ただ守りたい…〜大事な人を守るには、金と権力と腕っ節…あと諦めない心が必要です〜

ドラると

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第7章 文化祭編

第253話「中3組参戦」

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10時頃


伊衛能高校正門受付付近



水谷: さぁ、レッツゴー!!


望月: はしゃぎ過ぎ、玲衣。恥ずかしいじゃん。


水谷: え~でも、もう楽しいんだもん!!


望月: それは分かるけどさ~


蓮花: 笑、何気に彩芽も、楽しげな顔してるけど?


望月: …そりゃだって、こんなお祭りみたいなところにいたら、そうなるよ。


水谷: だよね!!まるで、夏祭りみたい!


蓮花: いや、夏祭り以上でしょ。この盛り上がり方は。


水谷: いや~一昨日、昨日に来れなかったのが悔やまれる!


望月: それはしょうがないよ。学校あったし。


水谷: うん!でも、今日は休みにしてくれて、最高!!


望月: 能高と能中の強い繋がりを感じる…


??: 笑、まぁ、近いし、普段から定期的に一緒のイベントをやったりしてるからね。


水谷: あ、元気!チャージ終わった?!


元気: うん。


水谷: クーポン券も登録した?!


元気: もちろん笑


蓮花: 球技大会でMVPを取った甲斐があったね。


元気: あの時、頑張って良かったよ。


水谷: ってか、良介は?


元気: ん?良介なら……あ、来た来た。


鴨田: よいしょっと。ふぅ…人多過ぎ笑


望月: だよね笑


水谷: じゃ、みんなカードをゲットできたことだし、行こう!!


元気: うん。まず、どこ行く?


水谷: そりゃあ、やっぱり…ね!



隣にいる蓮花を振り向く。



蓮花: 笑、もちろん、お兄ちゃんとお姉ちゃんのとこ!


望月: 分かってた笑


元気: まぁ、そうなるよね笑


鴨田: お兄さん……久しぶりに会うな…


元気: あれ、その呼び方って、許されてるんだっけ?笑


鴨田: おっとっと、嫌われるわけにはいかないから……守里さん…守里さん……よし!


水谷: じゃあ、早速レッツゴー!!


望月: 待って玲衣。場所は分かってるの?


水谷: えーっと…


望月: もう、突っ走らないの。


水谷: ごめんごめん笑


元気: …あ、あんなとこに…


蓮花: ん?


元気: …よいしょ……これ取り損ねてたね。



チャージ機の横に取り付けられていた箱からブックレットを持ってくる。



鴨田: それは…マップ的なのか!


元気: うん。さぁ、守里さんのお店は…


蓮花: 蓮花にも見せて。


水谷: 玲衣も!



元気が持つマップに、2人が集まり鴨田は弾かれる。



鴨田: あ、ちょっ…


望月: 笑、3人に任せとこ。


鴨田: …うん。


水谷: あった!教室校舎?の2階だって!


元気: 多分、その目の前の建物だね。


蓮花: ふ~ん。


水谷: じゃあ改めて、レッツゴー!!


望月: 走らないでね。


水谷: 分かってるって!


元気: ほら、良介も行くぞ。


鴨田: はーい。




教室校舎2階



元気: この2階の、一番奥……あ、あれじゃない?たくさん人が並んでるし。


望月: っぽいね。


水谷: 行ってみよう!!……やっぱり、執事&メイド喫茶だ!!看板がある!


望月: ほんとだ。


水谷: へぇ~2つの教室でやってるのか!


蓮花: え、そうなの?なら、どっちにお兄ちゃんとお姉ちゃんがいるんだろう…


鴨田: おにい…守里さんとお姉さんに話を聞かなかったの?


蓮花: うん。最近忙しそうで、中々聞けなくてさ。


水谷: じゃあ、あの立ってる人に聞いてみようよ!


望月: 立ってる人?


水谷: ほら、あそこで腕を組んで教室を見ている人!


望月: お客さんじゃない?


水谷: いや、違うね。玲衣の勘では、プロデューサー的な存在の人だと思う!


元気: 笑、プロデューサーか。よし、聞いてみよう。



そうして5人は、いつも通り廊下から教室を眺めている東野に、話を聞きに行った。



水谷: あの、ここの執事&メイド喫茶のプロデューサーさんですか?!


東野: え?あ、うん笑。そうだよ。


水谷: やっぱり!笑


東野: よく分かったね笑。それで、どうしたの?


水谷: えっと、この喫茶店のルールというか、そういうのを聞きたくて。


東野: ルールか~まず、うちの店は、入店の時に担当の執事かメイドを決めてもらって、その人が注文とかお会計とかゲームとか、全部やるの。


元気: 執事とメイドを途中で交代することとかは、できないんですか?


