ただ守りたい…〜大事な人を守るには、金と権力と腕っ節…あと諦めない心が必要です〜

ドラると

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第7章 文化祭編

第255話「照れ屋な三女」

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中3組が、執事&メイド喫茶に入店して40分後…



守里: お帰りなさいませ、お嬢様方。


柿谷: 守里先輩!カッコ良いです!!ね、さくちゃん!


桜: う、うん//


守里: 笑、ありがとうございます。


執事(受付): γ席です。


守里: かしこまりました。お荷物をお持ちいたします。


柿谷: はい!


桜: お願いします…


守里: では、ご案内しますね。



午後から演劇本番を控えた、主演の2人がお店にやって来た。


そして…



蓮花: あ、お姉ちゃん。


桜: ん?あれ、蓮花じゃん。笑、同じタイミングで来てたんだね。


蓮花: そうみたいだね笑



料理を食べていた蓮花達の隣の席に、座ることとなった。



水谷: お久しぶりです!桜さん!


桜: うん。玲衣ちゃんと彩芽ちゃん、久しぶり。


望月: はい笑


柿谷: 蓮花ちゃんのお友達かな?


水谷: はい!水谷玲衣です!


望月: 望月彩芽です。


柿谷: 2人も可愛いね~私は、柿谷遥華。さくちゃんの友達。よろしく。


水谷: よろしくお願いします!!


望月: よろしくお願いします。


柿谷: それで…



蓮花達の後ろに見える、男子2人に視線を向ける。



水谷: あ、この2人も、玲衣達の友達の…


元気: "森田元気もりた げんき"と言います。


鴨田: 鴨田良介です。


柿谷: ふ~ん、2人もよろしく。


元気: はい笑


桜: (鴨田良介君って確か……あ!蓮花に告白した人か。たまに蓮花とお兄ちゃんの会話の中に出てくる子。)


柿谷: それにしても、美味しそうだね~


水谷: はい!とっても美味しいですよ!


柿谷: ねぇ、さくちゃん。何頼む?


桜: う~ん……


蓮花: 残念ながら、みたらし団子はないみたいだよ笑


桜: みたいだね…


水谷: じゃあ、オムライスとかどうです?ね、蓮花!


桜: オムライス?


蓮花: あぁ…もう崩れちゃったけど、オムライスを頼めば、好きな文字をお兄ちゃんがケチャップで書いてくれるの。


柿谷: お、それ良いじゃん。頼んでみる?


桜: …分かった。オムライスにする。


柿谷: OK。じゃあ、私はパンケーキで。



そうして、2人はボタンを押して、すぐにやって来た守里に料理を注文した。




15分後…



守里: お待たせしました、オムライスとパンケーキ、あとコーヒー2つです。


柿谷: ありがとうございます。


桜: ありがと。


守里: 笑、では、オムライスに文字を書かせていただきたいんですが、何と書きますか?


桜: じゃ、じゃあ、頑張って、でお願いします。


柿谷: 最後に、桜、をつけてください。


桜: え?かっきー?


守里: かしこまりました笑。が・ん・ばっ・て・桜…はい、できました。


柿谷: 先輩上手ですね~笑。ほら、さくちゃん。


桜: ありがとうございます…


守里: ……それでは…


水谷: あ、先輩方!言い忘れてたんですけど、ここでは、一口目だけ、あ~んをしてもらえるんです!!



オムライスに文字を書いた後、柿谷からも桜からも、特に何も要求がなかったため、守里は席を離れようとしたが、その前に水谷がそう言った。



柿谷: へぇ~そうなんですか?守里先輩。


守里: はい。お嬢様方がお望みであれば。


柿谷: だってよ、さくちゃん笑


桜: い、良いよ…


柿谷: ん?それは、どっちの意味で?笑


桜: 別に…


柿谷: 笑、やって欲しいそうです。


桜: っ!!!


守里: よろしいですか?桜お嬢様。


桜: …は、はい//


柿谷: ニヤニヤ


守里: 笑、では…どうぞ。



一口分をすくったスプーンを、桜の口の前に出す。



桜: ///…パクッ……モグモグ


柿谷: 笑


守里: どうですか?


桜: お、美味しいです///


守里: 笑、それなら良かった。


柿谷: そっか、そっか、美味しいか~…さくちゃん、顔真っ赤だよ笑


桜: う、うるさい!//



美月や蓮花が、家で守里にあ~んをしてもらっている姿を見て、内心羨ましく思っていた桜の心は、この瞬間、幸せに満ち溢れていた。



守里: 遥華お嬢様は、どうされます?


柿谷: せっかくですし、私もお願いします。


守里: かしこまりました…どうぞ。


柿谷: パクッ…うん!美味しいです!


守里: 笑、良かったです。それでは、ごゆっくり…


柿谷: あ、ちょっと待ってください。


守里: はい?


柿谷: 危ない危ない、本来の目的を忘れるところだった。ほら、さくちゃん。自分の口から言って。


桜: う、うん……お兄ちゃん、演劇を頑張れるように、応援して。


守里: 笑、了解。あれだけ家で練習した桜だから、絶対に大丈夫。だから、深呼吸をして前を向いて、頑張って。


桜: うん!頑張る!



