ただ守りたい…〜大事な人を守るには、金と権力と腕っ節…あと諦めない心が必要です〜

ドラると

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第7章 文化祭編

第254話「兄を奪われたくない妹」

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席への案内を終わらせた守里が、テーブルから離れて行ったのを見て、蓮花達5人は口を開く。



水谷: いや~カッコよすぎでしょ!


望月: うんうん。


蓮花: ちょっとヤバすぎる…


望月: 笑、ずっと目で追ってんじゃん。


水谷: もしかして、お兄さんに惚れちゃった?笑


鴨田: っ!!


元気: 笑


望月: いやいや、蓮花は元々お兄さんにゾッコンじゃん笑


水谷: あ、確かに。じゃあ、惚れ直した?笑


蓮花: …ノーコメント///


水谷: 笑、顔赤くなってるよ!


元気: 笑、だって。


鴨田: …しょうがないよ。男の僕でもカッコ良過ぎるって思ったもん。


元気: おいおい笑


望月: …あのモテモテのお兄さんと自分を比べないの。スペックからして、大きな差があるんだから。


鴨田: グフッ!


元気: え、あ、彩芽さん。


望月: それに、一々そんな弱音を吐いてたら、叶う願いも叶わなくなるよ。


鴨田: ガハッ!


元気: …


望月: だから、元気出して。いつも通りの良介でいいの。


鴨田: …うん。頑張る。


望月: 笑


水谷: ん?何の話?!


望月: メニューどうしよっかな~って。って、蓮花もそろそろメニューの方に、目を向けなよ笑


蓮花: あ、うん。


水谷: 何頼もっかな~


元気: (さすが、彩芽さん。大人しそうに見えて、しっかりしてるし、何より毒舌笑)


望月: 普通の喫茶店にありそうなのは、全部あるね。


水谷: そうだね~


元気: そういえば、あの列に並んで待ってる時に、オムライスを頼むと、特別なサービスを受けられるって聞いたよ。


水谷: 特別なサービス?!なんだろう…


元気: …良介ボソッ


鴨田: ん?


元気: もう1つ、話を聞いたろボソッ


鴨田: …あっ!あと、1000円以上頼んだら、担当の執事かメイドとゲームができるみたい。


水谷: ゲームか~なんか、あのプロデューサーさんも言ってたよね、担当の人とゲームができるみたいな。


望月: 確かに……その1000円以上って、1人あたりかな?


鴨田: そこまでは分からないけど…


元気: まぁ、それは守里さんに聞いたら良いじゃん。


水谷: だね!じゃあ、早く注文を決めよう!


蓮花: 蓮花、オムライスね!


望月: 特別なサービス目当て?笑


蓮花: 笑、もちろん。




少しして…



水谷: ボタン押すよ!


望月: どうぞ。


水谷: ポチッとな!



ピロロロ



水谷: すぐ来るかな~


望月: 来るでしょ。


守里: ご注文ですね。


水谷: ほんとにすぐだ!


望月: 笑、はい。和風パフェと、オムライス、フライドポテト大盛り、みかんパフェ、大学芋、あとコーラ4つに、ブラックコーヒーをお願いします。


守里: 和風パフェに、オムライス、フライドポテト大盛り、みかんパフェ、大学芋。飲み物が、コーラ4つと、ブラックコーヒーでよろしかったですか?



注文表に羅列してあるメニューの中から、望月が言ったものにチェックをつけつつ、復唱する。



望月: 大丈夫です。


守里: かしこまりました。


元気: あの、1000円以上頼めば、ゲームができるって聞いたんですけど。


守里: はい、今回は2000円を超えていますので、お二人様が、ゲームに挑戦できます。


蓮花: そのゲームって、お兄ちゃんとやるの?


守里: そうです。私とゲームをして勝ったら、この文化祭で使える、クーポン券をゲットできますよ。


水谷: クーポン券…いや、勝負!絶対に勝つ!!


望月: 笑、ならゲームをするのは、玲衣と…


元気: 僕は良いよ。蓮花さんがやるでしょ?


蓮花: え、良いの?


元気: だって、やりたそうだし。良介もそれで良いよね?


