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第8章 変わってしまう日常編
【雇用№141】魔法陣の効果2
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ひとまず一回目の比較は影響はなかった。
その後も魔法陣の大きさを変更したり、魔法陣の外から、魔法陣の中に魔法を発動したりと条件を微妙に変えて実感すること数百回。
「全く成果が上がらないな~」
「パパそうですね。やっぱり魔法陣が起動している中での魔法陣は効果がないんでしょうか?それとも、そもそも魔法陣に効果はないんですかね?」
「ノエル。そうかも知れないな。もう一回だけやってダメなら、何かいい閃きが出るまで実験はお預けにしようか。」
「そうですね。ただただ時間だけが流れていくのは不毛ですからね。」
元気なノエルすらも、肩を落としてへばっていた。
「パパそれで最後はどういう形にするんですか?」
「魔霊樹の5芒星の中ではあるけど、大体同じやり方でやってみたい。だから、5芒星の大体の位置に魔素の供給源である魔石をおく。この魔石が魔霊樹の代わりでやってみる。僕たちも、転送ゲートも魔法陣の中で魔法を使用、発動するから僕は中に入って魔法を使ってみる。」
そう言って僕は、今回の襲撃や表には出せない魔石を持ってきて、各星の点に5コ魔石を配置した。
『ミネラルウォーター』
パッシャーんと、用意したコップの中に落ちる。
先程までは、コップの半分ほどまでしか、水が満たされなかったのに対して、今回は水がコップから溢れ出している。
「やりましたね。パパ。成功です。魔法陣が意味がありましたよ。魔素を見ていたら、発動した瞬間、各魔石からパパの方に魔素がいつも以上に流れてましたよ。」
「やったなノエル僕たちのこの数百回の実験は無駄じゃなかったんだ。あれ、でも、そうなると魔石を持って魔法を唱えても増幅されるんじゃないのか?」
一旦魔法陣上から魔石を取り除き、一個だけ持って、ミネラルウォーターの魔法を唱えてみる。
結果はいつもと変わらない水が生成された。
「うーん、どうも魔法陣を使わないと、魔石から魔素を取り出すことが出来ないみたいですね。先程の効果のない数百回の実験があるので、確証は持てませんけど。」
「そうだよな。あるものを証明するなら、そのものを持ってくればいいし、なんなら現象を起こせばいいから分かりやすいのにな。ないと言うことを証明する程難しいことはないな。なんせさっきの実験で分かった様にちょっと条件を変えただけで結果が変わるのだから、ないと言う結果を沢山持ってきても、ないことの証明には繋がらないし。」
「そうですね。ですので、そのものがないのではなくて、今回は現象が確認出来なかったことになりますね。」
しみじみとノエルの言葉に頷く。エジソンではないげど、99パーセントの努力と1パーセントの閃き、じゃなかった、失敗は成功の母、99の失敗の上に一つの成功がある。
成功を導くためには、限りない失敗をして、それでも成功を諦めずに弛まぬ努力をした上で結果に結びつけることが大切だったかな。
「ひとまず実験は成功した。あとは、増幅率と魔石の関係性を突き詰めていけばそれなりの成果にはなるな。単純に水の量が半分から倍になった訳だから、攻撃力も2倍になる。」
「パパそれは性急に結論を出しすぎですよ。水を2倍出しても、私の上に出せば、効果は倍かも知れませんが、パパの上に落とした所でダメージはゼロですよ。ふふっ。」
「そうだよな。結局は、ゲーム風に言えば、攻撃力だけじゃなくて、防御力や魔法防御力も関係性するからな。そう簡単には、倍にはならないか。でも、威力はそれなりに上がるは筈だ。」
「そうですね。ないよりは効果は確実に上がりますよ。実用化出来れば、一般の人でもある程度なら防衛出来そうですね。」
「まーそうだよな。一般の魔力の低い人で、ダメージ通らなかったのが、通るようになればこれまで戦う力のなかった人にも防衛する力が出来るな。ただな………。」
「そうですね。ネックなのは、魔石が5か必要と言うコストですよね。命の為とは言え、それだけの大金を払って有事に備えて持っていられるかですよね。」
「うんそうなんだよな。そこの魔石の数や質はこれから、実験して精度を上げていけばいいのだけれど。最低でも、5個は必要そうだよな………。あっ、これテストしておきたい。5芒星は魔力増幅だけど、6芒星はどうなるんだろう?魔法陣の円周上なら、増幅に関わるのか、それとも破邪の力が出るのか?」
「どうなんですかね?魔法陣とは関係なく円の中心に魔素を供給するだけの気もするので、増幅の気もしますね。試せば分かることですね。」
ぼくは、魔法陣の円周上に6芒星がおける位置に魔石を6個配置していく。
「さっ準備は整った。魔法を使うから、ノエルは魔素の流れを確認してくれ。」
「はい、パパ」
『ミネラルウォーター』
ポシャっとコップの中に水が入る。
4分の1程に水が入っている。
「なるほど、六芒星だと減衰効果があるのかな?」
「パパ、そう見えますけど、魔素の流れを見ると違う結論になりますよ。魔法陣に配置されている魔素が供給されています。どうも6芒星は、魔法陣内にある魔素を魔石に供給するシステムの様です。そのため、魔法に本来使う筈の魔素が魔石に吸収された為、発動した魔法の威力が減衰した様に見えたのだと。」
