18 / 70
カウントダウン
正規入隊 2
しおりを挟む
「ヴェリテ・クロワール……?」
「おっ、もしかしてクロワール家知ってる感じ、アルマくん?」
思い出した。ヴェリテ・クロワール。貴族としての名は知らない。だが記憶には確かにあった。自身とはとにかく相性の悪い王国軍中将ヴェリテ・クロワール。刀を獲物とするおれと巨大なメイスを手にする中将は相性が最悪で極力戦いを避けたいとまで思わされた相手。そして革命軍のアルマ・ベルネットが殺されたあの日、自分はこの青年に左腕を見事に砕かれ、そして彼の右手の指を数本切り落としその切っ先を手首に突き刺した。
ほぼ無意識のまま、目の前の青年の右手と背に背負った特殊な武器に視線を注いでいた。もちろん、彼の右手に指は五本ともついている。
「……いや、知らん。思い違いだった。」
「思い違いって、クロワール家は没落貴族だよ。」
「ヒルマてめぇ……!」
一瞬だけ、ほんの一瞬だけこの青年新兵を殺してしまおうかと思った。いずれこの男は自分にとって不利な相手になる。それこそおそらく互角と言えるほどの強敵になる。だがこの若いうちに不安の目を摘んでおけば、10年後自身の邪魔をする敵が一人減る。
微かに刀が音を立てて我に返る。今はまだ、早い。少なくともここで殺すわけにはいかない。ここで殺してしまえば今まで王国軍に居たことがぱあになる。むしろ殺してしまうよりも完全に仲間だと思わせている方が得策だ。いずれ中将となりそれに見合った実力をつける。少しでも信じさせていられれば、メンテを連れて逃亡する際、隙を突けるだろう。
「……宗教貴族か。」
「あれ、やっぱ知ってる?」
「知らん。……だが背中に背負ってるのはメイスだろ。わざわざメイスを使うなら信徒だと思った。」
「ふん、わかってんじゃねぇか。神の作ったこの大地に無駄に血を吸わせるわけにはいかねぇからな。」
メイスは星龍会信徒が古くから好んで使う武器だ。打撃に特化した武器でその最大の特徴は血が激しく噴出さずに相手を殺せるという点だ。重量も長さもあるため使い辛く信徒の中でも使う者は限られているが、龍の涙で栄えた土地に、汚い敵の血を吸わせるわけにはいかないという考え方らしい。では神龍の作った人間を殺すのは良いのかと思うが、そこまでくわしく調べたことはない。
「今時星龍会だなんて古臭い宗教信仰してるなんて、馬鹿馬鹿しい。神なんていないよ。」
「んだとてめぇっ!今日という今日は許さねぇ、神を冒涜するなんざ万死に値する……!」
右手にヴェリテ左手にヒルマ犬猿の仲らしい二人に挟まれ辟易とする。だが未来面倒な相手となる男を見つけられたのは良かったかもしれない。面倒だが下手に仲裁に入ると余計拗れるのは目に見えていた。宗教に関する揉め事は首を突っ込んだ方が大抵損をするのだ。少なくとも現在進行形でやり直しという不思議な体験をしていることを踏まえても、もともと無神論者のおれに神は語れない。
「……喧嘩するなら他所でやれ。喧しい。それとヒルマ、宗教関連で喧嘩を売るな。面倒くさい。」
「はああ!?てめえも神を信じてねぇのか!この国に、神の作った国に住んでいて!」
今まで戦いの面以外で興味を持ったことのなかったヴェリテ・クロワールという男はどうやらとてつもなく面倒な男であったらしかった。どう答えればもっとも波風立たないかと逡巡し、荷物の中のお守りの存在を思い出した。背嚢に手を突っ込み指先でそれを見つけヴェリテの前に突き出した。
「ん……、」
「星龍会の!」
カルムクールから渡されたお守り、星龍会のモチーフのピアスがこんな形で役に立つとは思わなかった。見せた途端、仲間だと認識したのか何なのか機嫌が急上昇するのを見て存外こいつちょろいな、という感想を抱く。
