45 / 105
第6章 アカネと森の狼さんと熊さん クラッシュ編
【男の娘045】アカネとマッシュ兄さんとビニールハウス
しおりを挟む
「蜂蜜は僕が頑張って採取できるようにするよ。でも、砂糖か。それは少し僕には難しいかな。そもそも砂糖ってどうやって作るんだい?塩は、海水がしょっぱいらしいから、それを乾燥させて作るって聞いたことはあるんだけど、砂糖も同じ用に、甘い水がどこかにあってそれを乾燥するのかな?」
「私も本で読んだだけですので、どこまで信憑性があるのかわかりませんが、サトウキビという植物を煮て、乾燥させて作るようですわ。出来れば調味料関係もここが農地なのでせっかくならここで作ってしまいたいんですよね。」
「なるほどね。砂糖のなる植物があるんだね。アカネは物知りだな。ま~植物があっても、この地で育てられるかどうかはわからないけどな。大概育てられるんだけど。中には、デリケートな植物もあって、年中温かい所じゃないとダメとか、寒い所でないとダメとか色々条件があるやつもあるからな。」
「そうですよね。そうなるハウス栽培をしてまでするかどうかって話になりますけど。建設費用が結構かかるから、そこまでして行うかどうかが問題ですよね。仮にハウスを建てたとしても、次は魔物や天候による弊害で壊れないかの対策が必要になってきますものね。」
「なぁ、アカネさっきから言っているハウス栽培っていうのは一体なんなんだ。それも本に書いてあったものか?」
あちゃ~~、またやったっちゃたわ。どうも専門分野のお話になるとタガが外れて、話してしまうのよね。しばらくは、書物を読んだでマッシュ兄さんは誤魔化せると思うけど、都会の貴族と話の一つにあげたら、ばれると思うんだよね。
「うん、ガーネット家にあった本の中にあったんだよ。ハウス栽培っていうのはね、文字通り、植物のためにお家を作ってあげることなんだ。植物が成長しやすいように、風を少なくし、温度を一定に保ち、元気一杯に成長できるように太陽光を取り入れたものなんだ。」
「うん?太陽光をとりいれるってどんなものなんだ?普通に家を建てたら、屋根があって、上からは、光が入らないだろ。そうなると窓からの採光だけになるから、植物に満遍なく光が当たらなくなるぞ。」
「それはですね。光を通す素材で、上も横も全面を作るんですよ。本ではガラスで作ったと書いてありましたよ。」
本当は、現代では、全面ガラスばりの温室もあるけど、どちらかと言えば安価なビニールハウスの方が主流なんだよね。うちも田んぼをやっている時は、ビニールハウスの中で苗を栽培して、ある程度育った苗をゴールデンウイークに人手をかけて、田植え機で植えていたから。
全面ガラスの温室は恐ろしく高い。でもビニールハウスも結構な金額がするんだよ。うん十万円はする。しかも、ある意味消耗品だし、ビニールが太陽光で劣化するわ、ビニールハウスの骨組みは鉄だし、うちは海に近いこともあって、潮風で塩害が強く錆びやすかったからね。
天災一発で借金まみれになる農作業をお祖父ちゃんは上手い事やってたな。それこそ道具を一つ一つ大事に扱ってメンテナンスしてたし。
「いや、それは流石に作れないだろ。1000万以上の金額が必要になると思うぞ。規模にもよるけど。それに、猪や熊が来てガラスが割れたりしたら、そもそも機能しなくなるだろ。リスクが高すぎるよ。」
「ま~そうなんですよね。本にもそう書いてありましたよ。ただ、リターンもそれなりに大きいのですよ。旬ではない食材を市場に提供したり、南国や北国でしか作れない野菜や果物をこの地で作ることにより、遠くまで貿易しなくてもよくなるので、その間の運送コストや運搬リスク、それに運送期間もぐ~~っつと短縮できますから。利益はそれなりに出ますよ。」
「それもそうか。砂糖自体はかなり高価だもんな。海を渡っての貿易になっているみたいだから、陸と海の運送コストに加え、船団が不慮の事故で亡くなった場合の費用も加算されているから、ツボ1個分だけでものすごい金額だもんな」
「そうなんですよ。それが、うちのそこら辺の場所で作ることが出来たら、その砂糖の金額より少し価格が安ければうちのを買ってくれると思いませんか?」
「それはそうだろう。誰だって同じ品質なら価格の安いものの方がありがたいからな。」
「でしょう。価格を落とさないためには、市場への供給量を制限してあげれば、現状の貿易での価格を維持したまま販売出来ます。ただし、小ロットでする必要があるので莫大な売上にはなりませんけどね。」
「供給量を増やし過ぎるのはダメだろう。他の商売やっている人がいい顔しなくなるからな。ここで安い砂糖が入手できてしまうなら、貿易して、リスクをしょってまで、遠洋することもなくなってしまう。そうすれば、一緒に輸入していた他のものまで、影響を受けてしまうし。なにより恨まれてしまうからな。」
「ですです。なので、私は砂糖を作ってもそのまま販売せずに、小麦粉に混ぜて、お菓子専用のホットケーキミックスとして販売することによって、既存の商売敵を敵にまわさずにうまいこと販売してしまいたいんですよね。」
「なるほどな。確かにそれなら、ちょっと甘い小麦粉で話は終わるから、砂糖の販売業者は文句を言わないだろう。それにその小麦粉に砂糖が入っているのなら、貿易で仕入れた砂糖が入っていると考えるから、多少単価が高くても納得して買ってくれるだろう。」