その後も魔法陣の大きさを変更したり、魔法陣の外から、魔法陣の中に魔法を発動したりと条件を微妙に変えて実感すること数百回。
「全く成果が上がらないな~」
「パパそうですね。やっぱり魔法陣が起動している中での魔法陣は効果がないんでしょうか?それとも、そもそも魔法陣に効果はないんですかね?」
「ノエル。そうかも知れないな。もう一回だけやってダメなら、何かいい閃きが出るまで実験はお預けにしようか。」
「そうですね。ただただ時間だけが流れていくのは不毛ですからね。」
元気なノエルすらも、肩を落としてへばっていた。
「パパそれで最後はどういう形にするんですか?」
「魔霊樹の5芒星の中ではあるけど、大体同じやり方でやってみたい。だから、5芒星の大体の位置に魔素の供給源である魔石をおく。この魔石が魔霊樹の代わりでやってみる。僕たちも、転送ゲートも魔法陣の中で魔法を使用、発動するから僕は中に入って魔法を使ってみる。」
そう言って僕は、今回の襲撃や表には出せない魔石を持ってきて、各星の点に5コ魔石を配置した。
『ミネラルウォーター』
パッシャーんと、用意したコップの中に落ちる。
先程までは、コップの半分ほどまでしか、水が満たされなかったのに対して、今回は水がコップから溢れ出している。
「やりましたね。パパ。成功です。魔法陣が意味がありましたよ。魔素を見ていたら、発動した瞬間、各魔石からパパの方に魔素がいつも以上に流れてましたよ。」
「やったなノエル僕たちのこの数百回の実験は無駄じゃなかったんだ。あれ、でも、そうなると魔石を持って魔法を唱えても増幅されるんじゃないのか?」
一旦魔法陣上から魔石を取り除き、一個だけ持って、ミネラルウォーターの魔法を唱えてみる。
結果はいつもと変わらない水が生成された。
「うーん、どうも魔法陣を使わないと、魔石から魔素を取り出すことが出来ないみたいですね。先程の効果のない数百回の実験があるので、確証は持てませんけど。」
「そうだよな。あるものを証明するなら、そのものを持ってくればいいし、なんなら現象を起こせばいいから分かりやすいのにな。ないと言うことを証明する程難しいことはないな。なんせさっきの実験で分かった様にちょっと条件を変えただけで結果が変わるのだから、ないと言う結果を沢山持ってきても、ないことの証明には繋がらないし。」
「そうですね。ですので、そのものがないのではなくて、今回は現象が確認出来なかったことになりますね。」
しみじみとノエルの言葉に頷く。エジソンではないげど、99パーセントの努力と1パーセントの閃き、じゃなかった、失敗は成功の母、99の失敗の上に一つの成功がある。
成功を導くためには、限りない失敗をして、それでも成功を諦めずに弛まぬ努力をした上で結果に結びつけることが大切だったかな。
「ひとまず実験は成功した。あとは、増幅率と魔石の関係性を突き詰めていけばそれなりの成果にはなるな。単純に水の量が半分から倍になった訳だから、攻撃力も2倍になる。」
「パパそれは性急に結論を出しすぎですよ。水を2倍出しても、私の上に出せば、効果は倍かも知れませんが、パパの上に落とした所でダメージはゼロですよ。ふふっ。」
「そうだよな。結局は、ゲーム風に言えば、攻撃力だけじゃなくて、防御力や魔法防御力も関係性するからな。そう簡単には、倍にはならないか。でも、威力はそれなりに上がるは筈だ。」
「そうですね。ないよりは効果は確実に上がりますよ。実用化出来れば、一般の人でもある程度なら防衛出来そうですね。」
「まーそうだよな。一般の魔力の低い人で、ダメージ通らなかったのが、通るようになればこれまで戦う力のなかった人にも防衛する力が出来るな。ただな………。」
「そうですね。ネックなのは、魔石が5か必要と言うコストですよね。命の為とは言え、それだけの大金を払って有事に備えて持っていられるかですよね。」
「うんそうなんだよな。そこの魔石の数や質はこれから、実験して精度を上げていけばいいのだけれど。最低でも、5個は必要そうだよな………。あっ、これテストしておきたい。5芒星は魔力増幅だけど、6芒星はどうなるんだろう?魔法陣の円周上なら、増幅に関わるのか、それとも破邪の力が出るのか?」
「どうなんですかね?魔法陣とは関係なく円の中心に魔素を供給するだけの気もするので、増幅の気もしますね。試せば分かることですね。」
ぼくは、魔法陣の円周上に6芒星がおける位置に魔石を6個配置していく。
「さっ準備は整った。魔法を使うから、ノエルは魔素の流れを確認してくれ。」
「はい、パパ」
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「なるほど、六芒星だと減衰効果があるのかな?」
「パパ、そう見えますけど、魔素の流れを見ると違う結論になりますよ。魔法陣に配置されている魔素が供給されています。どうも6芒星は、魔法陣内にある魔素を魔石に供給するシステムの様です。そのため、魔法に本来使う筈の魔素が魔石に吸収された為、発動した魔法の威力が減衰した様に見えたのだと。」
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