縁の鎖

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王太子の来訪

晩餐

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コンコンコン。

「殿下。晩餐のご用意が整いました。ダイニング・ルームへご案内いたします。」

アイビーが、カーネリアンを迎えにに訪れた。


「…そう言われると、空腹を感じるな。直ぐに行くとしよう。」
「かしこまりました。こちらでございます。」

アイビーと、カーネリアンがダイニングに向かう。


「殿下…気づいた…?そんな事は無いと思うけれど…。王都に出た事も、お茶会に出た事もない令嬢の顔は、知られている訳がない。それに髪も染めているもの。気づくはずないわ。」

ジュリアはティーセットを片付けながら、先程のカーネリアンとの会話を思い出していた。


「…でも気づいてもらって、どうしようと言うのかしら?気づいてもらったとしても、今の状況が変わるとも思えないわ。父親はジュエリアを学園に通わせるつもりも無いようだし。無駄な期待をして、傷つきたくないもの…。」


ジュリアは殿下の来訪を告げる父の手紙が届けられてからの、今日までの事を思いだしていた。

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