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パルメティの街
招かれました
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夢さえ見ないくらい深い眠りに落ちるはずだったホイムは、今日もまたギャル女神の棲家のある真っ白い世界にやってきていた。
「……」
目の前には家、背後には転送ゲート。しかもこれは白猫急便が使っていたのがそっくりそのまま残っている。
これに導かれてホイムはここにやってきてしまったのだ。
「近頃行き来がガバガバじゃないか……」
そんな頻繁に世界を牛耳る女神様に会っていいのだろうかと疑問に思うホイムであったが、ルカとの性交渉を終えた後に女神フォトへ確認したいことがあると考えていたので、この状況は渡りに船である。
もしかしたらホイムがそう考えたせいでガバガバゲートを通ってこれたのかもしれないが、詳しいことははっきりしないので現状を受け入れることにした。
「さて」
ドンドン。
女神ハウスの扉をノックするが、しばらくしても出てこない。なので扉を開けてみる。鍵などかかっていないガバガバセキュリティである。
屋内には誰もいない。リビングのテーブルに置かれたチラシが目に付き、それを手にする。
「神々憩いの居酒屋……ラグナロク?」
物騒な名前のお店である。女神フォトが言っていたコンパとやらはそこであるのだろう。
彼女もそこにいるのだろうが、いかんせん行き方が分からない。チラシに地図も書いていない。
しかしホイムはチラシの裏に「来たけりゃおいで」と書かれているのを発見した。
「その行き方が分からんのですよ……」
仕方なく出直そうと踵を返すホイムが女神の家の戸を開けて出ると、居酒屋の店内に入っていた。
「…………ん?」
カウンターと座敷のある居酒屋には一グループの客しかいなかった。
見ず知らずの女性三人と見知った女神が一人。こちらの来店に気付いた四人の視線がホイムに注がれた。
「おー! 本当に来たかー! ししし」
白い肌を仄かに赤らめた女神フォトが胡座をかいたままブンブン手を振り呼びかけてくる。
「ああはい……来るつもりなかったんですけどなんか来ちゃいました」
ここが居酒屋ラグナロクに違いない。どういうわけかフォト家の扉をくぐったら転送されたようである。
「あら。その子があんたの呼び寄せた異世界の?」
「へえかわいい」
「フォトも物好きっすなあ。ショタコンってやつ?」
お姉さん、幼女、ボーイッシュという三者三様の女神がフォトナームのギャル女神と共に座敷のテーブルを囲んでいる。テーブルの上には空になったジョッキやグラス、食べかけの料理や小皿が所狭しと散らかっている。
スケスケの衣装と露出を惜しまない衣装を纏う四人の女神は、人の域には収まらぬ美しく秀麗な顔をニヤニヤ下品に歪ませながらホイムを舐め回すように観察してくる。
(まずい……いじられる!)
会話の席の酒の肴にされる気配を察したホイムは軽く会釈をし、
「お邪魔のようなので失礼します」
そそくさと退散しようとした。
「ちょっと待つしぃ」
フォトの言葉がまるで呪いのようにホイムの体を縛りつけた。
「う、動けない……」
突然の事態に焦るホイムを尚もニヤニヤしながら見てくる女神たち。
「そう慌てずに。他の世界の女神様たちと親睦深めていくといいし」
「遠慮します……」
「遠慮しなくていいのよ僕」
一番年長者らしき色気をムンムンに放つ女神がホイムに妖しい視線を送ってくる。
「うっわちょっと止めてください!」
明らかに今、女神からチャームをかけてこられたことにホイムは気付いた。
ホイムが状態異常に対して耐性を有していなければ、あれよあれよと魅了されて正気を失っていただろう。
しっかりと意識を保てているホイムは絶対にあの女神たちの輪には加わらないようにせねばと気を付けながら、女神たちのテーブルに着いていた。
「……ハッ!?」
自分の意志はどこに!
混乱するホイムはその後も女神フォトが他の女神に愚痴混じりに隣に座らされる少年の素性や経緯を話していた。
「大体ねぇ、最近の若い子はろくすっぽ努力もしないしぃ」
呂律の回らないギャル女神の話は脈絡がなく、突然若者批判になっていた。
「分かるわ」
「分かるぅ」
「分かるっす」
他の女神も同調するものだから、若者のホイムは酷く肩身の狭い思いをさせられる。逃げ出したいのに逃げられない。体の自由は効くはずなのに、意志を乗っ取られたかのようにその場から動けないでいた。
「折角異世界に呼んであげたのに調子にしか乗らないもんだから、私なんて無断で能力取り上げたわよ」
(酷い……いや僕も似たようなことされたけど)
「わたしなんて見た目で馬鹿にされたから転生させないで成仏させたよ」
(極悪……勝手に呼び寄せておいてそれって)
「みんな好き勝手しすぎっすよお」
(そうですよね!)
