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7話

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「ぐはっ」

どうして自分は地面と向き合い、跪いているのだろうか、ゲス王子は不思議そうにしている。

「わかりませんか? やはり貴方みたいな虫ケラもどきでは反応できませんでしたか? おっと失礼、虫の方が機敏でした」

「な、何が起こっている……!?」

「わからないのならもう一度してさしあげますわ」

言葉を放った刹那、私の膝が彼の溝打ちを捉える。わずか一秒未満の出来事に彼は反応できない。

「噂通り、相当甘やかされて堕落した生活を送っていたみたいですね。それじゃあ、私には勝てません。というよりお姉様にも勝てませんけど。私たちの村の歴史をしっかりと調べたことがありますか?」

ゲス王子は息をすることができず、地面に崩れ落ちたまま反応がない。


「今でこそ村の奥にある鉱山のおかげで豊かになった国ですが、元々は戦士を育成する場所でした。歴戦の戦士たちが修行をしていた場所です。その名残で私もお姉様も稽古を怠ったことはありません。貴方のようなゲスな者が太刀打ちできるような段階ではないことは自負しております」

寝たままの状態でジリジリと腕を伸ばし必死で私の足を掴もうとするゲス王子の顔面を蹴る。

「ぐはっ……」

「いくら抵抗しようと無駄ですよ。ここには誰も来ません。それに、どのみち貴方はここでおしまいです。そのくらいの根回しもしていますよ。腕っ節が強いだけじゃ戦には勝てませんからね。歴戦の戦士の方々もそうやって勝たれて来ましたから」

お姉様、私やりました!

すぐに報告しにいきます。

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