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本編
狙われたセレブニート
あのひと悶着後、螺旋階段の三階へと案内された。三階はVIPを接待するための貸し切りの個室がある階だった。
貴族はこういうところでは男女に分かれるようだ。レオさんと爺さんが私をジト目で見る中、笑顔でオーレリア王女のために準備された個室へと向かう。
広い豪華な試着室には、全員がゆったりと座れるソファと大きな三面鏡が置いてあった。
女性の着替えがあるからと、バートさんは早々に部屋から追い出された。代わりにラナさんが部屋の隅で静かに待機した。
カルメンさんをはじめとする、アズール商会の女性店員がズラリと服や宝石の商品を並べる。あっという間に紅茶やお菓子も並べられた。その中にはクッキー、カヌレのようなオーシャ焼き、それから先ほど購入したタリィもあった。これは、豪華なお菓子セットだ。
オーレリア王女に好きなだけ菓子を食べていいと言われたので、遠慮せずに皿に山盛りに載せる。
後ろにいるラナさんが、私がお菓子を盛る度に何度も咳払いしていたけど……あれはきっと風邪の引き始めだ。それより、チョコレートのことはいつ探りを入れようか……
チョコーレと思考に気を取られていると、隣に座っていたレベッカ嬢が微笑みながらハンカチを渡してくる。
「本当にお菓子が好きなのですね。零したら大変ですので、ハンカチを膝に敷きましょう」
「ありがとうございます。お菓子なら、ずっと食べ続けられると思います」
「お菓子が見る瞳が輝いておりますものね」
レベッカさんは、ロイさんと一緒にいた時よりも大人っぽく感じる。恋心が、レベッカさんをロイさんの前で子供っぽくさせていたのかもしれない。まぁ、十五歳くらいだろうから中身が大人の私から見れば、まだ子供なのだけどね。
銀紙を取り出しながらレベッカさんに尋ねる。
「こちらのお菓子も楽しみです」
「カカオですね。私も数日前に始めていただきました。とっても美味しいですよ」
「オーレリア王女殿下の国……えーと……」
「ブルガル帝国、それがわたくしの国よ」
オーレリア王女が私の隣に座りながら言う。
ブルガル帝国、先ほど購入した砂糖の輸入先だ。
「砂糖もブルガル帝国から輸入していると聞きました」
「知っていてくれて嬉しいわ!」
「このカカオもブルガル帝国から輸出しているのですか?」
オーレリア王女からもらった、カカオを見せながら尋ねる。
「これは、そのうちかしら……」
カカオの出どころはオーレリア王女の国、ブルガル帝国で間違いないようだ。
私が子供のおかげで、ここにいる全員の警戒心は低くカカオの話をしているが……カカオはたぶん外交に使うための手段なのだろう。
(うーん……そうだとしたら、今すぐ手に入れるのは難しそう)
チョコレートが私の元へ届くのはいったいいつになることやら……
ちなみにブルガル帝国では、カカオニブをそのまま食べるのが主流だという。カカオは帝国でいうヤシの実くらいの値段らしく、毎回買うものではないけど平民でも手の届くくらいの位置づけのようだ。最近ではミルクに混ぜたりカフィに混ぜたりするのも流行っているらしい。
(それもきっと美味しいのだろうけど、もっともっと絶叫するような大変身を私なら遂げさせてあげるのに!)
一番の問題は、カカオの国外への販売権は王族のみが持つと言われたことだ。
「チョコレートォ……」
私しか聞こえない声で嘆く。
(でも情報は得た。一歩前進だ!)
