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一章
1ー7 一期一会の中国茶屋 白瑞香(はくずいこう)の巻
しおりを挟む「桃花、大丈夫?」
目を覚ますと桃花の目の前には人語を話す猫がいた。
「ヒッ!」
急な異常事態に驚き、壁際に身を寄せると猫は
「あ、そっか。人の言葉を話すならこの格好よね」
と言うとどうゆう原理か猫耳を付けた女の子の姿に変わると
「驚かせてごめんなさいなのね」
と謝ったので桃花も冷静になった。
どうやら夢じゃないらしい。
「私、明明。お料理が好きな猫なの。
気づかない間に人間になれて緑仙と昔からいるの。
よろしくなの!」
えへんと話す姿はかわいい。
人間が猫なんて信じられないが猫から姿を変わったところは見たし耳や尻尾の揺れ方が自然すぎる。
「ああ、でも私達は怪しいけど出しているお茶やお菓子はちゃんとしたものだから安心してなの!」
ねっね?とミンミンは必死に訴える。
それを見るとなんだか、どうでも良くなってきた。
「ありがとうミンミンちゃん。お布団用意してくれて」
礼を言うと明明はパアッと表情が明るくなった。
「桃花を運んだり布団ひいたのは緑仙なの」
「え、そうなの?」
頷かれなんだか恥ずかしくなってしまった。
すると部屋の外から声がした。
「たらいと薬、こちらに置いておきますよ」
緑仙だ。
はーいなのと明明は返事をする。
「あの、リューシェンさんありがとうございます」
桃花も部屋の外にいる彼に礼を言う。
「迎様、お目覚めになったのですね。薬はその迎様の買い物袋に入っていた物で勝手に申し訳ないのですが」
「いえ、ありがとうございます」
「驚かせてしまって申し訳ありません」
「ふふっ、なんだか私達お互い謝りあったりしてますね」
人間じゃないなんて言い辛かっただろう。
彼らにも事情があるのだ。
「しかし、私も迎様には驚かされました」
「え?」
(どうゆう事だろう)
「迎様は営業を慣れないながら頑張っておられました。正直、迎様の口から悔しいという言葉が出た時
私は関心しましたんですよ」
「!違うんです。それは広報に行く手段がなくなったからの「悔しい」という意味で、私はそんな立派な奴じゃないんです」
本音をいうと投げ出したい気持ちがない訳じゃなかった。
でもそれは今も頑張っている社員や広報にも失礼だ。
それでも勤務最終日の月末は近づくのだ。
「いいじゃないですか、それでも。仕事を頑張る理由は人それぞれ。迎様は今も頑張ってらっしゃいます。それに頂いたシュウマイはとても美味しかったですよ」
そう言われて救われた気持ちになった。
「緑仙ってば1人でバクバク食べちゃったのよ。
信じらんないの。挙げ句の果てにニュースで桃花の会社の事知ったら買い置きしておけばよかったって落ち込んでるのよ」
「こら、明明!」
(リューシェンさんはミンミンちゃんには容赦ないん性格なんだ)
2人のやり取りを聞いてるとさっきまでの悲しい気持ちが一切なくなった。
「私、月末で退社するんです。だけど最終日まで頑張ります」
「桃花、えらいの!」
流石なのと明明は桃花にくっつく。
「本当に」
緑仙も外で頷く。
「さあ、桃花身体拭いて薬飲むの。あ、緑仙は自分の部屋に帰るのね。レディーが魅力的だからって覗いちゃダメなんだからね」
「ミンミンちゃん・・・」
小さいとはいえ女の子は早熟なのか発言がおませさんだ。
そんな彼女を呆れ半分あしらい
「はいはい。迎様、今日は薬を飲んでしっかり休ませてくださいね」
そう伝え彼は扉の前から去っていった。
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