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第8章 変わってしまう日常編
【雇用№158】精霊樹の斧と魔霊樹討伐7
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僕は、書斎に籠り、インターフェースと睨めっこすることにした。
「パパ…どんな極大魔法にするんですか?」
「ノエル、いくつか考えているものはあるんだ。ウォータープロミネンスみたいに自然を利用して発動するもの。既存の魔法でヒートショックみたいな完成されているものを、パラメータ調整して、極大化するとかね。自然を利用するのは、魔法抵抗に左右されない為、魔族に与えるダメージはでかいのだけど……」
「発動するのに、自然を利用する分、使用条件が入ってしまい、天候次第では使用できなくなるんですね。ウォータープロミネンスだと、晴れの日のみ使用可能で、雲や雨だと威力が落ちるし、下手したら発動すらしないと。」
「ノエル、そう言うことだ。威力を上げようとすれば、使用条件が厳しくなるし、プログラムの作成が難しくなる。反対に既存の魔法のアレンジは短時間で出来るけど、魔法依存の分威力は低いと思った方が良い。」
「で、パパはどっちの方で開発を進めるのですか?」
「どうしようかな?時間もないし、手堅く基準のアレンジにした方がいい様な。うーん、でも、貫通出来ないと結局何発も打つことになるし、そうなると魔石が持つかどうか不明だからな。それに一撃目は不意をつくことが出来るけど、2発目は警戒されるから当たらない気もするし。やはり初発で、ゲートから出てきた魔族を一掃出来る魔法だな。または複数人で取り囲んで、一斉掃射による殲滅かな。」
「複数人による一斉掃射は現状難しくありませんか。空を自由に飛べるのが実質パパだけなので、する為には他の人も自由に空を飛べる必要がありますが……。それとも地表から上空に向けて掃射してもらいますか?」
「そうなんだよね。さっき、ウェルザさんやセバリンさんに指摘されて内容になってしまうんだよな。地表からの掃射は、最悪撃ち漏らした時にしてもらいたいけど、一撃目は全員タイミングを合わせて、同じ場所から同一方向に向けてやりたいんだよね。そうなると結局みんな空を飛ぶことになる訳か……うーん」
「パパするなら、方向性を決めて、取り掛からないと時間的に厳しいと思いますよ。後は、開発が間に合わなかった時の対応策があった方がいいですね。」
「ノエルの言う通りなんだよな。あれもこれもやってる余裕はないからな。方向性か………。みんなが空を飛んで協力するのは、とりあえずなしだな。さっきの会議にも話は出たし。開発が失敗した時か。間に合わない可能性も十分にあるよな。徹夜して納期間に合わせたはいいけど、超バッドコンディションになってたら、空を飛ぶのも命がけになりそうだし。……」
頭を捻って考える。最大限の効果を発揮するには、極大魔法の開発が必須。体調のコンディションも万全にしとかないと出し………。
ノエルの言う通り、開発失敗後の保険を考えてからやった方が今回はベターな方策かな。
「よし、ノエル方向性は、開発が失敗した時の対応策を練ってからにする。時間が有れば、その策をよりよくパワーアップすれば、それなりの効果は見込めると思うよ。」
「では、その方向性で進めましょう。それで開発失敗時は、現状の魔法でどのように対応するのですか?」
「そうだな。ストーン系や火系は、下が城や街っから被害がでかくなるのでやめておこう。となるといつも通り、ヒートショックを最大限増幅しての貫通による討伐になるかな。」
「それだと、討伐された魔族の死骸が城に落ちてからのではないですか?」
「そうなんだよな。そうなんだけどね。転移ゲートが空中に出来る以上は仕方ないことだし、そこはもう割り切ってやろうかと思うんだよ。」
「パパ、少し思ったんですけど、超巨大扇風機の魔法で吹き飛ばしてはどうでしょうか?」
「うーん、不意打ちで使えば効果あるとおもうけど、それでも、城上空から吹き飛ばしでも、エリアを、離れるまで魔族がじっとしてくれてるとは思えないんだよね。」
「いえ、そうではなくてですね…パパが殲滅した魔族の死骸を風の魔法で吹き飛ばして、エリア外までに持っていくんですよ。あれなら、チルお姉ちゃんが使えますし、それなら、ウェルザさんやモニカちゃんも扱えるかと思ったんです。」
「なるほど、その手もありか。でもノエルそれだと撃ち漏らした魔族の追撃出来る人員が足りなくなるよ。残すところセバリンさんとチルになるし、ヒートショックでの魔法だと多分撃ち漏らしの数は多くなると思うんだ。」
「そうですね。そうなると、風魔法での掃除は余裕がなくて出来そうにないですね。」
ノエルがしょんぼりと肩を落とす。優しい子だな。なるべく犠牲が出ない様に考えている。割り切って考える僕とは違うタイプだな。
「ノエルは優しいね。」
人差し指でちょんちょんと机に座っているノエルの頭を撫でてあげる。
「なるべく最小限の被害で済む様に考えていこうか。僕も風魔法で、被害を少なくするのは、見逃してとから、ドンドン意見を言って欲しい。出来る出来ないはひとまず置いといて、奇抜なアイディアでもどんどん言って欲しい。もしかしたら、そこに思わぬ解決策が潜んでいるかもしれないから。」