うんうん。そう思うことにしよう。
子供相手だからか、オーレリア王女は結構情報をくれた。まぁ、オーレリア王女の侍女がある程度オーレリア王女が情報を漏らしすぎないように見張っているけどね。肝心の、今後のカカオの行く末を知る情報は得られなかった。
それからしばらく、オーレリア王女がドレスやアクセサリーを新調する姿を、お菓子を食べながら見守った。
オーレリア王女は、来月の一の月に十五歳になるそうだ。黒髪と金色の瞳のコントラストの外見は幻想的な雰囲気を纏うが、行動は年齢よりも若い印象だ。
「レベッカ、ミリアナ、このドレスは私に似合うかしら?」
スタイルもいいので、きっとどの服も似合うのだろう。でもオーレリア王女は試着することなく、鏡で生地を当てながら購入する物を選別していた。
「どれも良くお似合いでございます」
レベッカさんが褒めるが、オーレリア王女はその答えに満足していないようだ。視線は私に集中する。
「王女殿下には菫色がお似合いだと思います」
素直に思ったことを伝えると、オーレリア王女が嬉しそうに微笑む。
「わたくしもこのライラックの色が好きだわ。この色と同じ系統の色で数着ドレスを作ってちょうだい。それからバイオレット色の装飾品をこれと、これ……それからこれも領主邸に届けて」
やはり、王女だからだろうか。買い物の仕方は大胆だ。
そうやってオーレリア王女の買い物が終わると、一旦アズール商会の人たちは退室した。どうやら休憩時間に入ったようだ。
オーレリア王女は、侍女たちと話すときは自国の言葉を使っている。どうやら王国語を理解出来るのは、オーレリア王女と侍女の一人であるリュヤさんだけのようだ。
レベッカさんは流暢に帝国を話せないようで、自国語で話す彼女たちの仲間に入れず静かに紅茶を飲んでいた。そのうち紅茶を飲み過ぎたようで、レベッカさんはお手洗いに行くために席を立った。
その間、オーレリア王女が小声の早口で侍女に話しかける。
『レオナルド殿下は、やはりわたくしのような年下は妹のようにしか思っていませんわ』
『年下の蕾を嫌う男性などおりません』
年輩の侍女がさらに小さな声で返事をした。
『でも、こちらは帝国とは違って第二妃を娶らないのよ。お兄様の思惑通りにはならないと思うのよ』
『いざとなれば、既成事実を作ればよいのです』
年輩の侍女の発言にブッと紅茶を噴き出しそうになる。
(レオさん、狙われているよ!)
貴族はこういうところでは男女に分かれるようだ。レオさんと爺さんが私をジト目で見る中、笑顔でオーレリア王女のために準備された個室へと向かう。
広い豪華な試着室には、全員がゆったりと座れるソファと大きな三面鏡が置いてあった。
女性の着替えがあるからと、バートさんは早々に部屋から追い出された。代わりにラナさんが部屋の隅で静かに待機した。
カルメンさんをはじめとする、アズール商会の女性店員がズラリと服や宝石の商品を並べる。あっという間に紅茶やお菓子も並べられた。その中にはクッキー、カヌレのようなオーシャ焼き、それから先ほど購入したタリィもあった。これは、豪華なお菓子セットだ。
オーレリア王女に好きなだけ菓子を食べていいと言われたので、遠慮せずに皿に山盛りに載せる。
後ろにいるラナさんが、私がお菓子を盛る度に何度も咳払いしていたけど……あれはきっと風邪の引き始めだ。それより、チョコレートのことはいつ探りを入れようか……
チョコーレと思考に気を取られていると、隣に座っていたレベッカ嬢が微笑みながらハンカチを渡してくる。
「本当にお菓子が好きなのですね。零したら大変ですので、ハンカチを膝に敷きましょう」
「ありがとうございます。お菓子なら、ずっと食べ続けられると思います」
「お菓子が見る瞳が輝いておりますものね」
レベッカさんは、ロイさんと一緒にいた時よりも大人っぽく感じる。恋心が、レベッカさんをロイさんの前で子供っぽくさせていたのかもしれない。まぁ、十五歳くらいだろうから中身が大人の私から見れば、まだ子供なのだけどね。
