担任教師と温泉旅行

麻婆

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露天風呂は素晴らしい

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 二人きりになって、お互いに顔を見合わせる。

 何となく間の取り方に困って沈黙してしまう。

 次の間には既に二組の布団が並んで敷かれている。それが微妙な雰囲気の源だった。本当に今更なのだが、二人して変に意識してしまったのだ。初めてでもないくせに。

そのせいで、さっきから会話がない。テレビもつけていないので、部屋の中はとても静かだった。

 時計の長針があと一周すれば日付が変わる。そのタイミングで耕平が立ち上がった。

「お風呂入るけど、一緒にどう?」

「あ、う、うん……」

 渚も躊躇いながら立ち上がった。

 掃出し窓から出ると、定員三人くらいの岩風呂とごくごく小さな脱衣場があった。

「おお~」

 風情溢れる光景に感嘆の声がもれる。

「素敵……」

 渚のテンションも上がってきたようだ。

「こんなのテレビの旅番組でしか見たことないよ」

「ホントね」

「じゃあ入ろっか」

 耕平は早速浴衣を脱ぎ始めた。

「あ、さ、先に入っててくれる。すぐ行くから」

「どしたの?」

「…脱いでるところを見られるのは恥ずかしいの……」

 自分には理解できない感覚に、耕平はきょとんとしてしまう。

「そういうものなの?」

「そういうものなの」

「ん、わかった。先行ってる」

 身体の関係があっても恥じらいをなくさないというのは耕平的にも好ましいことだったので、素直にひとりで風呂に向かった。

 お湯はやや熱めだったが、頭が外気に触れているので、のぼせる心配はなさそうだった。

「ふう~」

 気持ち良さがため息の大きさになって表れる。

「温泉って、いいもんだなぁ」

 いいものだと思ってはいたが、今日初めてその真価を知ったような気になった。

「ね、ねえ耕平くん……」

 なぜか弱々しい声がかかった。

「どしたの、先生」

「ちょっと目瞑っててくれない?」

「なんで!?」

 耕平にしてみればガン見したいところである。ありえ ない要望であった。

「恥ずかしいの!」

「お互いに全部見せ合った仲じゃん」

「一緒にお風呂入るのが初めてだから恥ずかしいの」

「そう言えば初めてか」

 確かにホテルでの事後にも一緒に入った記憶はなかった。

「お願い。入るまででいいから目瞑ってて」

「…しょうがねえか……」

 耕平は両手で顔を覆った。

「隠したよ~」

 と言いながら、指と指の間から全て見えているのはお約束というものである。

「先生、先に言っとくけど、タオルをお湯に入れるのはマナー違反だからね」

「う……」

 今まさにタオルを巻いたまま湯船に浸かろうとしていた渚は驚いて、湯船に頭からダイブしそうになった。

「…恥ずかしいよぉ……」

 そこまで恥ずかしがられると、耕平も困ってしまう。

「何がそんなに?」

「自分でもわかんないの。ただ無性に恥ずかしいの」

 しょうがないな、と耕平は湯船の中で立ち上がった。

「タオル巻いたままでいいから来て」

「う、うん」

 耕平は可能な限り優しい手つきで渚を抱き寄せた。

「ほら、平気でしょ」

 そう言われて、渚はおずおずと耕平の背中に手をまわした。身長は耕平の方が若干高い程度なので、二人は頬を擦り合わせるように互いの感触を確かめ合った。

 渚の身体から余計な力みが抜けたのを見計らって、耕平は渚が巻いていたタオルをするりと外してしまった。二人の身体に挟まれたタオルが落ちることはなかったが、背中からお尻のラインが露になる。

