3日目の夜

はる

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REVEAL ITSELF no,7

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頬に水を打つような冷たさで僕は目が覚めた。
目の前にクオカがいた。
ここは屋敷の入口だ。初めの場所?
クオカも恐ろしい存在と認識してしまっている僕は、後ろのドアに背を張り付かせた。
「待って!私の話を聞いて、ミルラ!信じなくてもいい。でも待って!」
どうせ背のドアは開かないだろう。
僕はクオカから目を離さずに、身体の力を抜いた。
「あなたはこの屋敷の前で倒れていた。お父様がうちに運び込み、私に『看病してあげなさい』とだけ言った。あなたが目を覚ましてから、私はお父様の事を話したわ。お父様が急に部屋に入って来たけど、仕事ぶりを理解してもらうのは嬉しいって、ニコニコしながら出ていった。でも私は知ってる。お父様は人殺し。今まで7人も殺したわ。あなたが7人目。でも、あなたをお父様が殺した夜に、お父様は殺されていた。人ではないのだろうけど、幽霊でもないようだった。動物、猛獣的な何かの仕業みたいだった。
3人で食卓を囲んだのは1度だけだった。
殺されたお父様を見つけたのは私。
あまり悪い気はしなかった。
でもまた独りになった寂しさは耐えられなかった。
それで、あなたをまたここに呼び戻してしまったの。
何度も。」
クオカが僕に近寄る。
「でも伝えたいのはこれだけじゃないの。」
クオカの手が僕に触れた。
驚く間もない。
しかしそれは、僕に剣を立てるためではなかった。

クオカの唇が僕の頬にふれた。
だが温かみのあるはずの行動全て、凍てつくように冷たい。
水が頬を打つように。
生気を感じない。人ではないのか...?
「最初に死んだのは私。馬車に轢かれてとうの昔に死んでいた。でもあなたとは何度か会っている。
その生きていた頃の私が、繰り返す前の私の欠片が宿っている物がある。
それは今、あなたの手によって失われようとしているわ。
あなたなら私の望みを聞いてくれる...」
最後の方はよく聞き取れない。
涙を溜めながらだからか、消えそうだからか。
僕に寄り掛かろうとしたクオカが、灰になって崩れた。
その崩れた灰もすぐに消滅して、何事も無かったかのように静けさが取り囲む。
クオカの灰は最期、呟いていた気がする。
まだ頬に残るクオカの冷たさと温かさが、切ないくらい長い。
クオカの行った意味は理解出来なかった。
しかし、背のドアの鍵が解かれドアが開いたのを知った時、僕はすべき事を分かっていた。
町に帰らねば。
家に帰らねば。
ドアを大きく開け放ち駆け出した。
霧はない。
遠くに町の教会の鐘が見える。
記憶は多分取り戻した。
それが正しいなら家はそう遠くない。
振り返ると、屋敷が燃えていた。
青や赤の炎で、見る間に焼き尽くされていった。
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