「……アルマくん信者だったの。」
「いや、おれは無神論者だ。……保護者に今朝、渡された。」
保護者、おそらくその言葉が一番ふさわしいのだろう。ヴェリテには聞こえないように耳打ちし手のひらで龍のピアスを弄ぶ。
「そういやあお前はメイスじゃねぇのか。剣でもねえみてぇだし。」
「ああ。これは刀だ。東の方で生産されてる。」
両側から抱えている刀を凝視されこの地域では刀をもつ軍人が少ないことを思い出す。
この刀はカルムクール部隊にいるころ遠征で東へ行ったときに買ったものだった。東の方の支部では比較的よく使われているようだが、本部から離れている上に生産数も少ないために王都あたりではほとんど見ることがない。革命軍にいるときは全国各地から同士が集まっていたため多種多様な武器が使われていたため刀があまり一般的でないことに気が付かなかった。
「へえ、随分細いんだね。潰すの?突くの?」
「突く、斬るが中心だ。」
「ふうん。簡単に折れちまいそうだな。」
「ああ。打撃系とは相性が悪い。横から打たれると、折れる。」
淡々と事実を述べると途端に優位に立ったとでもいうような顔をするヴェリテにヒルマがうげぇと声を零した。
武器の相性上メイスは有利だ。だが彼は未来、刀に敗北を喫することをしらない。
「なんでそんな弱点だらけのもん使ってんだ……。もし実戦で危なくなったらおれが助けてやろうか?」
「知ってる?そういうこと言う人が真っ先に死ぬんだよ。犬死に。」
「てめぇは黙ってろ!」
目聡く噛みつき煽るヒルマに飽きることなく応戦するヴェリテを横目にため息を吐いた。
「助けなんぞいらん。」
「ああ?」
「新兵だろうと歴戦の軍人であろうと、自分の身が危うくなったとき他人に助けられるような奴は、戦場にいらん。そのまま死んだ方が軍のためだ。」
自身の身も守れないような奴は戦場に身をおく資格はない。力不足で身が危うくなるのは自業自得、戦ううえで命を落とすのは仕方がないこと。他人に助けられるなどあってはならない。
「……助けあう方がいいだろ。普通に考えて。死人は少ない方が軍のためじゃねえのか。」
「ああ、死人は少ない方が良い。だから助けない方が良い。圧倒的な実力差があったなら下手に助けに入って死体を一つ増やすより、撤退を選ぶか確実に倒せるように作戦を考えるべきだ。」
「……それって暗にアルマくんが危なくなるような相手はヴェリテくんにも絶対かなわないってことだよね。」
そうとも言う、という言葉は流石に飲み込んだ。これ以上ヴェリテを怒らせても得はない。無駄に体力を使うだけだろう。
「てめぇ絶対助けてやんねえからなっ!あとで俺の助けを得られないことを後悔しろっ!」
「そろそろ黙れ。無駄に体力を使うな。」
「体力使うも何も支部に着くまで荷馬車に乗りっぱなしだろうが、軟弱が!」
軟弱がおれの持つ刀を揶揄しているのか人より小柄なことを揶揄しているのかはわからないが、これ以上喋ることはないと口を閉じ布にもたれた。荷馬車に乗りっぱなしなんて楽なことはないということはわざわざ教えずともすぐにわかることだ。地面の緩い湿地までもうそう遠くない。
それから数分後、車輪が地面にはまり新兵全員が荷馬車から降りて湿地帯を抜けるまで馬車を押すことになる。
「おっ、もしかしてクロワール家知ってる感じ、アルマくん?」
思い出した。ヴェリテ・クロワール。貴族としての名は知らない。だが記憶には確かにあった。自身とはとにかく相性の悪い王国軍中将ヴェリテ・クロワール。刀を獲物とするおれと巨大なメイスを手にする中将は相性が最悪で極力戦いを避けたいとまで思わされた相手。そして革命軍のアルマ・ベルネットが殺されたあの日、自分はこの青年に左腕を見事に砕かれ、そして彼の右手の指を数本切り落としその切っ先を手首に突き刺した。
