこれまで一度も頼まれなかったので、サンキューです!!
璃勇: そうなんだ笑
日向子: あ、これ言っちゃダメなやつ?
璃勇: ま、そうだね。
日向子: そっか~よし!気を取り直して…かしこまりました!!ご主人様!!少々お待ちください!!
璃勇: はーい笑
10分後…
日向子: お待たせしました!オムライスです!
璃勇: ありがとうございます。
日向子: それでは、まず魔法の文字を書かせていただきます!
璃勇: 笑、お願いします。
日向子: では、なんて書いて欲しいですか?!
璃勇: う~ん、じゃあ…っ!!
突然、真後ろから強い視線を感じ、後ろを振り返ると、大きな瞳でこちらを見ている東野がいた。
東野: …
璃勇: と、東野さん…
東野: オムライスを頼んだ第1号のご主人様である、璃勇君。君には、ある言葉をお願いする義務があります。
璃勇: ぎ、義務…それは一体…
東野: 「好きだよ」です。
璃勇: …分かりました。では、好きだよ、でお願いします。
日向子: はーい!!…す~き~だ~よ!
璃勇: っ!!(こ、これは…)
東野: 笑、これの破壊力が分かった?
璃勇: は、はい…文字を書くために、至近距離でその言葉を発せられることによる効果…侮ってました。
東野: でしょ?ほら、見てみな?後ろの男子達を。
「や、やべぇ…」
「次は俺もオムライスを!!」
「もう一回来るから、その時は日向子ちゃんを!!」
東野: フッ笑、残念ながら午前のシフトは、今入ってるお客さんまでだから、新たにお客さんを入れるのも、既に注文を完了している人の追加注文も受け付けません!!材料費も時間ももったいないからね。
「う、うそだろ…」
「こ、この、鬼プロデューサー!!」
「三枝よ…お前だけズルいぞ。」
東野: ってことで、あと楽しんで。
璃勇: はい笑
日向子: ねぇねぇ、そろそろ魔法の言葉をかけても良い?!ご主人様!!
璃勇: じゃあ、お願いします笑
日向子: やった!それでは行きますよ!
そう言いながら、日向子は構え…
日向子: 美味しくなーれ!萌え萌えキュン!!!
「グハッ!!!」
「メイドさんの伝家の宝刀が抜かれた瞬間…」
「この店は、全部の料理に魔法の言葉はかけてくれるけど、魔法の文字からのコンボは、また全然違うよな。」
「おい、三枝……お前、どれだけ前世で徳を積んだら、そんな神イベに……」
璃勇: ありがとうございます笑
日向子: いえいえ笑。それでは、ごゆっくりどうぞ!!ご主人様!!
東野: 笑、ナイスよ。日向子。
日向子: わぁ~ありがとう!澪奈!!
ワン!!
日向子: あ!A席のご主人様達だ!!
東野: ふむふむ…1組の方は見てる感じ問題なしか……次は2組の方に行こう。
璃勇: あぁ…美味い。やはり魔法の力なのか…
剣崎: うんうん、料理もクオリティが高いね。
その頃、2組の教室のキッチンでは…
守里: また来たオムライス。なんか一気に注文が増えたな。
キッチンの方に流れてきた、注文の書かれた紙を見る守里。
守里: そろそろ東野さんが止めると思うけど…よし、作るか。
料理女子1: オムライスやってもらっていい?
守里: うん。任せて。
料理女子1: この中じゃ、守里君が一番、料理得意なんだから、安心だよ。ちょっと悔しいけど笑
守里: そんなことないって笑
料理女子2: それ以上の否定は、もはや嫌味だよ。森崎君。
守里: え、あ、ごめんなさい。
料理女子2: 笑、冗談冗談。さ、パパッと作ろう。私がパフェいくから。
料理女子1: なら私はパンケーキいくね!
守里: 了解笑
そして、オムライスを完成させ…
守里: これは……お、陽芽叶担当じゃん。なら、このボタンだな。
ピカッ
うん、この音っておそらく…あの黄色いネズミの鳴き声だよな。
そういえば、陽芽叶はあのモンスターが好きだったっけ。
小さい頃も、部屋にぬいぐるみが置いてあったような…
陽芽叶: 何番さん?
守里: あ、2番さんだよ。
陽芽叶: 笑、ありがと。じゃ、行ってくるね。
守里: うん。魔法の言葉は全力でやるんだよ笑
陽芽叶: 分かってるって笑。ってか、まだ感想聞けてないから、後からちゃんと言ってね。
オムライスを持った陽芽叶は、そう言ってキッチンから出て行く。
守里: え?
料理女子1: 笑、メイド服の感想よ、っと。
ハッ!!
料理女子1: え、癖強!笑
料理女子2: そのボタン、押したの初めてだったんだ笑
料理女子1: うん。誰の?
料理女子2: その内、分かるでしょ。受け取りに来るんだから…
ピンポーン
料理女子2: 笑、ザ、王道だね。さすが優秀な真面目ちゃん。
料理女子1: これは私でも分かるよ。志帆でしょ?
料理女子2: 正解。
料理女子3: はい、私も押す~
ピョンピョン
料理女子3: 誰だろう…
料理女子2: 笑、分からない?
料理女子1: え、これも押したことあるの?
料理女子2: うん。だって、私ドリンクばっかり作ってたから、ここにあるボタンは、ほとんど押しちゃったんだもん笑
料理女子1: へぇ…
料理女子3: 守里君は、誰だか分かる?
守里: う~ん…なんとなく、秋吉さんかな笑
料理女子3: 分かった。その解答が当たったかは、あとから教えてあげる。
守里: 笑、お願いします……お、次のやつだ。
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