鴨田: うん。


蓮花: 笑、ありがと。


望月: じゃあ、玲衣と蓮花がゲームに挑戦ってことで。


守里: 笑、かしこまりました。では、失礼します。



そう言って、守里はチェックをつけた注文表に自分の名前を書きつつ、それをキッチンの方に流す。



水谷: ゲーム!何のゲームなんだろうね!


望月: 少なくとも、テレビゲームとかではなさそう。


元気: 笑、そりゃあね。


水谷: 絶対に勝つんだから!


鴨田: 笑、ほんと、玲衣さんは勝負事に負けたくないんだね。


水谷: 当たり前でしょ!負けたら悔しいし!


望月: 笑……で、蓮花は次は、どこを見てるの?


蓮花: ん?お姉ちゃんを見てるの。ほら、あそこ。


望月: あぁ……うわぁ、また一段と可愛くなってる…


鴨田: 蓮花さんのお姉さん?………嘘…だろ…


元気: へぇ~これまた美人さんだ。


鴨田: いや、美人過ぎて、もはや、美の暴力…


蓮花: 笑、そんなこと言ってたら、結真お姉ちゃんを見た時、良介はどんな反応をするのか、気になるよ。


鴨田: え、あれ以上が存在するの…


蓮花: 美月お姉ちゃんは、まだ可愛さも残ってるけど、結真お姉ちゃんは、もう…


望月: 美の化身って感じだよね。


水谷: 女神様!!


鴨田: …絶対に僕は、目を合わせられない…


蓮花: 笑……蓮花とは目を合わせられるのに?



そう言って、笑いながら鴨田の目を覗き込む。



鴨田: っ!!////


元気: ちょっと、良介がショートしちゃうって笑


蓮花: ごめんごめん笑


望月: ほんと、変なところでいたずらっ子を出してくるんだから笑


水谷: …はっ!!


望月: え?どしたの?


水谷: 今さ、あの、蓮花のお姉さんの奥にいる執事さんを見てたんだけどさ、お客さんにあ~んしてたよ!!


望月: お客さんにあ~ん?


水谷: うん!オムライスをあ~んしてた!


望月: へぇ~笑。じゃあ、オムライスだけの特別サービスって、それなのかな?


元気: う~ん、いや、多分違うと思う。


望月: なんで?


元気: 周り見てるとさ、オムライス以外を頼んだお客さんも、他の執事から、それをやってもらってるんだよね。だから、それは執事のサービスなんだと思う。


望月: あ、ほんとだ。気づかなかった。


元気: 笑、そりゃあ、守里さんか、蓮花さんのお姉さんがいた方向しか見てなかったもんね。


水谷: じゃあ、玲衣達もお兄さんにあ~んしてもらえるってこと?!


蓮花: っ!!


望月: 笑、まぁそうなるかな。


水谷: やった!玲衣もお兄さんにあ~んしてもらお!


蓮花: …


望月: 笑、浮かない顔して、どうしたの?蓮花。


蓮花: ……嫌なの。


望月: 何が?


蓮花: 玲衣にお兄ちゃんがあ~んするのが、嫌なの!


水谷: え~なんでよ~


蓮花: だ、だって…お兄ちゃんは蓮花のお兄ちゃんだし。


水谷: 別に良いじゃん!


蓮花: ダメったら、ダメなの!


望月: まぁまぁ落ち着いて、2人とも笑。蓮花は、大好きなお兄ちゃんが、自分以外の人にあ~んするのが、嫌なんだもんね。


蓮花: ち、違う!///


水谷: でも、そういうサービスがあるんなら、お兄さんはいっぱいのお客さんに、あ~んしてるはずじゃん!


望月: 自分の目の前で、しかも同い歳の子に、お兄さんがあ~んするのが、嫌なんでしょ?自分のポジションが奪われてるみたいで。


蓮花: …


元気: (あ、図星みたいだ。ってか、彩芽さんの推察力えげつない笑)


蓮花: べ、別に良いもん、そんなんじゃないし。


水谷: え~ほんと?笑


蓮花: うん!


水谷: なら、お兄さんにあ~んってしてもらうね!