ほぼ無意識のまま、目の前の青年の右手と背に背負った特殊な武器に視線を注いでいた。もちろん、彼の右手に指は五本ともついている。
「……いや、知らん。思い違いだった。」
「思い違いって、クロワール家は没落貴族だよ。」
「ヒルマてめぇ……!」
一瞬だけ、ほんの一瞬だけこの青年新兵を殺してしまおうかと思った。いずれこの男は自分にとって不利な相手になる。それこそおそらく互角と言えるほどの強敵になる。だがこの若いうちに不安の目を摘んでおけば、10年後自身の邪魔をする敵が一人減る。
微かに刀が音を立てて我に返る。今はまだ、早い。少なくともここで殺すわけにはいかない。ここで殺してしまえば今まで王国軍に居たことがぱあになる。むしろ殺してしまうよりも完全に仲間だと思わせている方が得策だ。いずれ中将となりそれに見合った実力をつける。少しでも信じさせていられれば、メンテを連れて逃亡する際、隙を突けるだろう。
「……宗教貴族か。」
「あれ、やっぱ知ってる?」
「知らん。……だが背中に背負ってるのはメイスだろ。わざわざメイスを使うなら信徒だと思った。」
「ふん、わかってんじゃねぇか。神の作ったこの大地に無駄に血を吸わせるわけにはいかねぇからな。」
メイスは星龍会信徒が古くから好んで使う武器だ。打撃に特化した武器でその最大の特徴は血が激しく噴出さずに相手を殺せるという点だ。重量も長さもあるため使い辛く信徒の中でも使う者は限られているが、龍の涙で栄えた土地に、汚い敵の血を吸わせるわけにはいかないという考え方らしい。では神龍の作った人間を殺すのは良いのかと思うが、そこまでくわしく調べたことはない。
「今時星龍会だなんて古臭い宗教信仰してるなんて、馬鹿馬鹿しい。神なんていないよ。」
「んだとてめぇっ!今日という今日は許さねぇ、神を冒涜するなんざ万死に値する……!」
右手にヴェリテ左手にヒルマ犬猿の仲らしい二人に挟まれ辟易とする。だが未来面倒な相手となる男を見つけられたのは良かったかもしれない。面倒だが下手に仲裁に入ると余計拗れるのは目に見えていた。宗教に関する揉め事は首を突っ込んだ方が大抵損をするのだ。少なくとも現在進行形でやり直しという不思議な体験をしていることを踏まえても、もともと無神論者のおれに神は語れない。
「……喧嘩するなら他所でやれ。喧しい。それとヒルマ、宗教関連で喧嘩を売るな。面倒くさい。」
「はああ!?てめえも神を信じてねぇのか!この国に、神の作った国に住んでいて!」
今まで戦いの面以外で興味を持ったことのなかったヴェリテ・クロワールという男はどうやらとてつもなく面倒な男であったらしかった。どう答えればもっとも波風立たないかと逡巡し、荷物の中のお守りの存在を思い出した。背嚢に手を突っ込み指先でそれを見つけヴェリテの前に突き出した。
「ん……、」
「星龍会の!」
カルムクールから渡されたお守り、星龍会のモチーフのピアスがこんな形で役に立つとは思わなかった。見せた途端、仲間だと認識したのか何なのか機嫌が急上昇するのを見て存外こいつちょろいな、という感想を抱く。
「……アルマくん信者だったの。」
「いや、おれは無神論者だ。……保護者に今朝、渡された。」
保護者、おそらくその言葉が一番ふさわしいのだろう。ヴェリテには聞こえないように耳打ちし手のひらで龍のピアスを弄ぶ。
「そういやあお前はメイスじゃねぇのか。剣でもねえみてぇだし。」
「ああ。これは刀だ。東の方で生産されてる。」
