私に濡れ衣を着せてまで、妹と結ばれたかったんですね? ですが……

青杉春香

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『私は今でもお姉様は放火など、していないと信じています。お姉様がずっと否定し続けているにも関わらず、まわりが耳をかさないのも見てきました。なので、探りを入れてみたんです。そして決定的証拠が見つかりました。街の放課騒動を犯した連中は悪名高い組織でどうやらライト様に雇われていたのだとか……つまり、最初から彼の自演ってことですね』

どうやら、妹は私を信じて、真の犯人を知るべく調査をしたらしい。

黒幕がライトだってことくらい私は知っているのだけれど、私が言っても誰も聞く耳を持たない。これはアリシアが調べてくれた情報だからこそ価値があり光るのだ。

『私は今、心の底からライト様が憎くて仕方ありません。放火されて家や家族を失った方々には居た堪れなさで一杯です。一番の被害者であるお姉様が監禁されてる状況なのも納得できません。なので、私は自分のできることを精一杯やるつもりです。待っててくださいお姉様。明後日必ず面会しに行きます。そこで、計画の全貌をお話しします』

願ったり叶ったりという言葉は、まさにこれを指すのだろう。

どうしようもないはずの未来に少しだけ光が見えた気がする。

私だけだとできることも限られるが、妹が協力してくれるというのなら話は別だ。

こちらも明後日、妹に会う時に備えて自分のできることを今からやろうと思う。
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