昼、侯爵令嬢 夜、暗殺者

とうもろこし

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24 Dirty trick

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「お嬢様、一体何を!?」

 ガーベラが突如起こした行動に使用人達は揃って驚く。だが、ガーベラは理由を説明する前に玄関口にいたダニーを大声で呼んだ。

「ダニー! 縛る物を持って来なさい!」

「承知しました!」

 ダニーが駆け足で去って行く中、彼女は気絶した騎士のポケットを弄り始めた。ズボンのポケットを探っていると――

「ほぉら、やっぱり」

 ポケットから出てきた金のタリスマンを皆に見せるようにしながらニヤリと笑う。

「それは……。もしや、お嬢様が言っていた?」

「ええ。コイツ、あの夜に襲って来た騎士ですわ」

 壺で後頭部をぶん殴るという行動に納得したセバスチャン達であったが、転がっている人物が襲撃者であると知って身構えた。しかしながら、ダニーが縄を持って戻って来ると彼に加勢しながら騎士の手足を縛り出す。何とも頼もしい使用人達だ。

「如何なさいますか?」

「地下室に連れて行きますわ。ダニー、表の馬車は隠しておくように」

「承知しました、お嬢様」

 指示を出すと男性の使用人達が騎士を地下室まで運んでいく。それを見送りながら、セバスチャンはガーベラに顔を向けた。

「間違っていたら、どうする気だったのです?」

「当家が襲撃されたとでも言えば良いでしょう? 私の腕に切り傷でも作れば信憑性も増しますわ」

 タリスマンを繋ぐ紐に指を刺し込んでクルクルと回すガーベラにセバスチャンは大きくため息を吐き出した。

 
-----


 ぺちぺち。

 気絶していた騎士は頬を叩かれる衝撃を覚えると、ゆっくり目を開けた。霞む視界に何度も瞬きを繰り返し、視界が徐々に鮮明になっていくと目の前には人の影。それと唯一の光源であるランプの灯りがぼんやりと映った。

「ごきげんよう」

 視界が定まると、目の前には美しい微笑みを浮かべる美女。彼女の背後には使用人達が控えており、背中側で手を組む老執事とフライパンを持つ侍女の姿が。

「ここは……」

「貴方の終着点ですわよ。闇ギルドの関係者さん?」

 その言葉を聞き、騎士の思考は急速に覚醒していく。ハッと気付くように周囲に顔を向け、手足を動かすも拘束されながら椅子に座らされている状況を認識した。

「一体、何を! 闇ギルドとは何の事です!?」

「あら、まだ言い逃れしようと?」

 騎士の目の前に立つガーベラは、彼の胸の右上、肩口付近を人差し指でトンと突く。騎士が装備していた鎧は脱がされ、鎧の下に着ていた服はその部分だけが破かれている。

 破れた箇所から見えるのは、星が二つ並ぶ入れ墨。

「闇ギルドの殺し屋。星持ち、と呼ぶんでしたっけ?」

 目の前にいる貴族のご令嬢が情報通である事に騎士は驚きを隠せない。更には、ガーベラが金のタリスマンを見せつける。

「これも大事に肌身離さず持っててくれるなんて、笑いが止まりませんでしたわ。貴方、あの夜に襲撃してきた騎士でしょう?」

 そこまで言われて、騎士はようやく察する。この目の前で笑う令嬢があの黒ドレスの正体なのだと。

「……まさか、黒ドレスの正体が貴族のお嬢様だとはな」

 もはや言い逃れはできない状況に、騎士の表情は一変する。目を鋭くさせてガーベラを睨みつけた。

「あら、ようやく気付きましたのね?」

 ネタばらしが済むとガーベラは口元を吊り上げた。

「こんな卑怯なマネをするとは驚きだ」

「卑怯? あははははッ! 聞きまして? 闇ギルドの殺し屋が私を卑怯と言いましたわよ! あははははッ!」

 ガーベラはセバスチャン達に顔を向けながら、腹を抱えて笑った。まさか闇ギルドの殺し屋に卑怯と言われるとは、なんともおかしい話だ。

「そうだろう? 正面からでは勝てないと悟って罠に掛けたんだ。卑しいアバズレらしい卑怯な――ガッ!?」

 騎士が最後まで言葉を言い切る事はなかった。その理由は、控えていたモナが手にしていたフライパンを騎士の頬にフルスイングしたからである。

 スコーン、と良い音を立てながら腰の入ったメジャーリーガー級のスイング。モナの初めて見る行動にガーベラは「ワオ」と口にから驚きの声を漏らした。セバスチャンなど驚いた顔のまま固まってしまっている。

