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第二章
第十一話
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2019年8月、ラスベガスから日本に帰ってきて二日目、俺は友梨に会うため東京駅に向かっていた。
気付けば出会ってから七年という時間が流れていた。
友梨は帰国後大学を卒業し社会人になり、俺はアメリカに戻りラスベガスに住んでいる。
お互い学生ではなくなり、環境も立場も大きく変わっていたが、彼女に対する想いだけは時間と共に色褪せることはなかった。
この日は台風が上陸するということもあり、朝から風も強く、ずっと湿った空気が流れていた。
待ち合わせ時間よりも大分早く着いてしまい、俺は喫茶店で時間をつぶすことにした。
人と会うのにここまで緊張したのは何年ぶりか分からないほど気持ちが昂り、初めて女性をデートに誘う時のような緊張に胸が締め付けられた。
二十代後半に入り、日々の中で薄れ、気付かぬ内に埋もれていった感情が少しずつ心全体に染み渡っていった。
「Her name is Yuri. (名前は友梨っていうんだ。)」
思えば全てはCoryのこの一言から始まった。
換気扇に吸い込まれていくタバコの煙を眺めながら、俺は友梨との出会いを思い返した。
気付けば出会ってから七年という時間が流れていた。
友梨は帰国後大学を卒業し社会人になり、俺はアメリカに戻りラスベガスに住んでいる。
お互い学生ではなくなり、環境も立場も大きく変わっていたが、彼女に対する想いだけは時間と共に色褪せることはなかった。
この日は台風が上陸するということもあり、朝から風も強く、ずっと湿った空気が流れていた。
待ち合わせ時間よりも大分早く着いてしまい、俺は喫茶店で時間をつぶすことにした。
人と会うのにここまで緊張したのは何年ぶりか分からないほど気持ちが昂り、初めて女性をデートに誘う時のような緊張に胸が締め付けられた。
二十代後半に入り、日々の中で薄れ、気付かぬ内に埋もれていった感情が少しずつ心全体に染み渡っていった。
「Her name is Yuri. (名前は友梨っていうんだ。)」
思えば全てはCoryのこの一言から始まった。
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