守里のエールに、桜の目に火が点った。



柿谷: 笑、ありがとうございます、守里先輩。


守里: いえいえ笑。かっきーも、ロミオ役頑張ってね。


柿谷: はい!


守里: あ、美月にも言ってもらおうか。


柿谷: え?



待機場所にいる美月を、手招きして呼ぶ。



美月: 皆さん、どうも♡


柿谷: 美月先輩!


守里: 美月からも、桜とかっきーを応援してあげて。


美月: 笑、任せて。桜、かっきー、午後の演劇を頑張れるように、パワーをあげる!頑張れ~萌え萌えキュン!♡


柿谷: あ、ありがとうございます!!


桜: 笑、ありがとう。お姉ちゃん。



ニャンニャン



美月: じゃあ、失礼します♡



仕事人である美月は、自分を呼ぶ音が聞こえた瞬間に、笑顔でお辞儀をして、他の席に向かった。


そんな一連の様子を隣の席で見ていた面々は…



水谷: なんかすごいね、蓮花のお姉さん。


蓮花: あの美月お姉ちゃんが、メイドをやると、あんな感じになるんだ…


望月: もはや、プロだね。


鴨田: …


元気: おい、良介。なに惚けてるんだ?笑


 鴨田: っ!あ、いや…


元気: まさか、蓮花さんじゃなく、そのお姉さん達に見惚れてたとか?笑。まぁ、めちゃくちゃな美人さんだもんな、お2人とも。


鴨田: そ、そんなことない!僕は、蓮花さんの方が…


蓮花: ん?蓮花がどうしたの?


鴨田: //っ!な、なんでもない!


元気: 笑


水谷: 笑…ってかさ、そろそろゲームしない?


望月: まぁ、ある程度食べたし…


水谷: 蓮花、いける?


蓮花: うん。いけるよ。


水谷: よっしゃ!!じゃあ、早速…


望月: 笑、エンジンかかりすぎ……いや、玲衣だけはスポーツカーのエンジンなのかな。


水谷: お兄さん!ゲームしたいです!


守里: 笑、かしこまりました。桜お嬢様と遥華お嬢様は、ごゆっくりどうぞ。


柿谷: はい笑


桜: うん。



そう言って、守里は待機場所に置いてある箱を持ってくる。



守里: この箱の中から引いたカードに書かれているゲームを行います。僕と対決して勝ったら、この文化祭で使えるクーポン券をゲットできます。


水谷: じゃあ、玲衣からやるね!


蓮花: うん。



ガサゴソ



水谷: これだ!…指スマ!!


守里: 笑、やり方は…


水谷: 分かります!


守里: では、始めます。玲衣お嬢様からどうぞ。


水谷: お言葉に甘えて。せーのっ3!


守里: 笑、残念。せーのー2。


水谷: Oh No!


守里: やった笑


水谷: まだまだ!せーのっ0!


守里: お、危なかった。良かった、上げといて。


水谷: クッソ~


守里: せーのー1。


水谷: …Oh My God!負けた!!!


望月: 笑、盛り上がり過ぎ。


柿谷: 元気だね笑


桜: うん笑


守里: 残念ながら、クーポン券はゲットならずです。玲衣お嬢様。


水谷: も、もう一回しません?!


守里: すみません笑


水谷: おぉぉ!!


望月: ほらほら、玲衣。落ち着いて。私と指スマしよう。


水谷: …やる!


守里: 笑、どういう展開。


蓮花: あれは、たまに見る展開だよ。玲衣が誰かとのゲームに負けた時は、ああやって彩芽が同じゲームをして、負けてあげることで、玲衣のテンションを元に戻すの。


守里: へぇ~でも、望月さんが勝っちゃった場合は?


蓮花: その時は…


望月: あ、勝っちゃった笑


水谷: ガーン


望月: 玲衣って、指スマ弱いんだね笑


水谷: グサッ…ズーン


蓮花: 落ち込んで、静かにはなる笑


守里: 笑、なるほど。


元気: 玲衣さん、元気だして。


鴨田: そうだよ。


水谷: …うん…


守里: よし、次は蓮花お嬢様、やりましょう。


蓮花: はい!



ガサゴソ



蓮花: …3枚ババ抜き?


守里: あ、では、少々お待ちください。



再び待機場所に向かい、トランプを取ってくる。



蓮花: 3枚で、ババ抜きするってこと?


守里: はい。ペアになるカード2枚と、ジョーカー1枚の計3枚を使って、ババ抜きをします。


望月: あぁ、普通のババ抜きの最後ら辺で、よく見るヤツか。


守里: 正解です、彩芽お嬢様笑


望月: やった笑


蓮花: …お兄ちゃん!早くやろ!


守里: 笑、かしこまりました。蓮花お嬢様はカードを1枚持って、僕が持つ2枚のカードのうち、1枚を引いてください。


蓮花:うん!


柿谷: (蓮花ちゃんは、望月彩芽ちゃんに対抗意識を燃やしてるっぽいね…妹ポジションの?いや、守里先輩の妹は、さくちゃんと蓮花ちゃんだけなんだから、対抗意識を燃やす必要はないんだけど……笑、美月先輩と同じような嫉妬深さを、蓮花ちゃんも持ってるのかな。)


桜: モグモグ(玲衣ちゃん、面白い子だな~)



そうして、守里と蓮花による熱き兄妹対決が始まった。




to be continued
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