「あ……」

「大丈夫。誰も見てないよ」

 渚は耕平の身体に回した手に力を込めた。

「こうすれば耕平くんにも見られないね」

「んー、確かに見えないけど、こんなことはできるよ」

 にやりと笑った耕平は、右手の人差し指を渚の背中からお尻へと滑らせた。

「あんっ」

 ふにゃ、と力が抜けたところで耕平は渚の身体の向きを変えた。後ろから抱きしめ、密着する形になる。

「このまま抱きたい気もするけど、とりあえずあったまろっか」

 後ろから抱っこした格好のまま、湯船に身体を沈める。渚は恥ずかしそうに身じろぎしたが、耕平に渚を放すつもりはなかった。

「気持ちいいね、先生」

「うん」

 一度入ってしまえば、開き直りに似た心境になる。渚は素直に耕平に背中を預けた。

 肌を触れ合わせながらの穏やかな時間は、二人ともを幸福感で満たしてくれた。

「先生、連れてきてくれてありがとう」

「こちらこそ、つきあってくれてありがとう」

 背後に顔を向けると、至近距離に耕平の顔があった。

 自然な動きで二人の唇が重なる。

「んっ」

 キスを堪能しながら、耕平は渚の胸に手を伸ばした。下からすくいあげるように持ち上げ、吸い付くような感触と弾力を楽しむ。

「はあっ……」

 渚は熱い吐息をもらした。

 たっぷりとした乳房の感触を存分に楽しんだ後、耕平の人差し指は可愛らしいピンク色の頂に登った。

「はあんっ」

 屋外であることを意識して声を抑えようとした渚だったが、一番敏感な箇所への愛撫に、抑えきれない喘ぎがこぼれてしまう。

「あっ、だめ……おっぱい、感じすぎちゃう…あんっ…あっ……」

 左手を口に当てて懸命に声をこらえようとしている渚の姿は、耕平の中の渚に対する愛情メーターを限界値まで押し上げた。

 上がったのが愛情メーターだけならよかったのだが、いじめっ子心まで刺激されてしまったのが渚にとっての悲劇だった。

「先生の可愛さ、反則だよ」

 言いながら大好きなおっぱいを弄りまわす。耕平的にはこの上なく幸せな一時であった。

「んんっ…んっ…んっ……うっ……」

 声を抑えようとすればするほど愛撫を受けた箇所が敏感になっていく悪循環。更に意地悪な耕平の愛撫が加速していくために、渚はすぐにのっぴきならない状況へと追い込まれていく。

「…お、お願い……耕平くん…」

 快楽と困惑で泣き出す寸前の表情は、そそりすぎるくらいそそった。

「おっぱいだけでこんなに感じちゃったの?」

「…もう…おかしくなっちゃう……」

「こっちも触る?」

 下に滑らせた手を茂みの上に置く。

「……」

 恥ずかしそうに俯いた渚は、小さく首を振った。

「いらないの?」

「……ゃ……だ……」

 消え入りそうな弱々しい声は耕平の耳に届かない。

「え、何?  聞こえないよ」

「…ゆ………や……」

「マジで聞こえないんだけど?」

「…ゆび、じゃ……イヤ、なの……」

 やっと聞こえた言葉に耕平は表情を崩した。

「指じゃなければ何がいいの?」

 わかっていてもあえて訊くのがお約束というものである。

 渚は恨めしげな上目遣いで耕平を見た。

「わかってるくせに……」

「いやいや、わかんないよ」

「…お尻にあたってる」

 当然のように耕平の臨戦態勢は完璧に整っており、渚のお尻の割れ目で出番を待ちわびている。

「あ、これ?」

 すっとぼけて耕平は逸物を脈動させた。

「くんっ!」

 喉の奥で子犬の鳴き声のような音が鳴る。

「欲しいの?」

「……」

 渚は無言で頷いた。

 ここで「何が欲しいの?」などと意地悪の追い討ちも考えたのだが、変に渚の機嫌を損ねるのは得策ではない、と耕平は結論づけた。今日の渚の乱れっぷりを見れば、この旅行中にまだチャンスが生まれそうだとも考えた。

「じゃあ少し腰浮かせて」

「…このままするの?」

「うん。温泉エッチなんて次の機会があるかどうかわからないからね」

「こうすればいいの?」

 お湯の中で腰を浮かせる。

「もうちょいこっち…うん、そうそう……いくよ」

 腰をつかんだ耕平の手に導かれるように腰を下ろしていくと、秘裂の入口に勃起の先端が触れた。

「ああ……」

 期待に身体が震える。

 耕平は角度を調整してからゆっくりと押し入った。いわゆる背面座位である。

「はああああぁ……」

「おおお……」

 いつもと違う角度の挿入に、渚だけでなく耕平まで快楽の呻きが出てしまう。

「な、なんだ、これ……絡み方が全然違う……」

「あ、ああ…そこ…すごい……」

 一気にもっていかれそうになった耕平は、踏みとどまるために、乳房への愛撫を再開した。

 撫で、揺すり、揉み込み、摘まみ、弾く。

 挿入しながらおっぱいを堪能するには最適な体位だと気づいた耕平は夢中になった。

「あっ……あっ…あっ…ああっ……はぁ……あっ…」

 挿入はゆったりだが、乳房は激しい。テンポの異なる愛技に、渚はすっかり翻弄された。

「いいよ、先生、すげぇ…キツイ…搾り取られそうだ……」

 耕平の声にも余裕がない。

「すごいの…ああっ…おっぱいもっと、もっとして!」

 渚からのおねだりは珍しい。それだけ夢中になってくれてると思えば、耕平の踏ん張りにもなった。

 渚の腋から顔を出し、かなり苦しい態勢だったが、左の乳頭にしゃぶりついた。

「はあああん!?」

 渚が一際甲高く涕く。

 その声でイキそうになった耕平は、突き上げと乳頭しゃぶり、空いた右手で反対側の乳頭弄りの三所責めという荒業にでた。

「……!  ……っ!?  ………っ……」

 声にならない絶喘ぎをあげながら、渚は髪を振り乱した。

 恋人の淫らな狂いっぷりは、耕平の男としての欲望を著しく満たした。大好きな女教師がこれだけ乱れてくれれば、もう思い残すことはなかった。

「先生ーー渚っ、イクよっ!」

「あ、あたしっ……あたしもっ……イ、イクっ、イクうっーーーー」


 脳裏が焼け野原になりそうな絶頂。


 握力計で計れたらとんでもない数値が出そうな強烈過ぎる締め付けに、耕平も欲望の赴くままに全てを開放した。

「くあっ!!」

 それは、色々あった今日一日の中でも最高の射精だった。
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