東野: うん。特別な事情がない限りは、基本できない。


元気: じゃあ、こっちの教室と、あっちの教室で執事とメイドは違いますか?


東野: もちろん違う。


蓮花: あ、なら、森崎守里と白城美月は、どっちにいますか?


東野: 守里君と美月?2人なら今は、1組にいるよ。


蓮花: 2人とも1組…良かった。


望月: やったじゃん。1組の方に行けば、2人に会えるよ。


蓮花: うん!


元気: …2人に担当してもらうってことは、できないんですよね?


東野: 残念ながら、それはできないかな。どっちか片方を担当にして、もう片方は仕事ぶりを眺めるぐらいしかできない。まぁ、運が良ければ、両方と喋れるかもだけど。


蓮花: そうですか…


水谷: どっちを担当にするの?


蓮花: う~ん…


東野: ってか、なんで守里君と美月?


蓮花: 家族なので。


東野: え、そうなの?……ってことは、白城蓮花ちゃんだね。


蓮花: 蓮花のこと、知ってるんですか?


東野: うん。たまに、2人が話してるからね。大の甘えん坊だって笑


蓮花: ///そんなことを学校で…


水谷: あ、蓮花、赤くなってる!笑


望月: んもう、そんな揶揄わないの、玲衣。


東野: 5人は同級生?


元気: はい、能中の3年です。


東野: そっか。もしかして、みんな来年はここに来る?笑


水谷: はい!もちろんです!


望月: 私もそのつもりです。蓮花もだよね?


蓮花: うん。


元気: 僕とコイツも能高に入ります。な?


鴨田: 笑、はい。


東野: へぇ~笑、楽しみにしてるよ。あ、なら、この喫茶店の後は、第3武道場でやってるアクション道場に、是非行ってみて。


水谷: 第3武道場…どこですか?


東野: マップかなんか持ってる?


水谷: はい!元気。


元気: うん。どうぞ。


東野: ありがと。第3は……ここ。ここで、アクション道場っていう楽しい企画をやってるから、行ってみてね。


水谷: 分かりました!行きます!


東野: 笑、嬉しい。それじゃあ、うちのクラスの執事&メイド喫茶を楽しんできて。


水谷: はい!みんな行こう!ありがとうございました!



そう言って、東野に向かってお辞儀をし、5人は1組の列の最後尾に並んだ。


そんな様子を見た東野は…



東野: (これで来年の入部者が増えてくれると良いけど……にしても、美月の家系は美形が過ぎるな笑。あの子、中学生にしては大人っぽ過ぎるし、超絶美人さんだわ。それに、隣にいた元気っ子も、しっかりしてる子も美人だし……もはや、運命なのかもね、美人の周りに美人が集まるのは。あ、男の子達の方は、優しそうだけど、顔に関してはノーコメントってことで笑)



と、1人評論家のように心の中で考えていた。




20分後…



執事(受付): お待たせいたしました。いらっしゃいませ、お嬢様方、ご主人様方。担当の執事かメイドをお選びください。


水谷: お兄さんの方で良いんだよね?


蓮花: うん。お姉ちゃんには悪いけど…


望月: ってか、お姉さんの方、もう3枠埋まってるみたいだよ。


蓮花: え、ほんとだ。


水谷: なら、どっちにしろお兄さんの方しか、選べなかったんじゃん。


蓮花: だね笑


執事(受付): 森崎守里ですね。かしこまりました。少々お待ちください。


鴨田: あ~なんか、緊張してきた。


元気: 笑、なんでよ。


鴨田: だって、僕が守里さんに会ったのは、あの時以来だぜ。


元気: それは僕も同じだけど、良介の場合はな~認めてもらわないといけないもんな笑


鴨田: …うん。


元気: ま、その前に、蓮花さんに認めてもらわないとなんだけど笑


鴨田: …頑張ります。


水谷: ねぇねぇ、なんの話?!


元気: いや、良介に頑張れよって話してたんだ。


水谷: え、良介、何を頑張るの?玲衣も応援してあげる!!


望月: 笑、後からね。ほら、もうお兄さん来たし。


守里: お帰りなさいませ、お嬢様方、ご主人様方。


蓮花: お兄ちゃん!!


鴨田: うわ…マジか……カッコいい…


元気: だな。


執事(受付): D席です。


守里: かしこまりました。それでは、お荷物をお持ちいたします。


蓮花: うん!


水谷: どうも~


望月: ありがとうございます。


元気: あ、僕はないです。


鴨田: お、お願いします。


守里: 笑、ご案内します。



執事に案内され、5人は6人席に座る。



守里: こちらがメニュー表です。ご注文がお決まりになりましたら、このボタンを押して、お呼びください。


水谷: はい!!


守里: 笑、失礼します。



そう言って、綺麗なお辞儀をして、守里は席から離れ、その後ろ姿を5人はじっと眺めたのだった。




to be continued



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