銀紙を取り出しながらレベッカさんに尋ねる。
「こちらのお菓子も楽しみです」
「カカオですね。私も数日前に始めていただきました。とっても美味しいですよ」
「オーレリア王女殿下の国……えーと……」
「ブルガル帝国、それがわたくしの国よ」
オーレリア王女が私の隣に座りながら言う。
ブルガル帝国、先ほど購入した砂糖の輸入先だ。
「砂糖もブルガル帝国から輸入していると聞きました」
「知っていてくれて嬉しいわ!」
「このカカオもブルガル帝国から輸出しているのですか?」
オーレリア王女からもらった、カカオを見せながら尋ねる。
「これは、そのうちかしら……」
カカオの出どころはオーレリア王女の国、ブルガル帝国で間違いないようだ。
私が子供のおかげで、ここにいる全員の警戒心は低くカカオの話をしているが……カカオはたぶん外交に使うための手段なのだろう。
(うーん……そうだとしたら、今すぐ手に入れるのは難しそう)
チョコレートが私の元へ届くのはいったいいつになることやら……
ちなみにブルガル帝国では、カカオニブをそのまま食べるのが主流だという。カカオは帝国でいうヤシの実くらいの値段らしく、毎回買うものではないけど平民でも手の届くくらいの位置づけのようだ。最近ではミルクに混ぜたりカフィに混ぜたりするのも流行っているらしい。
(それもきっと美味しいのだろうけど、もっともっと絶叫するような大変身を私なら遂げさせてあげるのに!)
一番の問題は、カカオの国外への販売権は王族のみが持つと言われたことだ。
「チョコレートォ……」
私しか聞こえない声で嘆く。
(でも情報は得た。一歩前進だ!)
うんうん。そう思うことにしよう。
子供相手だからか、オーレリア王女は結構情報をくれた。まぁ、オーレリア王女の侍女がある程度オーレリア王女が情報を漏らしすぎないように見張っているけどね。肝心の、今後のカカオの行く末を知る情報は得られなかった。
それからしばらく、オーレリア王女がドレスやアクセサリーを新調する姿を、お菓子を食べながら見守った。
オーレリア王女は、来月の一の月に十五歳になるそうだ。黒髪と金色の瞳のコントラストの外見は幻想的な雰囲気を纏うが、行動は年齢よりも若い印象だ。
「レベッカ、ミリアナ、このドレスは私に似合うかしら?」
スタイルもいいので、きっとどの服も似合うのだろう。でもオーレリア王女は試着することなく、鏡で生地を当てながら購入する物を選別していた。
「どれも良くお似合いでございます」
レベッカさんが褒めるが、オーレリア王女はその答えに満足していないようだ。視線は私に集中する。
「王女殿下には菫色がお似合いだと思います」
素直に思ったことを伝えると、オーレリア王女が嬉しそうに微笑む。
「わたくしもこのライラックの色が好きだわ。この色と同じ系統の色で数着ドレスを作ってちょうだい。それからバイオレット色の装飾品をこれと、これ……それからこれも領主邸に届けて」
やはり、王女だからだろうか。買い物の仕方は大胆だ。
そうやってオーレリア王女の買い物が終わると、一旦アズール商会の人たちは退室した。どうやら休憩時間に入ったようだ。
オーレリア王女は、侍女たちと話すときは自国の言葉を使っている。どうやら王国語を理解出来るのは、オーレリア王女と侍女の一人であるリュヤさんだけのようだ。
レベッカさんは流暢に帝国を話せないようで、自国語で話す彼女たちの仲間に入れず静かに紅茶を飲んでいた。そのうち紅茶を飲み過ぎたようで、レベッカさんはお手洗いに行くために席を立った。
その間、オーレリア王女が小声の早口で侍女に話しかける。
『レオナルド殿下は、やはりわたくしのような年下は妹のようにしか思っていませんわ』
『年下の蕾を嫌う男性などおりません』
年輩の侍女がさらに小さな声で返事をした。
『でも、こちらは帝国とは違って第二妃を娶らないのよ。お兄様の思惑通りにはならないと思うのよ』
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