聖女として召喚された女子高生、イケメン王子に散々利用されて捨てられる。傷心の彼女を拾ってくれたのは心優しい木こりでした・完結

まほりろ

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二章

28話「年始、王宮の大掃除開始」

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その日、王宮では新年を祝う祝賀かパーティーが開かれていた。

パーティーには国中の王族と貴族、教会の上層部の人間、大商人などが招かれていた。

会場には綺羅びやかなドレスやアクセサリーを纏った御婦人とそのパートナーで溢れ、税を尽くした豪華な料理が所狭しと並んでいた。 

料理は鴨のコンフィ、舌平目のムニエル、真鯛のカルパッチョ、ガレット、キッシュロレーヌ、オニオングラタンスープ、ムール貝の白ワイン蒸し、ラタトゥイユ、パテドカンパーニュ、ローストチキン、タルタルステーキ、ブイヤベース、クロックムッシュなどかわ並び、

スイーツはカヌレ、クリームブリュレ、チョコレートタルト、チョコレートムース、洋ナシの砂糖漬けとアイスクリームのチョコレートソース、アップルパイ、桃のタルトと木苺のタルト、プディング、シフォンケーキなどが並んでいた。
 



私は会場の様子を会場に忍び込ませた仲間から聞き、ため息をついた。

今年は長雨が続き、作物の出来が良くなかった。

民が飢えに苦しんでるというのに、王族や貴族や大商人はこんなところで湯水のごとく金を使っているとは……なんとも嘆かわしい。

私は今、食料庫の前にいる。

兵士のほとんどはパーティーの会場の警備に回されていて、食料庫の警備は手薄になっていた。

仮に国中の全ての兵士が食料庫の警備にあたっていたとしても、その警備網をくぐることなど私には造作もないことなのだが。

食料庫の警備にあたっていた数人の兵士のみぞおちに一発ずつくらわしのしていく。

これで中の物を運び出しやすくなった。

「今のうちに食料を持ち出してください!
 過度に徴収された税を民に再分配します!」

食料庫の前にはケットシーの一族が集まっていた。

父上に手紙を出し、人手を貸してもらったのだ。

仲間たちが食料庫から小麦や野菜を運び出していく。

中には食料庫に巣食うネズミを見つけて追いかけ回している者もいた。

あの子はまだ子供だからしかたがない。





「食料庫が空になりましたし、次は王宮の大金庫に眠る財宝の再分配が必要ですね」

大金庫にはそれなりの警備が配置されていたが、やはり私の敵ではなかった。

倒した兵士を床に並べていく。

先ほど食料庫でネズミを追い回していた子が、気を失った兵士の顔に落書きしていく。

数分後、兵士たちはとても面白い顔になっていた。

あの子が持っているのは、ご主人様が開発した落ちないインクではありませんか……仕方のない子ですね。

大金庫に眠っていた財宝を一族で協力して運び出していく。

王族は結構な財宝を貯め込んでいた。

元々は民から無理やり徴収したもの、民に返しても問題ないでしょう。

「金貨一枚残らず運び出してくださいね」

金貨一枚で飢えに苦しむ民を何人助けられるだろう?

金貨を受け取った民の顔を想像していたら、自然と顔が綻んでいた。


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