「お嬢様への侮辱は許しませんよ」

 モナはそう言って、往復ビンタするように追加で二度もフライパンでビンタする。もしかしたら、使用人の中で一番怒らせてはいけないのはモナなのかもしれない。

「ごほん。最初に軽い質問から始めましょう?」

 モナを下がらせたガーベラは空気を変えるように咳払いを一つ。騎士の顔の前に金のタリスマンをもう一度見せつける。

「貴方、魔法使いですの? もしくは、これが魔法を使う秘密の道具なのかしら?」

「…………」

 問いかけに騎士は黙ったまま。何度聞いても素直には話してくれない。
 
 まぁ、当然だろう。敵に捕まった者が素直に口を吐くわけもない。それが闇ギルドの殺し屋であれば猶更だ。

「んー。まぁ、いいでしょう。こちらは挨拶程度。じゃあ、次は本題に入りますわよ?」

 ガーベラはタリスマンをモナに預けると、サイドテーブルに置いてあったナイフを手に取った。

 本物である事を確かめさせるように、騎士の頬へ刃をぺちぺちと当てて「今度は答えて下さいましね?」と笑いかける。

「私と私の両親を殺害するよう依頼した人物は誰ですの?」

「……知らん」

「ふむ。あくまでも喋る気はないと?」

 ふぅ、と息を吐いたガーベラは騎士のふとももにナイフの先端を当てた。

「吐いた方が楽になれますわよ?」 

「だから、知らぬと――ぐっ!?」

 ズブズブ、とゆっくりナイフの先端がふとももに差し込まれていく。ただ、完全に根本までは刺し込まれず、刃の1/4が沈んだだけで留められた。

 その後も、しばらくの問答が続く毎にナイフの刃が徐々に押し込まれていき、最終的には根本近くまで刺し込まれる。

「知らん! 俺は知ら――ぐああああ!!」

 それでも「知らぬ」と口にする騎士に、ガーベラはナイフを肉の中で回転させるように捻った。激痛が走り、騎士は苦悶の声を上げる。

「お、俺はッ! 闇ギルドの、支部を……! 襲撃犯を殺せと命じられただけだッ!」

「ふむ……。質問の方向を変えましょう。私の殺害依頼、それに私の両親殺害に闇ギルドが関わっている事は調べがついていますの。それについて、貴方は何かご存知かしら?」

 黒幕が誰か、という質問から闇ギルド全体の話へ。これならば、少しは知っている事もあるだろう。

 ふとももにナイフを刺されて痛みに堪える騎士に対し、彼女はナイフを引き抜くと、もう一度ふとももに刺した。

「がああああッ!!」

「さぁ、話して下さいまし」

 促すように刺したナイフをグリグリと捻じるように回転させる。すると、ようやく騎士は重い口を開き始めた。

「ビルワース家の当主が、王国内部に潜む闇ギルドの人員を……探していた事は知っている。だが、アンタの殺害に関することまでは知らん! ぐ、くっ……」

 彼の口から興味深い話が出た。ガーベラはナイフを握り締めたまま「詳しく話しなさい」と告げる。

「……ビルワース家の当主は王家と騎士団長と協力して、王政内部に潜む闇ギルドと繋がりがある者達を探していた。死んだって事は闇ギルドに消されたんだろう」

 俺は関わっていないがな、と付け加える騎士。ガーベラは小さく「なるほど」と頷いた。

 両親の死に闇ギルドが関わっていたのは既に承知していたが、まさか父親が王政内部を内偵していたことまでは知らなかった。恐らく、騎士団本部でノルドが「正義を成そうとしていた」という件はこれの事だろう。