「私も本で読んだだけですので、どこまで信憑性があるのかわかりませんが、サトウキビという植物を煮て、乾燥させて作るようですわ。出来れば調味料関係もここが農地なのでせっかくならここで作ってしまいたいんですよね。」
「なるほどね。砂糖のなる植物があるんだね。アカネは物知りだな。ま~植物があっても、この地で育てられるかどうかはわからないけどな。大概育てられるんだけど。中には、デリケートな植物もあって、年中温かい所じゃないとダメとか、寒い所でないとダメとか色々条件があるやつもあるからな。」
「そうですよね。そうなるハウス栽培をしてまでするかどうかって話になりますけど。建設費用が結構かかるから、そこまでして行うかどうかが問題ですよね。仮にハウスを建てたとしても、次は魔物や天候による弊害で壊れないかの対策が必要になってきますものね。」
「なぁ、アカネさっきから言っているハウス栽培っていうのは一体なんなんだ。それも本に書いてあったものか?」
あちゃ~~、またやったっちゃたわ。どうも専門分野のお話になるとタガが外れて、話してしまうのよね。しばらくは、書物を読んだでマッシュ兄さんは誤魔化せると思うけど、都会の貴族と話の一つにあげたら、ばれると思うんだよね。
「うん、ガーネット家にあった本の中にあったんだよ。ハウス栽培っていうのはね、文字通り、植物のためにお家を作ってあげることなんだ。植物が成長しやすいように、風を少なくし、温度を一定に保ち、元気一杯に成長できるように太陽光を取り入れたものなんだ。」
「うん?太陽光をとりいれるってどんなものなんだ?普通に家を建てたら、屋根があって、上からは、光が入らないだろ。そうなると窓からの採光だけになるから、植物に満遍なく光が当たらなくなるぞ。」
「それはですね。光を通す素材で、上も横も全面を作るんですよ。本ではガラスで作ったと書いてありましたよ。」
本当は、現代では、全面ガラスばりの温室もあるけど、どちらかと言えば安価なビニールハウスの方が主流なんだよね。うちも田んぼをやっている時は、ビニールハウスの中で苗を栽培して、ある程度育った苗をゴールデンウイークに人手をかけて、田植え機で植えていたから。
全面ガラスの温室は恐ろしく高い。でもビニールハウスも結構な金額がするんだよ。うん十万円はする。しかも、ある意味消耗品だし、ビニールが太陽光で劣化するわ、ビニールハウスの骨組みは鉄だし、うちは海に近いこともあって、潮風で塩害が強く錆びやすかったからね。
天災一発で借金まみれになる農作業をお祖父ちゃんは上手い事やってたな。それこそ道具を一つ一つ大事に扱ってメンテナンスしてたし。
「いや、それは流石に作れないだろ。1000万以上の金額が必要になると思うぞ。規模にもよるけど。それに、猪や熊が来てガラスが割れたりしたら、そもそも機能しなくなるだろ。リスクが高すぎるよ。」
「ま~そうなんですよね。本にもそう書いてありましたよ。ただ、リターンもそれなりに大きいのですよ。旬ではない食材を市場に提供したり、南国や北国でしか作れない野菜や果物をこの地で作ることにより、遠くまで貿易しなくてもよくなるので、その間の運送コストや運搬リスク、それに運送期間もぐ~~っつと短縮できますから。利益はそれなりに出ますよ。」
「それもそうか。砂糖自体はかなり高価だもんな。海を渡っての貿易になっているみたいだから、陸と海の運送コストに加え、船団が不慮の事故で亡くなった場合の費用も加算されているから、ツボ1個分だけでものすごい金額だもんな」
「そうなんですよ。それが、うちのそこら辺の場所で作ることが出来たら、その砂糖の金額より少し価格が安ければうちのを買ってくれると思いませんか?」
「それはそうだろう。誰だって同じ品質なら価格の安いものの方がありがたいからな。」
「でしょう。価格を落とさないためには、市場への供給量を制限してあげれば、現状の貿易での価格を維持したまま販売出来ます。ただし、小ロットでする必要があるので莫大な売上にはなりませんけどね。」
「供給量を増やし過ぎるのはダメだろう。他の商売やっている人がいい顔しなくなるからな。ここで安い砂糖が入手できてしまうなら、貿易して、リスクをしょってまで、遠洋することもなくなってしまう。そうすれば、一緒に輸入していた他のものまで、影響を受けてしまうし。なにより恨まれてしまうからな。」
「ですです。なので、私は砂糖を作ってもそのまま販売せずに、小麦粉に混ぜて、お菓子専用のホットケーキミックスとして販売することによって、既存の商売敵を敵にまわさずにうまいこと販売してしまいたいんですよね。」
「なるほどな。確かにそれなら、ちょっと甘い小麦粉で話は終わるから、砂糖の販売業者は文句を言わないだろう。それにその小麦粉に砂糖が入っているのなら、貿易で仕入れた砂糖が入っていると考えるから、多少単価が高くても納得して買ってくれるだろう。」
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
67
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる