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5話 大事なお客様を葬られたので敵認定します
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翌日。
今日も同じ露店にメイユイは出向く。
しかし、何やら今日は道すがら都尉の数が多い気がする。
(嫌だわ。まだ朝方なのに・・・ 。)
大きな通りでの商売だ。
(パトロールに来られて立ち退きにされなきゃいいのだけど)
そう思いながらも持って来た道具を並べ、一応は開店準備はしようとした。
その時、タッタ!と物凄い早さでメイユイの真横を後ろの辻から来た都尉がすれすれに横切りそうになり、すかさずエイレンが出てきて庇う。
「きゃっ!」
「大丈夫ですか?何やら様子が今日は騒がしいですね」
「何?逃走中の犯人でも街中にいる訳?」
しかし自分達を横切ったという事は、立ち退きの取り締まりではないらしい。
では、これは一体?
ざわざわー。
メイユイ達が都尉の後をついて行く。
すると「孫」の屋敷に都尉達以外にも近隣の住民が集まっていた。
「まただ!」
「くそ!これで今月は三件目だぞ!」
皆パニックになっている。
辺りはただならない空気が漂い、皆鼻を袖で隠し下を向いていた。
(ひどい匂い!)
メイユイも同じように袖で鼻を隠す。
庭先に敷かれた後座に「人だったもの」が横たわりその身体には見えないように布が被せてあった。
「亡くなったのってズーケン様でしょう?」
「私、昨日花街の方に向かって行くのを見かけたわよ」
ざわざわー。
近くにいた女性達が噂する。
「こら!下がりなさい」
都尉の注意で一同は引き下がる。
「メイユイ様・・・ 」
一人立ち往生するメイユイに堪らずエイレンは呼びかける。
「エイレン、手伝って欲しい事があるの」
お願いー!
その目は訴えている。
「御意」
礼をするとメイユイの命でキョンシーは消えた。
今日も同じ露店にメイユイは出向く。
しかし、何やら今日は道すがら都尉の数が多い気がする。
(嫌だわ。まだ朝方なのに・・・ 。)
大きな通りでの商売だ。
(パトロールに来られて立ち退きにされなきゃいいのだけど)
そう思いながらも持って来た道具を並べ、一応は開店準備はしようとした。
その時、タッタ!と物凄い早さでメイユイの真横を後ろの辻から来た都尉がすれすれに横切りそうになり、すかさずエイレンが出てきて庇う。
「きゃっ!」
「大丈夫ですか?何やら様子が今日は騒がしいですね」
「何?逃走中の犯人でも街中にいる訳?」
しかし自分達を横切ったという事は、立ち退きの取り締まりではないらしい。
では、これは一体?
ざわざわー。
メイユイ達が都尉の後をついて行く。
すると「孫」の屋敷に都尉達以外にも近隣の住民が集まっていた。
「まただ!」
「くそ!これで今月は三件目だぞ!」
皆パニックになっている。
辺りはただならない空気が漂い、皆鼻を袖で隠し下を向いていた。
(ひどい匂い!)
メイユイも同じように袖で鼻を隠す。
庭先に敷かれた後座に「人だったもの」が横たわりその身体には見えないように布が被せてあった。
「亡くなったのってズーケン様でしょう?」
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ざわざわー。
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「こら!下がりなさい」
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「メイユイ様・・・ 」
一人立ち往生するメイユイに堪らずエイレンは呼びかける。
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「御意」
礼をするとメイユイの命でキョンシーは消えた。
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