両側から抱えている刀を凝視されこの地域では刀をもつ軍人が少ないことを思い出す。
この刀はカルムクール部隊にいるころ遠征で東へ行ったときに買ったものだった。東の方の支部では比較的よく使われているようだが、本部から離れている上に生産数も少ないために王都あたりではほとんど見ることがない。革命軍にいるときは全国各地から同士が集まっていたため多種多様な武器が使われていたため刀があまり一般的でないことに気が付かなかった。
「へえ、随分細いんだね。潰すの?突くの?」
「突く、斬るが中心だ。」
「ふうん。簡単に折れちまいそうだな。」
「ああ。打撃系とは相性が悪い。横から打たれると、折れる。」
淡々と事実を述べると途端に優位に立ったとでもいうような顔をするヴェリテにヒルマがうげぇと声を零した。
武器の相性上メイスは有利だ。だが彼は未来、刀に敗北を喫することをしらない。
「なんでそんな弱点だらけのもん使ってんだ……。もし実戦で危なくなったらおれが助けてやろうか?」
「知ってる?そういうこと言う人が真っ先に死ぬんだよ。犬死に。」
「てめぇは黙ってろ!」
目聡く噛みつき煽るヒルマに飽きることなく応戦するヴェリテを横目にため息を吐いた。
「助けなんぞいらん。」
「ああ?」
「新兵だろうと歴戦の軍人であろうと、自分の身が危うくなったとき他人に助けられるような奴は、戦場にいらん。そのまま死んだ方が軍のためだ。」
自身の身も守れないような奴は戦場に身をおく資格はない。力不足で身が危うくなるのは自業自得、戦ううえで命を落とすのは仕方がないこと。他人に助けられるなどあってはならない。
「……助けあう方がいいだろ。普通に考えて。死人は少ない方が軍のためじゃねえのか。」
「ああ、死人は少ない方が良い。だから助けない方が良い。圧倒的な実力差があったなら下手に助けに入って死体を一つ増やすより、撤退を選ぶか確実に倒せるように作戦を考えるべきだ。」
「……それって暗にアルマくんが危なくなるような相手はヴェリテくんにも絶対かなわないってことだよね。」
そうとも言う、という言葉は流石に飲み込んだ。これ以上ヴェリテを怒らせても得はない。無駄に体力を使うだけだろう。
「てめぇ絶対助けてやんねえからなっ!あとで俺の助けを得られないことを後悔しろっ!」
「そろそろ黙れ。無駄に体力を使うな。」
「体力使うも何も支部に着くまで荷馬車に乗りっぱなしだろうが、軟弱が!」
軟弱がおれの持つ刀を揶揄しているのか人より小柄なことを揶揄しているのかはわからないが、これ以上喋ることはないと口を閉じ布にもたれた。荷馬車に乗りっぱなしなんて楽なことはないということはわざわざ教えずともすぐにわかることだ。地面の緩い湿地までもうそう遠くない。
それから数分後、車輪が地面にはまり新兵全員が荷馬車から降りて湿地帯を抜けるまで馬車を押すことになる。
0
あなたにおすすめの小説
娘を返せ〜誘拐された娘を取り返すため、父は異世界に渡る
ほりとくち
ファンタジー
突然現れた魔法陣が、あの日娘を連れ去った。
異世界に誘拐されてしまったらしい娘を取り戻すため、父は自ら異世界へ渡ることを決意する。
一体誰が、何の目的で娘を連れ去ったのか。
娘とともに再び日本へ戻ることはできるのか。
そもそも父は、異世界へ足を運ぶことができるのか。
異世界召喚の秘密を知る謎多き少年。
娘を失ったショックで、精神が幼児化してしまった妻。
そして父にまったく懐かず、娘と母にだけ甘えるペットの黒猫。
3人と1匹の冒険が、今始まる。
※小説家になろうでも投稿しています
※フォロー・感想・いいね等頂けると歓喜します!
よろしくお願いします!