 王家がビルワース家に格別な判断を下した事、騎士団長が情報に制限を掛けていると言っていた事。これらは内偵が原因で死亡したからだと納得がいく。

「王家と騎士団長はどこまで知っていますの? 既に何名か捕らえたのかしら?」

「さぁ、知らんな……。奴等が極秘で進めている案件だ……! 騎士団でも、下っ端の俺が、分かるはずもない!」

 彼女の父は闇ギルドと繋がる者を見つけたのか。それとも先に悟られて殺されてしまったのか。王家や騎士団長は詳しい内容を知っているかもしれないが、教えてはくれまい。

「ふむ。では、次に私の殺害依頼について話しましょう」

 そう言って、彼女はふとももに刺さったナイフの持ち手を指でデコピンするように弾いた。鋭い痛みが騎士を襲い、正直に話せという脅しと彼女の容赦無さを再認識させる。

「ぐっ……。だから、それは知らん! 俺達のような星持ちは、ギルドに歯向かう者を、消す為に用意された人員だ。ギルドに、入った仕事など、やらない!」

 この男曰く、元々はただの騎士であったが、数年前に宿舎のロッカー内に闇ギルドからのスカウト文と最初の依頼が記載された手紙が置かれていた。

 庶民出身の彼は高額な報酬に目が眩んで、最初の殺人を犯す。以降は闇ギルドの一員として認められて、不定期に依頼が届くようになった。

 闇ギルドからの依頼は手紙で届き、内容と報酬金額が記載されているのみ。拒否すれば殺される。

 彼は依頼を着々とこなしていった。やがて星持ち――処刑人として信頼されていったと話す。

 故に闇ギルドの幹部らしき者とは一度も接触した事がなく。それでも仕事をこなせば、ちゃんと高額な報酬が届けられるそうだ。

 そうして「二つ星」になった彼は「闇ギルド支部を襲撃した黒いドレスの女を殺せ」と依頼が来たようだ。同じく闇ギルドからスカウトされた騎士団の仲間と捜索を開始して、見つけたのがあの夜の事だそうで。

「随分と組織化されていますのね」

 組織の全容は不明なものの、やはり相当大きな組織に思える。それに高額な報酬を支払える事からしても、貴族だけじゃなく資金調達役として豪商も関与しているのかもしれない。

「ふぅむ……」

 情報を整理しよう。

 まず、殺害されたガーベラの父は王政内部に潜む闇ギルドと繋がりを持つ者を探していた。父は殺害される前に犯人を特定できたのかは定かではない。

 ガーベラの殺害を依頼した者が両親殺害を企てた者と同一かどうかは未だ不明。ヨルンに依頼をした騎士は、目の前にいるコイツかと思いきや違うときた。

 一度目の殺し屋が送り込まれて以降、彼女を殺しに来る者はいなかったが、それは彼女が自ら闇ギルドの拠点を潰したせいで有耶無耶になったかも分からず。

 ただ、拠点潰しの犯人として「黒ドレス抹殺の任務」は処刑人に通達されている――という状況だ。

 最悪な事に何一つ犯人の姿は捉えられていない。

 判明していることは、王政内部に闇ギルドと関わりを持つ誰かが潜んでいる事。ガーベラ殺害を企てた者は騎士という明らかな戦力を従えた何者かであるという事。闇ギルドは想像以上に力を持っているという事だ。

「……チッ」 

 現状を頭の中で整理したガーベラは、舌打ちしながらもう一度ナイフを指で弾く。その度にふとももからは血が漏れ出ながら、騎士の口からも苦悶の声が漏れ出た。

「ぐっ……。アンタは自分で自分の首を絞めたんだ。殺害依頼を受けた殺し屋を退けようとも、いつかは闇ギルドがアンタを殺しに来る」

 顔中に脂汗を浮かべて、荒い息を吐きながらガーベラを睨みつけて言葉を続けた。

「アンタが潰した拠点なんて、所詮は小さな場所さ。闇ギルドはもう王国に食い込んでいる。俺を始末したところで、絶対に逃げられるわけがない!」

 闇ギルドからの刺客が一生付き纏う。どこに逃げようとも、どこに隠れようとも、必ず殺される。騎士は苦悶の表情を浮かべながらも、勝ち誇るかのように言ってみせるが……。

「ふふふ」

 彼女は、騎士の顔を覗き込むようにして笑った。

「そう。なら、都合がよろしいじゃありませんの。だって、あちらからやって来てくれるのでしょう? 襲撃者を殺して、背後にいる奴も殺して、全員殺せば済む話ですわ」

 ジャック・オー・ランタンの仮面を被っていないにも拘らず、仮面の顔と同じように笑う彼女の顔は、騎士にとって狂気が満ちているように見えた。この女は何者なのだ、と得体の知れない恐怖が彼の背中に走る。