「分かりました。パパ。慰めてくれてありがとうございます。ノエルは頑張ります。」
右手を天に向けて、ノエルが立ち上がった。
よかった元気になってくれたみたいだ。
「パパ…どんな極大魔法にするんですか?」
「ノエル、いくつか考えているものはあるんだ。ウォータープロミネンスみたいに自然を利用して発動するもの。既存の魔法でヒートショックみたいな完成されているものを、パラメータ調整して、極大化するとかね。自然を利用するのは、魔法抵抗に左右されない為、魔族に与えるダメージはでかいのだけど……」
「発動するのに、自然を利用する分、使用条件が入ってしまい、天候次第では使用できなくなるんですね。ウォータープロミネンスだと、晴れの日のみ使用可能で、雲や雨だと威力が落ちるし、下手したら発動すらしないと。」
「ノエル、そう言うことだ。威力を上げようとすれば、使用条件が厳しくなるし、プログラムの作成が難しくなる。反対に既存の魔法のアレンジは短時間で出来るけど、魔法依存の分威力は低いと思った方が良い。」
「で、パパはどっちの方で開発を進めるのですか?」
「どうしようかな?時間もないし、手堅く基準のアレンジにした方がいい様な。うーん、でも、貫通出来ないと結局何発も打つことになるし、そうなると魔石が持つかどうか不明だからな。それに一撃目は不意をつくことが出来るけど、2発目は警戒されるから当たらない気もするし。やはり初発で、ゲートから出てきた魔族を一掃出来る魔法だな。または複数人で取り囲んで、一斉掃射による殲滅かな。」
「複数人による一斉掃射は現状難しくありませんか。空を自由に飛べるのが実質パパだけなので、する為には他の人も自由に空を飛べる必要がありますが……。それとも地表から上空に向けて掃射してもらいますか?」
「そうなんだよね。さっき、ウェルザさんやセバリンさんに指摘されて内容になってしまうんだよな。地表からの掃射は、最悪撃ち漏らした時にしてもらいたいけど、一撃目は全員タイミングを合わせて、同じ場所から同一方向に向けてやりたいんだよね。そうなると結局みんな空を飛ぶことになる訳か……うーん」
「パパするなら、方向性を決めて、取り掛からないと時間的に厳しいと思いますよ。後は、開発が間に合わなかった時の対応策があった方がいいですね。」
「ノエルの言う通りなんだよな。あれもこれもやってる余裕はないからな。方向性か………。みんなが空を飛んで協力するのは、とりあえずなしだな。さっきの会議にも話は出たし。開発が失敗した時か。間に合わない可能性も十分にあるよな。徹夜して納期間に合わせたはいいけど、超バッドコンディションになってたら、空を飛ぶのも命がけになりそうだし。……」
頭を捻って考える。最大限の効果を発揮するには、極大魔法の開発が必須。体調のコンディションも万全にしとかないと出し………。
ノエルの言う通り、開発失敗後の保険を考えてからやった方が今回はベターな方策かな。
「よし、ノエル方向性は、開発が失敗した時の対応策を練ってからにする。時間が有れば、その策をよりよくパワーアップすれば、それなりの効果は見込めると思うよ。」
「では、その方向性で進めましょう。それで開発失敗時は、現状の魔法でどのように対応するのですか?」
「そうだな。ストーン系や火系は、下が城や街っから被害がでかくなるのでやめておこう。となるといつも通り、ヒートショックを最大限増幅しての貫通による討伐になるかな。」
「それだと、討伐された魔族の死骸が城に落ちてからのではないですか?」
「そうなんだよな。そうなんだけどね。転移ゲートが空中に出来る以上は仕方ないことだし、そこはもう割り切ってやろうかと思うんだよ。」
「パパ、少し思ったんですけど、超巨大扇風機の魔法で吹き飛ばしてはどうでしょうか?」
「うーん、不意打ちで使えば効果あるとおもうけど、それでも、城上空から吹き飛ばしでも、エリアを、離れるまで魔族がじっとしてくれてるとは思えないんだよね。」
「いえ、そうではなくてですね…パパが殲滅した魔族の死骸を風の魔法で吹き飛ばして、エリア外までに持っていくんですよ。あれなら、チルお姉ちゃんが使えますし、それなら、ウェルザさんやモニカちゃんも扱えるかと思ったんです。」
「なるほど、その手もありか。でもノエルそれだと撃ち漏らした魔族の追撃出来る人員が足りなくなるよ。残すところセバリンさんとチルになるし、ヒートショックでの魔法だと多分撃ち漏らしの数は多くなると思うんだ。」
「そうですね。そうなると、風魔法での掃除は余裕がなくて出来そうにないですね。」
ノエルがしょんぼりと肩を落とす。優しい子だな。なるべく犠牲が出ない様に考えている。割り切って考える僕とは違うタイプだな。
「ノエルは優しいね。」
人差し指でちょんちょんと机に座っているノエルの頭を撫でてあげる。
「なるべく最小限の被害で済む様に考えていこうか。僕も風魔法で、被害を少なくするのは、見逃してとから、ドンドン意見を言って欲しい。出来る出来ないはひとまず置いといて、奇抜なアイディアでもどんどん言って欲しい。もしかしたら、そこに思わぬ解決策が潜んでいるかもしれないから。」
「分かりました。パパ。慰めてくれてありがとうございます。ノエルは頑張ります。」
右手を天に向けて、ノエルが立ち上がった。
よかった元気になってくれたみたいだ。
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