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STORY5
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流石に樹奈を人質を取られているとなるとこのまま銃を撃つ訳にもいかず、どうしたものかと郁斗の額には汗が滲む。
すると、すぐ側に居る恭輔が小声で呟いた。「とりあえず今は彼女を鹿嶋から離す事が優先だ」と。
その言葉に小さく頷いた郁斗は手にしていた銃を足元へ投げ捨てると、両手を上げて降参のポーズをとる。
「――樹奈は解放してやって欲しい。丸腰の俺が頼んでるだ、それくらい聞いてくれよ」
そんな郁斗の言葉に一瞬悩む素振りを見せた鹿嶋。
「…………まあ、いいだろ。こんな女、大した役に立ちそうもねぇからな」
「きゃっ!?」
考えた後、鹿嶋はそう口にすると、樹奈の身体を離して勢いよく郁斗たちの方へ向かって突き飛ばした。
突然の事に驚き、体勢を崩した樹奈はよろけながらも何とか立て直して郁斗たちの元へ走ろうとするけれど、
「――なんてな、死ねっ!!」
それはあくまでも油断させる為の演技だったようで、樹奈の背後から鹿嶋がナイフを振りかざす。
「樹奈!!」
「え……?」
郁斗の叫び声と背後からの気配に良からぬ空気を悟ったのか、樹奈が足を止めてしまった、その瞬間、
「樹奈、こっちだ!」
郁斗の横から素早く駆けて行った恭輔は懐から銃を取り出すと、左手で樹奈の腕を引いて身体を引き寄せて抱き留めると、右手に構えた拳銃を鹿嶋に向けた。
「動くな。銃を持ってるのは郁斗だけじゃねぇんだよ。リーダーにしちゃ甘いな、考えが」
「……クソっ!」
一気に形成逆転すると同時に、恭輔が呼んでいた応援要員の組員たちが雪崩込むように店内へ入って来た事で、鹿嶋を初めとする苑流の下っ端たちは取り押さえられた。
こうして樹奈を奪還する事には成功したものの店内のどこにも詩歌の姿は無く、彼女の居場所を鹿嶋や下っ端たちに問うもなかなか口を割ろうとしない。
しかし、何度も痛めつけられたせいか、下っ端の一人がついに口を滑らせて詩歌は迅が借りているアパートの一室に匿われている事が判明した。
「恭輔さん、樹奈を頼みます」
店外へ出るや否や、気を失って恭輔に抱き抱えられている樹奈を見ながら郁斗は彼女を託すと、一人で詩歌の元へ向かう事を告げる。
「ああ。しかし、お前一人で大丈夫か?」
「はい。とりあえずは」
「……分かった。樹奈を病院に連れてくついでに美澄や小竹の様子も見てから俺も合流する。それまでは、死ぬなよ」
「縁起でもない事言わないでくださいよ、恭輔さん」
「そうだな」
「それじゃ、また」
こうして詩歌の居場所が分かった郁斗は単身迅の待つアパートへ向かって車を走らせて行った。
すると、すぐ側に居る恭輔が小声で呟いた。「とりあえず今は彼女を鹿嶋から離す事が優先だ」と。
その言葉に小さく頷いた郁斗は手にしていた銃を足元へ投げ捨てると、両手を上げて降参のポーズをとる。
「――樹奈は解放してやって欲しい。丸腰の俺が頼んでるだ、それくらい聞いてくれよ」
そんな郁斗の言葉に一瞬悩む素振りを見せた鹿嶋。
「…………まあ、いいだろ。こんな女、大した役に立ちそうもねぇからな」
「きゃっ!?」
考えた後、鹿嶋はそう口にすると、樹奈の身体を離して勢いよく郁斗たちの方へ向かって突き飛ばした。
突然の事に驚き、体勢を崩した樹奈はよろけながらも何とか立て直して郁斗たちの元へ走ろうとするけれど、
「――なんてな、死ねっ!!」
それはあくまでも油断させる為の演技だったようで、樹奈の背後から鹿嶋がナイフを振りかざす。
「樹奈!!」
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郁斗の叫び声と背後からの気配に良からぬ空気を悟ったのか、樹奈が足を止めてしまった、その瞬間、
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「動くな。銃を持ってるのは郁斗だけじゃねぇんだよ。リーダーにしちゃ甘いな、考えが」
「……クソっ!」
一気に形成逆転すると同時に、恭輔が呼んでいた応援要員の組員たちが雪崩込むように店内へ入って来た事で、鹿嶋を初めとする苑流の下っ端たちは取り押さえられた。
こうして樹奈を奪還する事には成功したものの店内のどこにも詩歌の姿は無く、彼女の居場所を鹿嶋や下っ端たちに問うもなかなか口を割ろうとしない。
しかし、何度も痛めつけられたせいか、下っ端の一人がついに口を滑らせて詩歌は迅が借りているアパートの一室に匿われている事が判明した。
「恭輔さん、樹奈を頼みます」
店外へ出るや否や、気を失って恭輔に抱き抱えられている樹奈を見ながら郁斗は彼女を託すと、一人で詩歌の元へ向かう事を告げる。
「ああ。しかし、お前一人で大丈夫か?」
「はい。とりあえずは」
「……分かった。樹奈を病院に連れてくついでに美澄や小竹の様子も見てから俺も合流する。それまでは、死ぬなよ」
「縁起でもない事言わないでくださいよ、恭輔さん」
「そうだな」
「それじゃ、また」
こうして詩歌の居場所が分かった郁斗は単身迅の待つアパートへ向かって車を走らせて行った。
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