「せめて最後に一発ヌイてあげてから処分しましょうよ」
「もうやだ怖い!」
人間と女神とのモラルの差に畏怖を抱いたホイムはありったけの精神力を発揮して魅了と束縛を解いて立ち上がった。
「ホイムっちビビリすぎだし」
フォトが笑いながら言うと、それに同調した三女神もケラケラと品のない笑い方を披露した。
「何が面白いんだこの女神たちは……」
きっと今なら箸を転がすだけで大爆笑が取れるに違いないが、こんな場面で笑いを取る気もサラサラない。
「……」
目の前には家、背後には転送ゲート。しかもこれは白猫急便が使っていたのがそっくりそのまま残っている。
これに導かれてホイムはここにやってきてしまったのだ。
「近頃行き来がガバガバじゃないか……」
そんな頻繁に世界を牛耳る女神様に会っていいのだろうかと疑問に思うホイムであったが、ルカとの性交渉を終えた後に女神フォトへ確認したいことがあると考えていたので、この状況は渡りに船である。
もしかしたらホイムがそう考えたせいでガバガバゲートを通ってこれたのかもしれないが、詳しいことははっきりしないので現状を受け入れることにした。
「さて」
ドンドン。
女神ハウスの扉をノックするが、しばらくしても出てこない。なので扉を開けてみる。鍵などかかっていないガバガバセキュリティである。
屋内には誰もいない。リビングのテーブルに置かれたチラシが目に付き、それを手にする。
「神々憩いの居酒屋……ラグナロク?」
物騒な名前のお店である。女神フォトが言っていたコンパとやらはそこであるのだろう。
彼女もそこにいるのだろうが、いかんせん行き方が分からない。チラシに地図も書いていない。
しかしホイムはチラシの裏に「来たけりゃおいで」と書かれているのを発見した。
「その行き方が分からんのですよ……」
仕方なく出直そうと踵を返すホイムが女神の家の戸を開けて出ると、居酒屋の店内に入っていた。
「…………ん?」
カウンターと座敷のある居酒屋には一グループの客しかいなかった。
見ず知らずの女性三人と見知った女神が一人。こちらの来店に気付いた四人の視線がホイムに注がれた。
「おー! 本当に来たかー! ししし」
白い肌を仄かに赤らめた女神フォトが胡座をかいたままブンブン手を振り呼びかけてくる。
「ああはい……来るつもりなかったんですけどなんか来ちゃいました」
ここが居酒屋ラグナロクに違いない。どういうわけかフォト家の扉をくぐったら転送されたようである。
「あら。その子があんたの呼び寄せた異世界の?」
「へえかわいい」
「フォトも物好きっすなあ。ショタコンってやつ?」
お姉さん、幼女、ボーイッシュという三者三様の女神がフォトナームのギャル女神と共に座敷のテーブルを囲んでいる。テーブルの上には空になったジョッキやグラス、食べかけの料理や小皿が所狭しと散らかっている。
スケスケの衣装と露出を惜しまない衣装を纏う四人の女神は、人の域には収まらぬ美しく秀麗な顔をニヤニヤ下品に歪ませながらホイムを舐め回すように観察してくる。
(まずい……いじられる!)
会話の席の酒の肴にされる気配を察したホイムは軽く会釈をし、
「お邪魔のようなので失礼します」
そそくさと退散しようとした。
「ちょっと待つしぃ」
フォトの言葉がまるで呪いのようにホイムの体を縛りつけた。
「う、動けない……」
突然の事態に焦るホイムを尚もニヤニヤしながら見てくる女神たち。
「そう慌てずに。他の世界の女神様たちと親睦深めていくといいし」
「遠慮します……」
「遠慮しなくていいのよ僕」
一番年長者らしき色気をムンムンに放つ女神がホイムに妖しい視線を送ってくる。
「うっわちょっと止めてください!」
明らかに今、女神からチャームをかけてこられたことにホイムは気付いた。
ホイムが状態異常に対して耐性を有していなければ、あれよあれよと魅了されて正気を失っていただろう。
しっかりと意識を保てているホイムは絶対にあの女神たちの輪には加わらないようにせねばと気を付けながら、女神たちのテーブルに着いていた。
「……ハッ!?」
自分の意志はどこに!
混乱するホイムはその後も女神フォトが他の女神に愚痴混じりに隣に座らされる少年の素性や経緯を話していた。
「大体ねぇ、最近の若い子はろくすっぽ努力もしないしぃ」
呂律の回らないギャル女神の話は脈絡がなく、突然若者批判になっていた。
「分かるわ」
「分かるぅ」
「分かるっす」
他の女神も同調するものだから、若者のホイムは酷く肩身の狭い思いをさせられる。逃げ出したいのに逃げられない。体の自由は効くはずなのに、意志を乗っ取られたかのようにその場から動けないでいた。
「折角異世界に呼んであげたのに調子にしか乗らないもんだから、私なんて無断で能力取り上げたわよ」
(酷い……いや僕も似たようなことされたけど)
「わたしなんて見た目で馬鹿にされたから転生させないで成仏させたよ」
(極悪……勝手に呼び寄せておいてそれって)
「みんな好き勝手しすぎっすよお」
(そうですよね!)
「せめて最後に一発ヌイてあげてから処分しましょうよ」
「もうやだ怖い!」
人間と女神とのモラルの差に畏怖を抱いたホイムはありったけの精神力を発揮して魅了と束縛を解いて立ち上がった。
「ホイムっちビビリすぎだし」
フォトが笑いながら言うと、それに同調した三女神もケラケラと品のない笑い方を披露した。
「何が面白いんだこの女神たちは……」
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