「罠を張り、闇に潜み、時には貴方と同じように殺しましょう。ほら、そうすれば……。私の勝ちですわ」

 肩を竦めながら「ほら、簡単じゃない」と言うガーベラ。

「……アンタの方が、よっぽど闇ギルドの殺し屋らしい」

「んふふ。お褒めに与り光栄ですわね」

 見下ろすように立ち、腰に手を当てたガーベラは「ふふん」と騎士を嘲笑う。

「さっさと、殺せ……!」

「まさか。まだ聞いていない事があるじゃありませんの。この金のタリスマンについても話してもらいますわよ?」

 ガーベラは騎士のふとももからナイフを一本抜くと、もう片方のふとももにナイフを突き刺した。

「ぐ、がッ……!」

「まだまだ時間はありますわ。ゆっくり、お話しましょう?」

 彼女は騎士の顔を覗き込みながら、口元に三日月を浮かべた。


-----


 同日の深夜。

 貴族達の屋敷が立ち並ぶ西区と庶民達の住宅街が並ぶ南区、その境界線でもある水路の上には石造りの橋が架かっている。

 その橋の上に一台の馬車が停車されていた。

 馬車はキャビンだけが残されていて、馬は繋がっておらず……。

 この馬車を見つけたのは王都内を警邏していた巡回当番の騎士見習いであった。見習い騎士は不審に思い、キャビンに近付いて手持ちのランプを照らす。

 すると、キャビンの外側には赤い文字で「裏切り者」と「嘘つき」の文字が大きくペイントされていた。

「一体なんだ?」

 キャビンのドアを開ければ――中には首を切り裂かれた騎士の死体が一つ。そして、内部の壁にはジャック・オー・ランタンの顔が赤い染料でペイントされているではないか。

「おわああ!」

 キャビン内には死体から流れる赤黒い血とペイントに用いられた赤い染料が入り混じる凄惨な状態。

 何より、首を切り裂かれた騎士の死体に見習い騎士はランプを持ったまま腰を抜かしてしまう。見習い騎士は仲間を呼び、最終的には騎士団長までもが現場に姿を見せるという事態となった。

 騎士団長ノルドが現場に来る事となった理由は、死体の置かれていたキャビンの中に「騎士団長ノルド・バーデンへ」と宛先の書かれた封筒があったからだ。

 この封筒はすぐにバーデン邸へ届けられ、玄関先でノルドが中身を見た。中の文字を見た途端、ノルドは「現場に向かう」と言い出した次第である。

「こちらです」

 騎士団長ノルドは現場に到着すると、部下に案内されながらキャビンの中を見た。死体のすぐ傍に描かれた謎のペイントと封筒の中にあった手紙の内容――「騎士団内部に闇ギルドの刺客をあと二人見つけた。星を見つけろ」とだけ書かれた文字。

 その真意を調べるべく、死体を探っているとすぐに見つかった。ご丁寧にも死体が着用していた服の肩口付近だけが切り取られており、二つ星の入れ墨があったからだ。

「……死体を運び出せ。それと周囲一帯を封鎖して目撃者がいないか捜索せよ」

「ハッ」

 キャビンから降りたノルドは一人現場を離れ、乗って来た馬に向かう。

「……私達以外に闇ギルドを追っている者がいるという事か?」

 象徴的な赤い色で描かれた「悪魔が笑っているような絵」と闇ギルドに関する助言。

 馬に跨ったノルドは胸騒ぎがしてならなかった。長年の勘が、これから先大きな出来事が起きると知らせてくるのだ。

 だが、この時の彼はまだ知る由もなかった。

 これが後に『黒の乙女』や『黒ドレスの殺戮者』として名を轟かせる王国史上最強の暗殺者が、表舞台に姿を現わした最初の事件となる事を。
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