ただ守りたい…〜大事な人を守るには、金と権力と腕っ節…あと諦めない心が必要です〜

ドラると

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第7章 文化祭編

第256話「やはり同じ血筋」

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執事&メイド喫茶で繰り広げられる、3枚ババ抜き対決。



守里: では、どうぞ。


蓮花: う~ん、どっちだろう……こっち?それとも、こっち?



目の前の守里の顔を確認しながら、どちらのカードを取るか悩む蓮花。



守里: 笑



それに対して、守里は笑顔から表情を変えない。



蓮花: …じゃあ、こっち!


守里: 残念笑


蓮花: あぁ~ジョーカーだ~


守里: さぁ、シャッフルして。


蓮花: うん!……はい、どっちでしょう!


守里: そうだな~こっち?


蓮花: ニヤニヤ


守里: それとも、こっち?


蓮花: ウルウル


守里: そっか…



え、いや、分かりやす過ぎない?!

絶対に、左がジョーカーじゃん。



守里: こっち。


蓮花: ウルウル


守里: こっち?


蓮花: ニヤニヤ



こんなに、蓮花って顔に出やすかったんだ。


元々、表情豊かではあったけど…

知らなかったな。


じゃあ、ジョーカーじゃない方を…


そう思って、守里が右側のカードの上に手を持って行くと…



蓮花: ウルウル…お兄ちゃん?


守里: っ!!



キラキラ光線を放たれる。


そ、そんな顔をしないでくれ!蓮花!

このカードを引きたくなくなってしまう!


あ、やば、体が勝手に…



蓮花: …ニヤッ


守里: く、クソ…



キラキラ光線にやられた守里は、ジョーカーの方を自然と引いてしまった。



蓮花: お兄ちゃん、残念でした!


守里: …よし、次だ次……はい!


蓮花: う~ん…こっち!……あぁ、ジョーカーだ…


守里: うん、ここまでは良いんだ、ここまでは…


蓮花: はい、どうぞ!



再び、蓮花が持つ2枚のカードから、守里が1枚引く展開に。



守里: ふぅ……


蓮花: ニヤニヤ


守里: …


蓮花: ウルウル


守里: ふぅ……


蓮花: ウルウル


守里: …クッ


蓮花: また残念~



というやり取りを数回繰り返し…



守里: …


蓮花: こっちだ!……やった!!蓮花の勝ち!!


守里: …負けた……うん、完敗だよ、蓮花。



可愛い妹には、自然と負けてしまう守里であった。



柿谷: いや~なんか改めて、蓮花ちゃんも美月先輩の妹なんだって、再確認できたよ笑


桜: だね~パクッ


柿谷: 小悪魔の血筋、恐るべし。


桜: それだと、さくも小悪魔みたいじゃん。


柿谷: え?さくちゃんも小悪魔じゃん。


桜: え?さく、小悪魔?


柿谷: うん。


桜: そうだったんだ……パクッ…モグモグ


望月: 素なのか演技なのか…


水谷: 最初、ニヤッてしてたよ!


望月: なら演技?


水谷: う~ん、半々ってとこじゃない?


望月: 半々か~


元気: 守里さんも、妹には弱いんだな笑


鴨田: 正直、僕は、守里さんの立場だったら、気絶してるね。


元気: 笑、知ってる。




15分後…



守里: それでは、いってらっしゃいませ、お嬢様方、ご主人様方。


水谷: いってきます!!


望月: 笑、ありがとうございました。


蓮花: お兄ちゃん頑張ってね~!


元気: 頑張ってください!


守里: うん笑……あ、良介君。


鴨田: え?はい…



お店を出ようとした時に、鴨田は呼び止められる。



守里: 聞いてた通り、蓮花と仲良くできてそうで安心したよボソッ笑


鴨田: 蓮花さんが優しいですからボソッ笑


守里: そっか。これからも、頑張ってねボソッ


鴨田: はい!


守里: 笑、じゃ、いってらっしゃいませ。


鴨田: いってきます!



と、守里と少し話した後、先に行っていた4人に追いつく。



蓮花: ねぇ、良介。お兄ちゃんと何を話してたの?


鴨田: あ、えーっと…そう、おすすめのお店を聞いてたんだ!


蓮花: へぇ~


水谷: じゃあ、そこに行ってみようよ!


望月: そうだね~(良介が誤魔化したってことは、蓮花に関することだったのかな。)


元気: うん。(もうちょっと自然と誤魔化せたら、文句なしだったのにな笑)


水谷: どこのお店をおすすめされたの?!


鴨田: えっとね…(思い出せ、僕!さっき、元気と見てた文化祭のマップを……)あ!お化け屋敷!


水谷: お化け屋敷?!


鴨田: うん。お化け屋敷がおすすめだって言ってた。


水谷: 楽しそうだね!


蓮花: お化け屋敷か~良いじゃん、行ってみようよ。


望月: どこにあるの?


鴨田: それはね…チラッ


元気: 笑、はいはい…っと…



助けを求める視線を鴨田から受け取った元気は、ルーズリーフを開き、マップを確認する。



元気: 特別教室校舎の3階だって。


水谷: 特別教室校舎…あ!あっちだって!



すぐに、水谷が案内表示を見つける。



望月: じゃあ、行こうか。


鴨田: うん!


蓮花: そんなに楽しみなの?笑


鴨田: ま、まぁね笑


水谷: お化け屋敷、どんな感じなんだろうな~!


元気: お化け屋敷ね~笑


望月: どうしたの?


元気: いや、お化け屋敷を提案した良介自身がさ笑


望月: …まさか笑


◇◇◇


特別教室校舎3階

お化け屋敷



「ヴァァァアアア!!!」



鴨田: ひぎゃぁぁああ!!!


蓮花: ちょっと、良介笑。しっかりして。


鴨田: ご、ごめん…怖くて…


蓮花: しょうがないな~笑。ちゃんとついてくるんだよ。


鴨田: う、うん…頼りにしてます…


蓮花: はーい笑



「ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛」



鴨田: ぎゃああああ!!!


蓮花: 笑



そんな、鴨田と蓮花ペアの後ろの方では…



元気: あ、また、良介の悲鳴だ笑


望月: まさか、良介がお化け苦手で、ビビりだとは…


元気: 多分、自分がお化け屋敷苦手だから、僕とマップを見た時に、覚えてたんだと思う。


望月: なるほどね~笑


元気: 蓮花さんとペアにできたのは良かったものの、呆れられないかな。


望月: う~ん、大丈夫だと思うよ。


元気: …ま、彩芽さんがそう言うなら、大丈夫なんだろうね笑


望月: ちょっと笑


水谷: いやいやいや!なんで2人は、そんな平然といられるの?!!



「ウァァアア!!」



水谷: ひゃっ!!


望月: ニコニコ


元気: メイクがリアルだ。


水谷: 2人ともおかしいよ~~!!!




10分後…



水谷: はぁ~怖かった~~


蓮花: あ、3人とも出てきた。


望月: 無事?笑


蓮花: 安否確認どうも笑


元気: えっと、良介は……あ笑


鴨田: チーン


蓮花: 出てきた瞬間、椅子に座って、ぐったりしちゃった笑


水谷: 玲衣も座る……チーン


望月: 笑、2人揃って。


元気: ごめんね、良介が迷惑かけて。


蓮花: 笑、全然。むしろ楽しかったよ。


元気: それなら良かった。


望月: 言った通りでしょ?笑


元気: うん笑


蓮花: それに、知り合いの先輩もいて、なんか楽しかった。


望月: 知り合いの先輩?


蓮花: うん。お兄ちゃんと美月お姉ちゃんのお友達で、梅澤香蓮さんって先輩がいるんだけど……ほら、途中でさ、やけに圧の強いお化けいなかった?


望月: 圧の強いお化け…


元気: う~ん…


望月 元気: あ、あの人か。



すぐに2人の頭の中に、同じお化けが浮かび上がった。



蓮花: 笑、思わず笑っちゃったよ。


望月: そうだったんだ。蓮花の知り合いの人だったんだね、あのお化けさん。


蓮花: うん。梅澤さんにも会えたし、あとは、美結さんと瑠奈さんにも会いたいな~


望月: その人達も知り合い?


蓮花: 同士。


望月: 同士?なにそれ笑


蓮花: まぁ、友達だよ。


望月: ふ~ん。


元気: その2人の先輩は、どこにいそうとか分からないの?


蓮花: 連絡を取っても良いけど、ほら、今、忙しかったらアレじゃん。


望月: 確かにね。


蓮花: ってことで、それは置いといて、次どうする?


望月: 笑、そろそろ12時になるし…


元気: 蓮花さんのお姉さんの演劇が、お昼にあるんだよね?


蓮花: うん。ちょっとルーズリーフ見せて。


元気: OK…はい。


蓮花: えっと……あ、あった。お姉ちゃんの劇は13時から。


望月: ざっと1時間か。どこかでお昼ご飯を食べても良いんだけど、さっき食べたもんね。


蓮花: 確かに。


元気: あ、ごめん。僕はお腹空いてる。


蓮花: 笑、フライドポテトしか食べてないもんね。元気と良介は。


元気: うん。だから、良介も元に戻ればお腹空いてると思う。


望月: なら、食べ歩きできるやつを買うか、お店に入るか…


元気: 僕としては、ちょっと気になってるお店があってね……ほら、ここ。粉物ランドってとこ。


蓮花: 粉物ランド?


元気: お好み焼きとかたこ焼きから、パンケーキまで、とにかく色んな粉物を食べられるお店らしいんだよ。


蓮花: へぇ~うわ、写真のたこ焼き美味しそう!


望月: …あ、写真見てたら、お腹空いてきちゃった笑


元気: ここ、行かない?


望月: 良いよ、行こう。


蓮花: 蓮花も賛成!


元気: 笑、ありがと。


望月: よし、なら、2人を起こして……教室校舎に戻って、3階か。


蓮花: はい!2人とも起きて!


水谷: う、う~ん……あれ、ここは…


鴨田: チーン


蓮花: 玲衣は起きたけど、良介が起きない笑


望月: じゃあ、耳元で名前を呼んであげて笑


蓮花: え~笑……良介、起きてボソッ


鴨田: っ!!はい!!


蓮花: うわぁっ!



思ってた以上のリアクションだっため、蓮花は驚く。



元気: 笑、おいおい。


望月: 素直だね~笑


蓮花: ちょっと、驚かさないで笑


鴨田: え?ご、ごめん!


元気: 良介、起こしてくれた蓮花さんに、お礼言っときなよ笑


鴨田: う、うん。ありがとうございます。


蓮花: 笑、いえいえ。


望月: さぁ、粉物ランドに行くよ。


水谷: 粉物ランド……遊園地?!


望月: 違う。ご飯屋さんだよ。


水谷: そうなんだ。名前からして美味しそうだね!


蓮花: うん。


水谷: じゃあ、レッツゴー!!



そう言って、元気よく水谷が歩き出し、望月と蓮花も笑いながら、その後ろについて行った。



元気: ほら、良介行くぞ。


鴨田: うん!



こうして、中3組の5人は、昼食を食べに向かった。




to be continued

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