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
処刑前夜に逃亡した悪役令嬢、五年後に氷の公爵様に捕まる〜冷徹旦那様が溺愛パパに豹変しましたが私の抱いている赤ちゃん実は人生2周目です〜
放浪人
恋愛
「処刑されるなんて真っ平ごめんです!」 無実の罪で投獄された悪役令嬢レティシア(中身は元社畜のアラサー日本人)は、処刑前夜、お腹の子供と共に脱獄し、辺境の田舎村へ逃亡した。 それから五年。薬師として穏やかに暮らしていた彼女のもとに、かつて自分を冷遇し、処刑を命じた夫――「氷の公爵」アレクセイが現れる。 殺される!と震えるレティシアだったが、再会した彼は地面に頭を擦り付け、まさかの溺愛キャラに豹変していて!?
「愛しているレティシア! 二度と離さない!」 「(顔が怖いです公爵様……!)」
不器用すぎて顔が怖い旦那様の暴走する溺愛。 そして、二人の息子であるシオン(1歳)は、実は前世で魔王を倒した「英雄」の生まれ変わりだった! 「パパとママは僕が守る(物理)」 最強の赤ちゃんが裏で暗躍し、聖女(自称)の陰謀も、帝国の侵略も、古代兵器も、ガラガラ一振りで粉砕していく。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
慈愛と復讐の間
レクフル
ファンタジー
とある国に二人の赤子が生まれた。
一人は慈愛の女神の生まれ変わりとされ、一人は復讐の女神の生まれ変わりとされた。
慈愛の女神の生まれ変わりがこの世に生を得た時、必ず復讐の女神の生まれ変わりは生を得る。この二人は対となっているが、決して相容れるものではない。
これは古より語り継がれている伝承であり、慈愛の女神の加護を得た者は絶大なる力を手にするのだと言う。
だが慈愛の女神の生まれ変わりとして生を亨けた娘が、別の赤子と取り換えられてしまった。
大切に育てられる筈の慈愛の女神の生まれ変わりの娘は、母親から虐げられながらも懸命に生きようとしていた。
そんな中、森で出会った迷い人の王子と娘は、互いにそれと知らずに想い合い、数奇な運命を歩んで行くこととなる。
そして、変わりに育てられた赤子は大切に育てられていたが、その暴虐ぶりは日をまして酷くなっていく。
慈愛に満ちた娘と復讐に駆られた娘に翻弄されながら、王子はあの日出会った想い人を探し続ける。
想い合う二人の運命は絡み合うことができるのか。その存在に気づくことができるのか……
異世界で大往生した私、現代日本に帰還して中学生からやり直す。~最強の補助魔法で、冴えないおっさんと最強美女を操って大金持ちになります~
タカノ
ファンタジー
異世界へ転移し、聖女として崇められ、愛する家族に囲まれて88歳で大往生した……はずだった。 目が覚めると、そこは現代日本。 孤児の中学2年生、小金沢ヒナ(14)に戻っていた。
時間は1秒も進んでおらず、待っていたのは明日のご飯にも困る極貧生活。 けれど、ヒナの中身は酸いも甘いも噛み分けたおばあちゃん(88歳)のまま!
「もう一度、あの豊かで安らかな老後(スローライフ)を手に入れてみせる!」
ヒナは決意する。異世界で極めた国宝級の【補助魔法】と【回復魔法】をフル活用して、現代社会で大金を稼ぐことを。 ただし、魔法は自分自身には使えないし、中学生が目立つと色々面倒くさい。 そこでヒナがビジネスパートナー(手駒)に選んだのは――
公園で絶望していた「リストラされた冴えないおっさん」と、 借金取りに追われる「ワケあり最強美女」!?
おっさんを裏から魔法で強化して『カリスマ社長』に仕立て上げ、 美女をフルバフで『人間兵器』に変えてトラブルを物理的に粉砕。 表向きはニコニコ笑う美少女中学生、裏では彼らを操るフィクサー。
「さあ善さん、リオちゃん。稼ぎますよ。すべては私の平穏な老後のために!」
精神年齢おばあちゃんの少女が、金と魔法と年の功で無双する、痛快マネー・コメディ開幕!
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる