オタクが失恋💔したらラジオPに拾われました!

麻麻(あさあさ)

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13話 告白

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『アルバムありがとうございます。
今部屋にいますか?』


久しぶりに晴海さんからのラインは、嬉しいけど今の自分にはいきなりすぎた。

アルバムを受け取ってもらった事は分かったが、なぜ部屋にいる事を聞いてくるのだろうと疑問に思った矢先、ラインが送られて来た。

『部屋って六階ですよね』と聞いてきたので
(まさか、来るつもりなの?)
と焦る。

確かにライブから帰って別れた時に、階数ボタンを推してくれた彼が小岩さん何階?と聞いたのに返したのを思い出した。

鏡を見て、眉毛やリップをさっと直してOKのスタンプを送って部屋から出ると、彼は今から来ますと返し本当にすぐに上がってきた。

「お久しぶりです」と挨拶する。

「あの、これありがとう。
お礼なんてよかったのに」
アルバムを見せながら言う彼に
「気にしないで下さい。私が勝手にしたかっただけですから」

本当はバースデープレゼントを兼ねた気持ちで送ったのだ。

それに

「晴海さん当日ライブお仕事だから」

そう言うと

「うん。その日はどうしてもね」

詳細には触れないでと言う表情で、晴海さんは話す。
それが悲しい。

パーソナリティという事は、そんなに隠したい事だろうか。

(ラジオでのはしゃぐユウさんも、今ここにいる晴海さんはこんなに素敵なのに)

知らぬ間に見つめたからか、晴海さんは自身の頬を掻いたかと思うと突然「あのさ、好きなんだ。小岩さんの事」

コトリ。
語りかけるように今、確かに好きだと彼は言った。

幻聴だろうか。
とぼうっとしていると

「違うから」
と言われてしまう。

どうやらそのまま思った事が口に出ていたらしい。

コクリと首を縦に倒すと

「よかったあ」と緊張が抜けたからか、晴海さんは側にあった壁に肩をついた。



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