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二十話「僕と兄様の公然の関係②」***

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「エミリー、どういうことか説明してもらおうか」

僕は今は、馬車の隅に追い詰められている。

「えっと……」

兄様の顔がキスできそうなくらい間近に迫る。兄様の僕を見る目は鋭い、兄様怒ってる? でもなんで?

「どうして貴族のエミリーが、友達の家のメイドになろうとしていたのかな?」

兄様の口は笑っているんだけど、目は笑っていなかった。

「違うよ、メイドじゃないよ、執事だよ。僕男の子だもん」

「そういうことを言っているんじゃないよ。シュトラウス公爵家の次男であるエミリーが、格下の貴族の家の使用人になろうとしていたのか、その理由を聞いているんだよ」

兄様が僕の肩に手をおく。

「だって僕次男だから卒業したら家を出なくちゃいけないし、でも文官の試験に落ちちゃって、武官になるには剣術が下手すぎるし、後は教会に入るか……」

「教会なんてだめだよ! 変態しかいないからね!」

兄様、顔が怖いよ!

「あとはどこかの家の使用人になるぐらいしか出来ることが思いつかなくて。他の職業はよく知らないけど、執事の仕事は子供の頃から見てきたから知ってるし、僕にも出来そうだなって。だけど知らない人のお屋敷で働くのは怖いから、友達の家で働こうかなと思って、友達の家なら安全でしょ?」

「エミリー、友達の家だって危険なんだよ」

兄様が眉間に指をあて、深く息を吐いた。

「なるほど、エミリーはシュトラウス公爵家を出ていくつもりでいたんだね」

兄様が悲しげに眉を下げる。

「ごめんなさい兄様、僕兄様や父様のやっかい者になりたくなくて」

「父様に何か言われたのかな? 父様後で締める」

兄様がボソリとつぶやいた。今なんて言ったの?

「よく分かったよ、エミリーは就職先を探しているんだね。大丈夫、兄様がエミリーにピッタリの職業を見つけて上げるからね」

兄様がにこやかにほほ笑む。

「本当、兄様!」

「ああ、本当だよ。エミリーにも誰にも拒否させないよ」

兄様の目がキラリと光った。


◇◇◇◇◇


「ああっ、ああっ、あん! はぁん!」

ぐちゃぐちゃという水音、パンパンと僕のお尻と兄様の体がぶつかる音。

「あっ、はっ、あっ! ああっ! 兄様……激し、い…!」

「激しいの好きだろ?」

兄様が腰を打ち付けながらにこりと笑う。

シュトラウス公爵家に帰った僕は、敷地内に建つ塔に閉じ込められ、一日兄様に中抱かれている。

兄様、お仕事はどうしたの?

僕の就職先を探してくれるんじゃなかったの?

「出すよ、エミリー」

「あっ、やっ、待って……ふぁあああっ!」

兄様にエッチな液を中にいっぱい出された。


◇◇◇◇◇
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