蓮花: どうぞ、どうぞ。


水谷: 笑、やった~


望月: 甘えん坊な妹の方が、やっと出てきてくれたよ笑


鴨田: (いつものクール系とは違う、甘々な妹の蓮花さん………萌え可愛過ぎる…)



と、5人で盛り上がっていると…



守里: お待たせいたしました、和風パフェとみかんパフェ、フライドポテトの大盛りに、オムライスと…


水谷: 来た来た!みかんパフェ!


蓮花: オムライス…


元気: 綺麗に半分な。


鴨田: もちろんだよ笑


守里: ブラックコーヒーは…


望月: 私です。


守里: え、あ、そうだったんだ…笑、どうぞ。


望月: 笑、意外でしたか?


守里: はい笑。そして、コーラ4つです。


水谷: ありがとうございます!!


鴨田: ありがとうございます、守里さん。


守里: 笑、いいえ。


蓮花: お兄ちゃん、オムライスを頼むと、特別サービスを受けれるって聞いたんだけど!


守里: はい。オムライスには、ケチャップで好きな文字を書かせていただきます。


蓮花: え、なんでもいいの?


守里: もちろんです。なんと書けばよろしいでしょうか?


蓮花: じゃ、じゃあ…大好き蓮花で!


守里: かしこまりました笑。大・好き・蓮・花…はい、どうぞ。


蓮花: ///ありがと…


望月: (なるほど…ケチャップで文字を書きながら、その文字を近くで読み上げるっていうのをサービスに……凄い笑)


水谷: あ~玲衣もオムライス頼めば良かった~


望月: それと、あ~んしてもらえるサービスもあるんですか?


蓮花: っ!!


守里: はい。お嬢様方…場合によってはご主人様方も、お望みであれば、一口目をそうさせていただきます。


望月: おぉ、やっぱり。


水谷: 玲衣にあ~んしてください!


蓮花: 蓮花も!!


守里: 笑、かしこまりました。それでは、まずは水谷…いや、玲衣お嬢様から。


水谷: っ!//…はい!


守里: どうぞ笑…


水谷: パクッ…ん~ん!美味しいです!!


守里: 良かった笑。じゃあ、次は蓮花お嬢様。


蓮花: うん!


守里: 笑、たまにやってるから、新鮮味がないというかなんというか。


蓮花: 確かにね笑


鴨田: っ!!(たまにやってるんだ……すげぇ…羨ましい……守里さん…)


守里: はい、どうぞ。


蓮花: 笑、あ~パクッ…うん!美味しい!


守里: なによりです笑


望月: もちろん、私にもお願いできますよね?


蓮花: え?彩芽も?!


守里: かしこまりました笑。では、どうぞ。


望月: パクッ…うん、美味しい。多分、お兄さんがあ~んしてくれたから、さらに美味しくなったんですね笑


守里: ありがとうございます笑


蓮花: ムー


元気: ほら、蓮花さんが頬膨らませてるぞボソッ笑


鴨田: か、可愛い…


守里: 笑、ご主人様方は、大丈夫ですよね?


元気: え?はい笑、大丈夫です。


鴨田: だ、大丈夫です!(いきなり話しかけられて焦った~)


守里: それでは、玲衣お嬢様と蓮花お嬢様はゲームに挑戦できますので、都合の良いところで、またボタンを押してください。


水谷: はい!!玲衣が絶対に勝ちます!!


守里: 笑、楽しみにしています。では、ごゆっくりどうぞ。



水谷の宣戦布告に笑顔で応えつつ、守里はお辞儀をして去って行った。



水谷: よし!早く食べて、ゲームだ!!


望月: はいはい笑。急ぎ過ぎて、喉に詰まらせないようにね。


水谷: 分かってる!


元気: 笑、はい、これが良介の分な。


鴨田: うん。モグ…ん、美味い。


元気: どれ…パクッ…モグモグ…おぉ、確かに美味いな。


蓮花: …


望月: 笑、お兄さんが書いてくれた文字を、崩したくないんでしょ?


蓮花: …うん。


望月: また家とかで、書いてもらえば良いじゃん。蓮花はそれができるんだから。


蓮花: 確かに…今日の夜にもやってもらおう!


望月: 笑、早く食べよ。玲衣がうるさいだろうし。


水谷: え、うるさいってなに~?


蓮花: うん!笑




to be continued


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